外装のプロが教える!外装の全知識と長く持たせるリフォームのコツ

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外装

築数十年のマイホーム。前回のリフォームから10年以上何もしていない。外装の汚れや破損が所々に発生していて、リフォーム会社の訪問営業も度々やってくるし、そろそろ外装のリフォームをしようと思っている。できれば、長く持つ方法でリフォームしたい。でも、我が家にはどんなリフォームが向いているのか、どんな外装材の種類があって、費用がどれくらいなのかなど、疑問に思っていませんか?

外装のリフォーム方法は主に屋根・外壁の塗り替え、外装材の張り替え、重ね葺きの3つがあります。これらは現在の外装の状況、リフォームの目的、予算などによって選択しますが、長く持たせるためには理解しておくべきポイントがあります。

この記事では、お家を長持ちさせる外装のリフォームを行う際に理解しておきたい知識をまとめています。

1.外装の役割

リフォームの内容に入る前に、外装について整理しておきましょう。

外装とは、屋根や外壁などの建物の外側の仕上げを指します。外装の役割は、雨風を防ぐ、火災の延焼を防ぐ、建物の躯体構造を保護する、意匠性を付加することなどがあります。

このように、外装は建物を守る為に重要な役割を担っているため、外装に劣化や不具合が起きると建物へのダメージが進行しやすくなります。

建物の外装が汚れが目立ってきたり、ヒビが見受けられたりする場合には、早めにメンテナンスを行うことをオススメします。

次の章では、具体的に外装工事が必要な劣化のケースをお伝えいたします。

 

2.放っておくと危険!外装工事が必要なサイン

外壁や屋根の汚れが少し気になる程度であれば、今すぐ補修をする必要はありません。しかし、外壁を触ると手に白い粉のようなものが付いたり、ヒビが見られたりする場合は補修工事が必要である可能性が高いです。この章では劣化の事例写真を使って、どのような状態になったら工事が必要かお伝えいたします。

2-1.屋根の劣化症状

■ヒビ割れ

屋根ヒビ割れ

スレート瓦のヒビ割れから水が浸入する危険性があります。ヒビ割れがある場合は注意が必要です。スレート瓦の裏側に水が浸入し、野地板が腐食してしまい、漏水に繋がります。

■棟板金のサビ

屋根棟板金のサビ

棟板金に錆が発生することにより棟板金止め釘の抜けが発生。釘が抜けた結果、強風で板金が外れたり水の浸入で貫板が腐食したりする危険性があります。

■色あせ・艶引け

屋根色あせ

色あせや艶引けは、紫外線や水の影響により塗料の膜が薄くなることで発生する劣化症状です。放置すると、スレート瓦の吸水により、野地板などが腐食し、雨漏りが発生しやすくなります。

■藻やカビの発生

屋根藻やカビ

藻やカビは、塗膜が劣化し、スレート瓦が吸水することで発生します。水分を含みやすい状態のため、野地板や垂木などの腐食が発生する危険性があります。

 

2-2.外壁の劣化症状

モルタル編~ヒビ割れ~

外壁ヒビ割れ

ヒビ割れが発生すると、そのヒビから水が浸入します。建物内部の構造体の腐食や断熱材の機能低下の危険性ががあります。

モルタル編~チョーキング~

外壁チョーキング

チョーキングは紫外線や水の影響により塗膜の分子の結合が破壊されることで発生する塗膜の劣化症状の一つです。大きな機能低下はありませんが、塗膜劣化が始まった合図です。

モルタル編~塗膜の剥がれ~

外壁塗膜の剥がれ

塗膜の剥がれは、下地と塗料の密着が低いことが原因で起こりやすい劣化症状です。剥がれた箇所から水分が浸入してしまい、構造体が腐食するきっかけになります

モルタル編~藻やカビの発生~

外壁藻やカビの発生

外壁の藻やカビは、周辺に川などがあり湿気の多い箇所や日当たりの悪い北面の外壁に多く見られます。藻やカビが発生する箇所は水分含みやすい箇所のため、モルタルに水が染み込み、建物内部の腐食が発生するきっかけになります。

サイディング編~目地部のヒビ割れ・欠損~

外壁目地部のヒビ割れ

サイディングの目地がヒビ割れを起こすと、そのヒビから水が浸入し、建物内部の構造体の腐食や断熱材の機能低下の危険性があります。

サイディング編~ヒビ割れ~

外壁サイディングヒビ割れ

サイディング自体がヒビ割れを起こすことで、そのヒビ割れから水が浸入し、建物内部の構造体や断熱材の機能低下の危険性があります。さらに冬場は、内部に浸入した水が凍結し、膨張を繰り返す(凍結融解)ことで、サイディングの表層が剥離してしまいます。

サイディング編~サイディングの反り~

外壁サイディング反り

サイディングの目地部の割れから浸入した水分がサイディングに染み込んで乾湿を繰り返し反りが発生します。反りにより隙間が発生し、その隙間から水が更に浸入することで建物内部の構造体が腐食する危険性があります。

劣化の症状を見てきましたが、いかがでしたでしょうか?外装の劣化を放置しておくと、建物内部に深刻なダメージを与えてしまうことがおわかりいただけたと思います。このような症状が見られる場合には早急に専門家に診断を依頼することをオススメいたします。

 

2−3.詳しく知るなら外装劣化診断を

外装の劣化の症状をご理解いただいたところで、自宅の外装の状態を確認しようと思われたかもしれません。しかし、素人が屋根に登ったり、外壁の隅々まで診断するのは危険が伴いますし、症状から状態を的確な診断をすることは難しいです。

ですから、正しい診断を行ないたい時には、外装の専門知識をもったプロの診断士に調査を依頼することをオススメします。

外装調査の専門資格は下記のような資格があります。

外装劣化調査診断士(一般社団法人住宅保全推進協会)

一般社団法人住宅保全推進協会が認定する資格です。外装劣化調査診断士は住宅の屋根、外壁などの外装部分の劣化状況の基本的な調査、診断と補修、改修工事等の対策について提案できる専門家です。

 

外壁打診調査士(一般社団法人外壁打診調査協会)

一般社団法人外壁打診調査協会が認定する資格です。外壁打診調査士は外壁打診調査の技能を身につけるための個人資格です。足場を使用しないロープブランコ(ロープ高所作業)による外壁打診調査を実施しています。

 

外壁診断士(一般社団法人全国住宅外壁診断士協会)

一般社団法人全国住宅外壁診断士協会が認定する資格です。外壁診断士は、外壁の性能と課題に対処する専門的な知識を習得しており、依頼者に公正なアドバイスや提案ができる優れた技術者です。

 

ホームインスペクター(日本ホームインスペクターズ協会)

日本ホームインスペクターズ協会が認定する資格です。住宅全体の劣化状況や欠陥の有無を目視でチェックし、メンテナンスすべき箇所やその時期、おおよその費用などを「中立な立場」でアドバイスする専門家です。

 

建築士

国家試験に合格することで得られる資格です。建築法に基づいて建物の設計を行うことができるのが建築士です。「1級建築士」「2級建築士」「木造建築士」に区別され、それぞれ設計できる建築物の範囲が異なります。

 

多くの資格がありますが、屋根・外壁の調査を依頼したい場合は外装劣化診断士、住宅全体の診断をしたい場合は建築士やホームインスペクターに依頼すると良いでしょう。

 

3.外装工事の種類と費用

外装工事をやるにあたって気になるのは、工事内容と費用ではないでしょうか?この章では、屋根・外壁で一般的に行われる補修工事の工事内容と費用を解説いたします。

3−1.一番お手軽な塗り替え

チョーキング、軽度のヒビ割れ程度の劣化であれば、塗り替えで補修が可能です。費用や工期の面で一番手軽なのが、塗り替えです。劣化した既存の塗装を新しく塗り替えることで、経年劣化により低下した防水性や耐候性を復活させます。

費用は選択する塗料のグレードによって変わります。

塗料代の相場(塗料代+施工費)

塗料の種類 1㎡あたりの価格
アクリル塗料 1,000円~2,000円
ウレタン塗料 1,500円~2,500円
シリコン塗料 2,000円~3,500円
フッ素塗料 3,000円~5,000円
無機塗料 3,500円~5,000円
光触媒塗料 4,000円~5,000円

 

塗装面積
(壁面積)
アクリル塗料 ウレタン塗料 シリコン塗料 フッ素塗料 無機塗料 光触媒塗料
20坪
(80㎡)
30~60万円 40~70万円 50~80万円 60~100万円 70~120万円 80~130万円
30坪
(120㎡)
40~70万円 50~80万円 60~90万円 70~110万円 80~130万円 90~140万円
40坪
(160㎡)
50~80万円 60~90万円 70~100万円 80~120万円 90~140万円 100~150万円
50坪
(200㎡)
60~90万円 70~100万円 80~110万円 90~130万円 100~150万円 110~160万円

※屋根塗装代は含まれておりません。
※価格は建物の劣化状況によって変わります。
※正確な費用は塗装面積を計測する必要があります。

工期:10日〜程度。

 

3−2.既存の素材を活用するなら重ね張り・重ね葺き

劣化がそれほど進行していない場合、重ね張り工法も可能です。既存の外装を撤去せず、上から新しい外装材を張るのが、重ね張り(外壁)重ね葺き(屋根)です。色だけでなく質感も変えられ、廃材を出さないため、撤去費用がかからない、住みながらのリフォームが可能、耐震性・遮音性が増すなどのメリットがあります。

費用:屋根 50万円〜 外壁 150万円〜

工期:17日〜程度(屋根・外壁)

費用 工期 材料 デザイン
屋根重ね葺き工事 50万円~ 7日間~ 金属屋根
アスファルトシングル
屋根材のデザインによる
色は限られた中から選ぶ
外壁重ね張り工事 150万円~ 10日間~ 窯業系・金属系サイディング
重ね張り用タイル
・サイディング
板張り風、レンガ風など様々なデザインあり
・タイル
見た目に重厚感があるものが多い

 

3−3.劣化が進行しているなら張り替え・葺き替え

既存の屋根や外壁の劣化が進行している場合は、塗り替えや重ね張りでは補修を行うことができない場合があります。そのような場合は補強が必要で、外装は既存の外装材を撤去し、新しい外装材へ張り替えます。

費用:屋根 70万円〜 外壁 200万円〜

工期:22日〜程度(屋根・外壁)

費用 工期 材料 デザイン
屋根葺き替え工事 70万円~ 8日間~ スレート屋根
金属屋根
瓦 等様々
屋根材によって様々あり
外壁張り替え工事 200万円~ 14日間~ サイディング
モルタル
タイル 等様々
・サイディング
板張り風、レンガ風など様々なデザインあり
・モルタル
施工方法によって表面の模様を変えることができる

 

4.外装材の種類・性能・特徴・事例

外装材には様々な種類があります。それぞれの特徴とリフォーム時の注意点などをお伝えいたします。

4−1.窯業系サイディング

窯業系サイディング

「サイディング」とは外壁に使用される板材の総称です。サイディングの中でも市場シェア率が高く、日本の建物の約7割で使用されているのが窯業系サイディングです。
窯業系サイディングはセメント、繊維質、増量材で構成された外壁材です。

窯業系サイディングはデザインのバリエーションの多さ、コストパフォーマンスの高さなどから、近年多くの外壁材に使用されています。

耐用年数:7~8年*1

*1 木質系を除き、サイディングの耐久年数は、サイディング表面にコーティングされている塗料の耐久年数より、大きく異なります。

メリット デメリット
・バリエーションが多い・コストパフォーマンスが良い

・防火性が優れている

・工期が短い

・防水機能が無い

・蓄熱性が高い

・シーリングのメンテナンスが必要

窯業系サイディングを補修・リフォームする場合は、塗り替え、重ね張り、張り替えが対応可能です。注意点としては、サイディングはボード同士を「シーリング」というゴムのような素材で繋ぎますが、シーリングが劣化してしまうと、水が浸入して、変形や反りを引き起こしてしまう可能性があります。ですから、リフォーム時には劣化したシーリングの打ち替えも行う必要があります。

 

4−2.金属サイディング

金属サイディング

金属サイディングはカラー鉄板やアルミニウム合金を主原料とする外壁材です。軽量で(窯業系サイディングの約1/4)施工がしやすく、リフォームで採用されることが多い素材です。
その軽量さゆえに建物への負担が軽く、耐震性も期待できるため、重ね張り工法によく使用されます。断熱性や耐凍害性にも優れているため、寒冷地でもよく使用されます。

耐用年数:10~15年。

メリット デメリット
・断熱性が優れている・耐震性が優れている

・耐凍害性が優れている

・コストパフォーマンスが良い

・傷がつきやすい

・サビが発生しやすい

・酸性雨、塩害被害を受けやすい

金属サイディングを補修・リフォームする場合は、塗り替え、重ね張り、張り替えが可能です。塗り替え時は綺麗に錆を落とし、錆止めを使用します。主原料が金属ということもあり、防錆をしっかり行うことが大切です。

 

4−3.モルタル壁

モルタル塗装

モルタル壁はセメントと砂と水を混ぜ合わせたものを構造材に塗ったものです。昭和20年台から使われてきた外壁材ですが、施工後にヒビ割れが入りやすい、施工日数がかかるなどの理由から、近年ではあまり使用されなくなってきました。

耐用年数:10年~

メリット デメリット
・耐久性が優れている ・防水機能が無い

・ひび割れが起こりやすい

モルタル壁の補修・リフォームは、塗装・サイディングの重ね張りが可能ですが、塗装が一般的です。モルタル壁を塗り替える時は、シーリングでヒビ割れを防ぐことが大切です。塗装材に弾性がある塗料を用いることで、モルタルにヒビが入っても、塗膜が追随して水の浸入を防ぎます。

 

4−4.ALC

ALC外壁

ALCとは、autoclaved lightweight aerated concreteの略で、軽量気泡コンクリートを指します。軽量で耐火性・遮音性・断熱性に優れている外壁材です。その軽さと耐震性の高さからビルなどにも使用されています。

耐用年数:8~10年

メリット デメリット
・耐久性が優れている

・耐震性が優れている

・断熱性が優れている

 ・防水性が無い

・吸水性が高い

・表面強度が低い

ALCの補修・リフォームでは、ALC自体が吸水性が高く、凍結に弱いため、防水性の高い塗料を使用すると良いでしょう。ALCには気泡の穴が無数に空いているため、しっかりと充填した上で塗装を行うことが大切です。

 

4−5.ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板は鉄の板である鋼版に、合金(アルミ・亜鉛・シリコン)をメッキした外壁材です。軽量で、錆びにくく、耐久性が高い外壁材です。

耐用年数:20~30年

メリット デメリット
・耐久性が優れている

・耐火性が優れている

・耐震性が優れている

・防錆性に優れている

 ・コストが高い

・塗装がしにくい

ガルバリウム鋼板でのリフォームでは、塗装、重ね張り、張り替えが可能です。注意点として、ガルバリウム鋼板の表面は塗膜が付きにくいため、塗装をする場合はしっかりと密着させる必要があり、経験の浅い業者が施工すると不具合が出る可能性があります。

 

4−6.木材

木材を横に張る下見板張り(したみいたばり)に使用される下見板、縦に張る羽目板張り(はめいたばり)に使用される羽目板などがあります。下見板張りは板の材質はスギやヒノキなどがあります。
神社やお寺をご想像していただければ分かる通り、木材はしっかりとメンテナンスを行えば非常に耐久性の高い外装材です。木材には湿気を調節してくれる調湿性もあります。

下見板張り
下見板張りは板の下端がその下の板の上端に少し重なるように張ります。

耐用年数:50年~

メリット デメリット
・耐久性が優れている

・木材ならではの温かみがある

調湿性がある

 ・水に弱い

・施工が悪いと雨水が浸入する

・コストが高い

・伸縮により割れる

木材のリフォームは、塗装・重ね張り・張り替えが可能です。注意点としては、メンテナンスを行わないと朽ちてしまいます。木材は水に弱いので、防水性を高めるために、浸透性の塗料で保護してあげることが大切です。

 

4−7.タイル

レンガタイル

外壁用のタイルは粘土や長石類を粉砕して混合し、1,300度以上の高温で焼きあげたものです。耐久性が非常に高く、紫外線や雨などの自然環境に対して劣化や変色・変質がほとんどありません。さらに火、熱、寒さ、そして傷にも強いという特徴があります。

耐用年数:40年~

メリット デメリット
・耐久性が優れている

・デザイン性が高い

メンテナンス性が高い

 ・コストが高い

・地震で剥落などの損傷を受ける

タイルのメンテナンスは汚れが目立ってきたタイミングで高圧洗浄をするだけで済みますので、メンテナンスコストが非常に低く経済的なメリットも大きいです。ただし、タイル同士の継目である目地部分は10年ほどで劣化するため、メンテナンスが必要です。

 

4−8.装飾部材

壁面を個性的に美しく演出したい時にオススメなのが装飾部材です。角に設置する部材や妻飾り・壁飾りなど、様々な装飾部材があります。装飾部材が使い方次第で、家の魅力と個性がグッと上がります。

アクセントコーナー

ハーシュストーン調AG
画像出典:http://www.nichiha.co.jp/outer/decoration/moenart.html

外壁にヨーロピアンな雰囲気を出したいならアクセントコーナーがオススメ。外壁の一部分だけをレンガにすると、とってもオシャレ。

 

妻飾り

妻飾り
画像出典:http://www.nichiha.co.jp/outer/decoration/tsumakazari.html

外壁にアクセントと存在感を演出するのが妻飾りです。様々なデザインがあり、イニシャルや好きなデザインをオーダーメイドで制作してくれる業者もあります。ただし、水切りが悪い場合は雨筋汚れが付く場合があるので注意が必要です。

 

ウォールライン(幕板)

ウォールライン(幕板)
画像出典:プロタイムズ群馬高前店

外壁の上部と下部にメリハリをつけられるのがウォールライン(幕板)です。

幕板
画像出典:プロタイムズ東三河店

幕板を境にツートンカラーにしてもオシャレです。

 

5.外装を長持ちさせるリフォームのコツ

できれば、外装のリフォームをするなら、長く持たせたいという方もいるでしょう。この章では長く持たせるための外装のリフォームについてお伝えします。

5−1.塗り替えなら耐候性の高い塗料を選ぶ

塗り替えによるリフォームで長く持たせる場合には、耐候性の高い塗料を選びましょう。

塗料には樹脂によってグレードがあり、機能や耐候性が異なります。

種類 耐用年数目安 特長
アクリル 3~5年 種類も多く、比較的安価な塗料。他の塗料に比べ、汚れやすく耐久性に劣るが、建物の耐用年数を考えず、短期間で別の色に塗り替える場合に適している。
ウレタン 5~7年 数年前までは外壁の塗替え用として最も普及していた塗料。比較的安価で、防汚性、施工面に優れているが、耐久性が劣るため、長期的な外観維持には不向き。
シリコン 7~10年 価格と機能のバランスが良く、住宅塗装で現在もっとも多く使用されている塗料。
フッ素 10~15年 一般的な塗料の中では最高グレードの塗料。塗膜の寿命が非常に長いのが特徴。コストが高めで、塗膜も硬いものが多く、ひび割れしやすいため注意が必要である。次の塗替え時の塗料の塗り重ねに難がある。
無機(変性無機) 10~15年 無機であるガラス成分を主原料とした、超耐久性を実現させた塗料。コストが非常に高いため、一般の住宅にはオーバークオリティ感があるのが短所。次の塗替え時の塗料の塗り重ねに難がある。
ピュアアクリル塗料 10~15年 高耐久性・高弾性を持ち、防水性に非常に優れた塗料。塗り替え一回あたりのコストは高めだが、建物にかかる塗り替えなどの生涯コストを大幅に削減できる。
光触媒 10~15年 建物に塗るだけで、太陽光や雨などの自然の力でキレイになるセルフクリーニング効果を有する。ただし、塗膜の耐久性の認知度が低い。

耐候性の高さと塗料の価格は比例するものの、長期的にみると塗り替え回数が減るため、耐候性の低い塗料で何度も塗装するよりもコスト面でお得になるケースが多いです。
現在、高耐候性な塗料はフッ素・無機などがあり、防水性に優れたピュアアクリルやセルフクリーニング機能を持った光触媒などの高耐候性+機能性を持った塗料もあります。

塗料の選定にあたっては、耐候性の高さと目的に応じて選択すると良いでしょう。

 

5−2.重ね貼りなら軽量で高耐久性のものを

既存の外壁を残し、重ね張り工法を行う場合には軽量で耐久性の高い外装材を使用します。重ね張りといっても、既存の外壁にひび割れなどの劣化がある場合は補修を行ないます。
さらに防水シートを張り、胴縁というボードを留めつけるための下地材を張ります。アルミサイディングやガルバリウム鋼板などの軽量で高耐久性な金属サイディングがオススメです。

重ね張り工法時に注意しなければならないのが湿気です。重ね張り工法で湿気対策を疎かにした場合、カビや結露が発生し、劣化を進めてしまう恐れがあります。せっかく、耐久性の高い外装材を使用しても内部で劣化が進んでしまっては意味がありません。重ね張り工法を行うときは湿気対策をしっかり行ってもらうように業者に確認しましょう。

 

5−3.張り替えならメンテナンス性の高い外壁材を使う

外装の張り替えで長く持たせる点から外装材を選ぶとすれば、外装用タイルがオススメです。上述したとおり、タイルは非常に耐久性が高い外装材でメンテナンス性も高いです。

例えば、一般的な外壁では7年~10年で塗り替えの必要がありますが、タイルの場合は汚れが気になったら高圧洗浄で汚れを落とす、20年に一度目地の補修をする程度で済みます。

張りタイルは重いため、下地の強度が必要です。タイルパネルが品質面で最高ですが、建物の構造、高価格に注意しましょう。

外壁タイル 外壁塗装
(無機塗料)
サイディング ガルバリウム鋼板
初期費用 ¥13,000~/㎡ ¥6,000~/㎡ ¥4,000~/㎡ ¥6,000~/㎡
耐用年数 40年 20年 25~30年 30年
メンテナンス 洗浄・目地補修(20年毎) 洗浄・塗り替え(15~20年) 塗り替え(7~10年)・張り替え(20~30年) 塗り替え(15~20年)

※費用、年数は目安です。環境や状態によっても異なります。

外壁をタイルしたい場合はこちらの記事もぜひご覧ください。

外壁をタイルでリフォームするメリットとかかる費用

 

5−4.長持ちさせるからこそ飽きの来ない配色に

いくら外装材が長持ちしても、外観に飽きてしまったら、我慢して住み続けるか、外観を替えるリフォームする事になるかもしれません。

そのような事にならないために、長く使う想定でリフォームするなら、飽きの来ない配色にすることも大切です。

では、飽きの来ない色とはどんな色でしょうか?

福岡北-シンプル⑤
画像出典:プロタイムズ福岡北店

一番はやはりホワイト系です。清潔感があり、ニュートラルな白こそ一番飽きの来ない色と言っても良いでしょう。外壁をホワイト系にしたいと思った時に気になるのが、汚れが目立つのではないか?ということです。ホワイト系の塗料を使用する場合は、汚れが付きにくい低汚染性の塗料を選択するようにしましょう。

総研-シンプル②
画像出典:プロタイムズ総研

そして、ホワイト系と並んで飽きのこない色は、ベージュや茶系です。土や自然をイメージさせる茶系は落ち着きや調和、安らぎなどを感じる色です。ベージュ系の色は塗料メーカーの人気色ランキングでも常に上位を占めています。

そして、最後に飽きない色としてオススメするのは「自分の好きな色」です。身も蓋もありませんが、自分が好きな色であれば白やベージュではなくても飽きることはありません。ただし、住宅の外観は周囲の建物との調和も考慮する必要があります。あまり奇抜な配色にしてしまうと、ご近所さんとトラブルになる場合もありますので、景観も考慮した上で選択しましょう。

 

5−5.リフォーム後の定期点検も忘れずに

いくら、耐久性の高い外装材にリフォームしたとしても、適切にメンテナンスを行わなければ劣化は進行してしまいます。一般的に耐久性の高いと言われているタイルでも完全にメンテナンスフリーではありません。ですから、本当にお家を長持ちさせたい場合は、定期的なお手入れ、専門家の点検が不可欠です。

普段のお手入れの方法として、サイディングやモルタルなどは基本的には水洗いです。タイミングは汚れが目立った時に始めて、それからは年に1〜2回程度点検がてら行えば良いでしょう。

外壁の掃除は自分でもできるものですが、安全に行うには注意しなければならない事がいくつかあります。

■ブラシは柔らかいものを使用

外壁の素材に使われるサイディングなどによっては、ブラシで強く擦ってしまうと塗膜が剥がれてしまう恐れがあります。ですので、洗車用などの柔らかいブラシかモップを使用してください。また、クレンザーなどの研磨剤入りの洗剤も外壁を傷つけてしまう可能性があるので使用しないでください。

外壁の掃除方法については下記の記事も参考にしてください。

外壁の掃除をする前に知っておきたい知識【保存版】

 

■業者のアフターサービスを確認

外装リフォームを行う際には業者にアフターサービスの内容をしっかり確認しましょう。リフォーム後に不具合が出た場合の保証はあるのか?点検には来てくれるのか?プロの目で定期的にチェックしてもらうことも大切です。何か合った際にすぐ駆けつけてくれるという点においては、地元の業者に依頼することも検討してください。

外壁塗装の『保証』はトラブル回避の必須項目!

 

まとめ

家を長く持たせる為の外装リフォームについて解説してきました。

家の外装材にはサイディングをはじめ、様々なものがあり、リフォーム方法も塗り替え・重ね張り・張り替えと多くの選択肢があります。

家を長く持たせる為にはただ単に耐久性の高い外装材を選べばいいわけではなく、配色、リフォーム後のメンテナンスなども考慮する必要があります。

外装のリフォーム時にこの記事を参考にしていただけると幸いです。

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