【保存版】リシン仕上げの外壁の特徴と塗り替えする際のポイントとは?

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あなたのお家の外壁には、どんな仕上げ材が使われていますか? 突然こんな質問をされても、すぐに答えられる方は少ないのではないかと思います。仕上げ材とは外壁に模様をつけるために使用され、リシンやスタッコ、吹き付けタイルなど様々な種類があります。そして実は、外壁に使用されている仕上げ材によっては、塗り替えメンテナンスの方法が変わってくるのです。

もしも外壁に触ってみたときザラザラとした感触があれば、あなたのお家には「リシン」という仕上げ材が使われているのかもしれません。本記事では、仕上げ材のひとつ「リシン」にスポットライトを当てて、その特徴やメンテナンス時の注意点などについて詳しく解説させて頂きます。

1.リシン仕上げの基礎知識

ここでは、リシン仕上げに関する基本的な知識についてご紹介します。

1-1.リシン仕上げをした外壁はどんなもの?

そもそも、外壁のリシン仕上げとはどのようなものを指すのでしょうか。他の仕上げ方法と比較しながら、詳しく説明していきます。

リシンとは、モルタル外壁の仕上げ材として用いられている表面化粧材のことをいいます。骨材(細かく砕いた石や砂)に樹脂やセメント、着色剤などを混ぜたものを吹き付けて施工するため、表面がザラザラとした仕上がりになります。比較的安価な仕上げ材であるため、新築住宅によく使用されています。その歴史は古く、現在のアクリル樹脂素材が確立された1960年〜80年代にかけて、最も一般的なモルタル下地仕上げ材として日本中に広まりました。

それでは実際に、モルタル外壁に用いられる他の仕上げ材と見比べてみて下さい。

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リシンによって施工された外壁は、混ぜ込まれた細かい骨材によって独特の落ち着いた外観になります。そのため和風住宅などとの相性はバツグンです。耐用年数はおよそ8年程度です。

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スタッコ仕上げは合成樹脂エマルションなどにセメントや骨材(大理石や砂など)を混ぜた原料を、コテやローラー、または吹き付けによって施工した仕上げ方法です。リシン仕上げに比べて厚く塗装されているため、立体感のある外観になります。耐用年数はおよそ10年程度です。

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けい砂、寒水石、軽量骨材などの原料と樹脂を混ぜ合わせ、タイルガンという口径の大きい塗装機で吹き付けたものです。吹きつけた後にローラーで表面を押さえていく押さえ仕上げという施工方法もあります。耐用年数は使用される樹脂によって様々です。

1-2.リシン仕上げの種類もいろいろ

長い歴史をもつリシン仕上げですが、現在に至るまでに様々な施工方法が登場してきました。ここでは、その中でも代表的なものをいくつか紹介します。

リシン吹き付け

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最も一般的な施工方法で、「リシンガン」と呼ばれるガンを用いて外壁に吹き付ける手法です。安価であるため人気が高く、凹凸のある仕上がりになります。

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リシンを吹き付けた後に、職人がブラシや剣山のような道具を用い表面を粗く仕上げたもののことをいいます。通常の吹き付け仕上げよりも繊細で柔らかく、深みのある仕上がりになります。人の手による施工であるため職人の腕に多少なりとも左右されますが、外壁に高級感を持たせたい場合にはおすすめの仕上げ方法です。

弾性リシン

弾力性があり、リシンの弱点であるひび割れに追随する弾性リシンが近年開発されました。ただリシンはそもそも塗膜が薄いため、そこまで大きな効果が期待できるわけではありません。通常のリシンよりもすこし汚れやすくなっているというデメリットもあるため、まだまだ発展途上の仕上げ材であるといえます。

 

2.リシン仕上げの特徴と、よくある劣化症状

リシン仕上げとはどういうものか、その概要についてご理解頂けましたでしょうか。本章ではさらに踏み込んで、リシンで仕上げた外壁の特徴を詳しく解説していきます。

2-1.透湿性・通気性はバツグン!

リシンが新築住宅に多く使われる理由は、その価格の手軽さだけではありません。もうひとつの大きな理由として、透湿性・通気性に優れているという点が挙げられます。ではなぜ、新築住宅の外壁に透湿性が必要なのでしょうか。

日本における新築住宅の多くは、木材を主に使用して建築されています。木材の最大の天敵は水分ですので、内部に湿気がこもってしまうと早期の腐敗を招いてしまうという事態にもなりかねません。そのためモルタル外壁では内部に透湿防水シートを入れる、仕上材にはリシンなどの透湿性に優れる材料を使うなどの対策を取っています。

2-2.艶を抑えた高級感のある仕上がりに

モルタル外壁が多く使用されている和風住宅では、新築特有のピカピカとした外観よりも、艶を抑えた落ち着きのある仕上がりにしたいという方が多くいらっしゃいます。リシン仕上げの外壁は表面にある凹凸が太陽光を拡散させるため、新築でも艶が抑えられた仕上がりになります。

またリシンは、施工するたび様々に表情を変えることも大きな特徴です。粒子の大きさや配置は当然ながら毎回異なりますし、腕のある職人ならばリシン掻き落とし仕上げでお家の外壁に高級感をもたらすことも可能です。

2-3.ひび割れしやすく、防水性には難点も……

安価で施工しやすく、通気性や美観にも優れているリシンですが、やはり短所もいくつか存在します。

そもそも吹き付けリシンは比較的薄く施工されており、その上安価なアクリル樹脂が使用される場合が多いため耐久性は決して高くありません。耐用年数はおよそ8年程度といったところでしょう。また、下地となるモルタルの収縮に対応できないことも欠点のひとつとして挙げられます。地震などによって発生した下地の動きに追随できないので、ひび割れ(クラック)の発生は起こりやすいと言えます。一般的に幅0.3mm以下のヘアークラック、それより大きな構造クラックと呼ばれる劣化症状はモルタル外壁の宿命ですので、充填剤による補修や塗装などの定期的なメンテナンスが必要となるでしょう。

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出典:プロタイムズ金沢駅西店・富山中央店

また、画像のような横方向のひび割れには特に注意が必要です。横に伸びたひびが壁面を伝う雨水を全て受け止めてしまうため、内部への水の浸入のリスクが高くなってしまいます。リシン外壁のひび割れが目立つようになってきたら、一度プロによる診断を受けてみることをおすすめします。

2-4.汚れはどうしても目立ってしまう

リシン仕上げの外壁は凹凸が多く、そこにホコリや水垢が溜まるためにどうしても汚れやすくなっています。また一般的なアクリル樹脂などのリシンには防カビ・防藻機能がついていないものが多く、大通りに面した壁や北面など湿気の多い場所では注意が必要です。カビや雨筋などの汚れが目立つと美観を損なうだけでなく、耐久性を下げてしまう要因にもなります。とくに汚れが酷い場合は、高圧洗浄などの対策を視野に入れるのもひとつの手です。

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画像出典:株式会社佐々木塗装ブログ

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3.リシン外壁を塗り替える際のポイント

本記事ではここまで、リシンという仕上げ材の特徴、その長所やよくある劣化症状について説明してきました。もしあなたのお家に使われているのがリシンであれば、そのメンテナンス方法についても気になるところ。ここでは、将来リシン外壁のメンテナンスを行う際の基本的な流れや注意すべきポイント、塗替え時におすすめする塗料などについてご紹介します。

3-1.下塗り材の選定はとても重要

リシン仕上げの外壁を塗り替える際に最も注意しなければならないのが、下地の吸い込みが激しいという点です。下地が塗料を吸い込んでしまうために、色ムラや早期の剥がれと言った状況が起きてしまいます。外壁塗装ではまず最初に下地と上塗り材を接着する「下塗り材」を塗る必要がありますが、吸い込みが激しいリシン仕上げの外壁では下塗り材の選定に気をつけなければなりません。

代表的な例として、シーラーという下塗り材を使用して吸い込みを抑え、その上に上塗材を塗るという方法があります。下の図は、リシン仕上げの外壁をシーラーで下塗りした際の断面図です。

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このほかに、表面の凹凸模様を少し変えたい場合、また上塗りの膜厚を均等にしたい場合には「フィラー」(=微弾性フィラー)と呼ばれる下塗り材を使用します。フィラーは比較的厚く塗装されるので、リシンの凹凸をなだらかにして波形の模様にしたり、それによって上塗り材をある程度均等な膜厚で塗ることができるようになります。またその名のとおり、僅かですが弾性がありますので、下地のひび割れに入り込むことにより充填材のような効果を発揮したり、塗膜が伸びることでひび割れからの水の進入を防ぐなどの役割も担うことができます。ただし、この弾性性能は、長期間続くものではありませんので注意が必要です。

下地劣化が激しく、高圧洗浄後にも下地もしくは既存塗膜の脆さが気になる場合は、シーラーを先に塗り、吸い込みを抑えたあとにフィラー施工する場合もあります。

近年ではシーラーとフィラーの両方の良さを兼ね備えた「サーフェーサー」という下塗り材もあります。シーラーのように下地に浸透する機能を持ちながらも、膜厚をつけて塗装面を平滑にできるという製品になります。以下は、代表的な下塗り材の特徴を簡単にまとめたものになります。

下塗り材 主な用途 リシン外壁との相性
シーラー 下地の吸い込みを止め、上塗材がうまく密着する状態にする
(微弾性)フィラー ひび割れや凹凸を埋めて塗装面を平滑にする
サーフェイサー 下地の吸い込みを止め、さらに厚く塗ることで塗装面を平滑にする
プライマー 接着力を高める。錆を止める効果を持つものもある ☓(フラットな面に適している)

3-2.落ち着いた仕上がりにしたいなら「艶消し塗料」を

続いて、上塗材を選ぶ際のポイントについて紹介させて頂きます。

あなたがもしリシン吹付けの艶を抑えたマット仕様の外観に愛着を感じているのなら、塗り替えメンテナンスの際にも艶消し塗料を選ぶことをおすすめします。モルタルが多く使用されている和風住宅には、塗りたてのピカピカとした外壁よりも艶が抑えられた落ち着きのある外壁のほうがいいと感じる方も多く、リシンの意匠性の高さとも上手にマッチします。

艶を完全に抑えることによる機能性の低下が心配な方は、3分艶など若干艶が残っているものを選んでもいいでしょう。表面の凹凸が光を拡散してくれるため、フラットな面に塗るよりも光沢は気にならなくなります。ただ塗料によっては艶消しが無いものもありますので、業者に聞いたりメーカーのHPをチェックするなどして事前に確認しておくことをおすすめします。

艶消し塗料についてはこちらの記事で詳しく解説されています。ぜひご参考にしてください。

3-3.「伸びる塗料」を使ってひび割れをカバー

モルタル外壁の宿敵である大小さまざまなひび割れ(クラック)ですが、リシンによる塗装では覆い隠すことができず、内部への水の浸入を防ぐことができません。あなたがもしもお家を守ることを第一に考えるなら、塗替えメンテナンスの際にはひび割れに追随して伸びる「弾性塗料」を選びましょう。伸縮率の高い塗料であれば、下の画像のようにひび割れを覆い隠し水の浸入をシャットアウトできます。

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出典:株式会社アステックペイントジャパン

以下では、ひび割れの多いリシン仕上げの外壁と相性がいい弾性塗料をいくつか紹介いたします。

DANシリコンセラR(日本ペイント株式会社)

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画像出典:https://www.monotaro.com/p/1639/4035/

大手塗料メーカーである日本ペイント株式会社の水性一液型の弾性塗料です。耐久性の高さに加えて防カビ・防藻などの機能も備えた高品質の塗料です。

EC-5000PCM(株式会社アステックペイントジャパン)

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画像出典:株式会社アステックペイントジャパン

オーストラリア生まれのこの塗料は、600%の伸縮率でひび割れに追随する、トップクラスの防水性を持つ塗料といえるでしょう。耐久年数も18年と長く、遮熱機能にもすぐれた高性能塗料です。

弾性塗料に関してはこちらの記事で詳しく解説されています。ぜひご参考にしてください。

3-4.汚れが気になる場合は「低汚染塗料」を

シックな印象に仕上げることが出来る艶消し塗料や、防水性に優れた弾性塗料ですが、お家の立地条件によっては汚れやすい場合もあります。もしあなたのお家が大通りや川沿いなどに面しているのなら、リシン仕上げのメンテナンス方法として低汚染塗料による塗替えを選ぶという選択肢もあります。ここでは、代表的な低汚染塗料をいくつか紹介します。

超低汚染リファイン1000Si-IR(株式会社アステックペイントジャパン)

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画像出典:株式会社アステックペイントジャパン

雨水によって汚れを洗い流す「セルフクリーニング機能」をもつ塗料です。高耐候性や遮熱機能、ひび割れに追随する「可とう性」もある、汚れやすいリシンとの相性がいい塗料です。

水性セラミシリコン(エスケー化研)

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画像出典:http://item.rakuten.co.jp/p-recipe/23982260/

塗膜表面の密度を高くすることで低汚染性を発揮しています。カビや藻に対する耐性もありますので、お家が厳しい立地条件にある場合におすすめの塗料です。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

本記事では、外壁のリシン仕上げの特徴から塗り替えメンテナンスの方法までを詳しく解説いたしました。今外壁にお悩みを持っている方は勿論、将来のメンテナンス方法が分からないという方も塗り替え時の参考にして下さい。

また、リシン仕上げを含めたモルタル外壁のメンテナンスについてはこちらの記事でも詳しく解説されていますのでぜひご覧になって下さい。

あなたのお家の外壁がリシン仕上げであるのなら、この記事を業者に相談する前の事前知識としていただければ幸いです。

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