【特集!塗料の乾燥】プロが教える塗料を完全に乾燥させるまでの注意点

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塗装

屋根・外壁の塗り替えをすると平均150万円もかかるのはご存知でしょうか?

決して安くはない塗装工事を行ったのに、塗って間もなく塗膜(塗料の膜)が剥がれてしまった・・・ こんなことは絶対に避けたいですよね。

塗膜の剥がれには下塗材、中塗材、あるいは上塗材を塗り終わった後の塗料の「乾燥」が大きく関わっているのですが、「塗料の乾燥」というのは一般の方にはなかなかわかりにくいものです。 実際に塗料の乾燥というものは塗装のプロでも難しいもので、「完全に乾燥した」と判断が行えるまでには相当な経験が必要です。

ではなぜ、塗料の乾燥の把握は難しいのでしょうか。

実は、塗料を乾燥させるという行為には、溶剤塗料や水性塗料といった塗料の種類や気温、湿度、風通し、日向日陰といった要因が複雑にからみあって、 その時その時での正しい判断が必要とされるからです。

塗料を完全に乾燥させれば塗膜が剥がれることは避けられます。 塗膜の剥がれが避けられれば、塗り替えは成功してキレイなお家に生まれ変わります。

この記事では、塗料の乾燥までのメカニズムやかかる時間、やってはいけない注意事項などを解説しています。

外壁の塗り替えをお考えの方はご参考にしていただき、ぜひ美観が長期間保たれるお家の塗り替えへつなげてください。

1.“塗料”と“乾燥”の関係性

1-1.塗料は乾燥しないと本来の性能が発揮されない

近年、塗料にはさまざまな性能(耐候性、遮熱性、防水性、防汚性など)が備わっているのが主流となりました。しかし、塗った瞬間にその性能が発揮されるかというとそうではないのです。
実は塗料の性能は、塗料を塗った後、塗料の中の溶剤や水が乾燥することにより塗膜(塗料が固まってできた膜)となり、建物を保護します。

ですので、塗料がしっかり乾燥して塗膜となっていなければ、塗料本来の性能が発揮されないのです。

1-2.塗料が乾燥するまでのメカニズム

塗料はどのように乾燥し、塗膜になるのでしょうか?

塗料には大きく分けて水性塗料と溶剤塗料があります。

水性塗料は樹脂(塗膜を形づくる主体となる原料)顔料(塗膜に色を着ける)と呼ばれるものからできており、
溶剤塗料の場合は有機溶剤(塗料にするまでの溶媒)が水の代わりとなり、そしてその塗料中の溶媒(水や有機溶剤)が蒸発し、乾燥硬化していきます。
また2液タイプの塗料では、乾燥しながら反応硬化し、塗膜を形成します。

下図のようなイメージを持っていただくとわかりやすいでしょう。

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2.塗料が完全乾燥し、塗膜が完成するのにかかる時間

塗膜が完全にできあがるまで約2週間はかかります。また塗料の乾燥には段階があります。下記の表をご覧ください。

【塗料が乾燥するまでの流れ】

名称 状態 塗装してからその状態になるまでにかかる時間(目安)
指触乾燥 指の腹が塗膜にかるく触れたとき、指に塗料が付着しない状態。
この程度の状態では安心して塗り重ねはできない。
1~2時間
半硬化乾燥 塗膜を軽くこすった際に、擦り跡がつかない程度に乾燥している状態。
塗り重ねをして大丈夫。
数時間~翌日
硬化乾燥 指の腹で塗膜を強く圧した時、塗膜に指紋がつかない状態。
塗膜内部の乾燥反応は大部分終了している。
約1週間
完全乾燥 塗膜内部の乾燥反応が完全に終了した状態。 約2週間

上記が乾燥までの流れですが、塗料の種類、季節、温度、湿度、風通し、日向日陰によって乾燥速度は変動します。そのような観点から見た乾燥時間の比較をわかりやすく一覧にしてみました。

【さまざまな観点から見た乾燥時間の比較】

乾燥時間 季節 天気
比較的短い 晴れ
普通 春・秋 曇り
比較的長い 冬・梅雨

外壁塗装はその名の通り、外で行われるものです。外気温が低くなれば、その分乾燥速度も遅くなります。ですから、夏場は乾燥が比較的早く、冬場は遅くなります。梅雨の時期も冬場と同じく湿度が高いため、乾燥速度が遅くなります。

また、冬場は気温が低すぎると外壁塗装そのものが行えませんし(5℃以下は施工ができない目安※)、梅雨時期は雨が降ったり、湿度が高すぎたりするとこちらも外壁塗装が行なえません(85%以上が目安※)。よって、その分工期が伸びてしまうことも多々あります。

また、塗料の乾燥時間は、塗料の種類によっても変わってきます。大きく注意すべき点は2点あります。
まず一般的に、水性塗料より溶剤塗料の方が乾燥が早いです。
理由としては、水性塗料は水分が蒸発することによって塗膜をつくるため、低温だと溶剤塗料以上に極度に乾燥が遅れることがあるからです。では、溶剤塗料を選べばいいのではないか、と思われる方もいるかと思いますが、溶剤塗料には成分としてシンナーが入っている為、塗装時に火災への配慮(火気厳禁)、人体や環境への悪影響という難点もあります。何に重点を置くか考えるべきなのです。

次に水性でかつ弾性塗料の場合、乾燥により時間がかかる場合が多いです。そもそも弾性塗料はどのようなものかというと、弾力性のある塗膜で外壁のひび割れにも切れにくくするために使用されることが主なので、塗膜に厚みをもたせることが必要です。よって、内部まで完全乾燥するのに時間がかかるのです。

※塗料メーカーによって基準が多少変動しますので、使用する塗料メーカーのパンフレット等で都度ご確認ください。

3.塗料が完全に乾燥するまでの注意事項

塗料が「完全乾燥」するまでの注意事項がいくつかあります。このポイントをおさえておくと、塗膜が剥がれるなどのトラブルをいくつか防ぐことができます。

3-1.むやみに触らない

大前提としてですが、完全乾燥していない外壁をむやみに触るのはやめましょう。1章でも説明しましたが、「指触乾燥」といって指の腹が塗膜にかるく触れたとき、指に塗料が付着しない状態があります。これは一見乾いていそうに見えて、内部は乾燥が終わっていない状態ですので、強く触ってしまうと剥がれてしまいます。

女性であればマニキュアに例えるとわかりやすいかもしれません。爪に塗って、5分程立てば表面は乾燥したように見えますが、どこかにぶつけてしまうとグニャッと汚くなってしまうことがあります。
塗料も一緒で、何時間か経ったとしても、内部はしっかり乾燥しておらず、表面のみ乾燥している状態なので、何か負荷がかかってしまうと内部から剥がれてしまうのです。

3-2.モノを立て掛けない(特に弾性塗料を使用の場合)

外壁塗装の経験者の方で、塗装後になんとなく外壁にビニール傘を立て掛け、それが原因で塗膜が取れてしまったということはありませんか?

弾性塗料を使用する際に主に起きるケースですが、ビニール傘のビニールの部分には傘の柔らかさを保つための「可塑剤」と呼ばれるものが入っており、その「可塑剤」が水性弾性塗料の柔らかい塗膜に移行して入り込み、樹脂と樹脂を一体化したことが原因でくっついてしまい、結果的に塗膜が剥がれてしまうのです。
ビニール傘の他に、自転車のグリップ部分などのゴム状で柔らかいものは同様の現象が起きる可能性があります。

この現象は施工後徐々に減少していきますが、正確に何ヶ月経てば大丈夫、というのは言い切れないため、特に弾性塗料を外壁に使用した場合は施工後半年~1年くらいは外壁に上記のような柔らかいものを立て掛けないことをお勧めいたします。

3-3.完全乾燥までの目安である“約2週間”は注意が必要

完全乾燥までの目安は春秋で約2週間です。
1-2でも説明したように、塗膜が完全乾燥に至るまでに4段階あり、徐々に完全乾燥に近づいていきます。その中で上記に記載したような、無闇に触ったり、モノを立て掛けたりしてしまうと塗膜の剥がれに繋がってしまうこともあります。

詳細な乾燥時間は使用する塗料によりけりですが、目安は約2週間、その間は注意する必要があるのです。
もっと注意すべき点が知りたい、という方は、この塗料に特化して、施工後の注意点は何かあるか、施工業者に質問しておくことをお勧めいたします。

3-4.乾燥による注意事項については、意外と業者も伝えてくれない

施工業者にとって、塗料の乾燥時間を詳しく話すことが説明として重要視されているかというと、そうではない部分があります。乾燥時間の説明自体はしますが、それよりも、施工箇所の説明であったり、工事全体の流れであったりを重点的に説明するのです。

施主側としても、乾燥時間についてよりも、上記の説明の方がより興味があり、施工前に乾燥時間についてまで意識が及ばないのが通常です。

よって施工前の説明の際に、施主側の皆様が、意識的に乾燥時間について質問することをお勧めします。

塗装の流れとして、乾燥時間が必要となるタイミングは主に、高圧洗浄後、下塗り後、上塗り1回目後、2回目後の計4回です(使用する塗料によって、下塗りが2回必要な場合や上塗りが3回必要な場合があります)。このタイミングのときに、使用する塗料パンフレットに載っている乾燥時間(工程内時間と記載があります)と相違がないか確認しておきましょう。

この乾燥時間は、塗料が外壁に塗装される際に塗料メーカーが検証を重ねた上で、出しておりますので、しっかりと守らなければ後々の不具合(剥がれ、色ムラ)に繋がってしまう恐れがあるのです。

4.塗料の乾燥に関する疑問点(よくあるQ&A)

Q1. 乾燥したら雨が降っても色は落ちないの?

使用する塗料によって明確な時間は変わってきますが、塗装後約24時間経っていればその後雨が降っても問題はありません。

より細かく知りたいという方は、ご自宅の外壁塗装に使われている塗料のパンフレットを施工業者に見せてもらいましょう。そこには塗料の目安乾燥時間が載っていますので、それを参考資料とするのが正確です。

Q2. 施工後1ヶ月経たないうちに塗膜が剥がれた!業者は対応してくれる?

無償対応してもらえることが多いです。

外壁塗装を契約する際に保証が付くかも確認することで、施工後のフォローが整っている施工会社かどうかの見極めることにも繋がります。
保証年数は、主に塗料のランク(耐候年数)によって3年~長くて10年保証をつける施工業者もいます。

Q3. 塗料の乾燥時間を早める方法はあるの?

本来、外壁塗装に乾燥時間はつきものであり、前段でもお話したようにしっかり乾燥させることが塗料本来の性能を発揮することにも繋がります。

工期を短く済ませたいからといって、むやみに乾燥時間を短くすることを考えてしまうと、塗料本来の性能が発揮されなかったり、剥がれ等の不具合が発生してします。

しかし、外壁塗装工事は短くても1週間程かかり、天候の影響を受けたりするとそれ以上にかかります。その間、思ったように窓を開けられなかったり、騒音があったりとストレスを受けることもしばしばです。
乾燥時間を早めることで、なるべく工期を短く済ませられるのであればそうしたいという気持ちがあるのも確かでしょう。

あくまでも塗料が乾燥するまでに時間はかかるというのが前提に、塗料メーカーが出している乾燥時間は守りながら、上記2点のポイントで乾燥時間を最低限に留めるイメージを持ちましょう。

・冬場や梅雨時の施工は避ける
4章でもお話しましたが、冬場や梅雨時は乾燥時間が長く必要です。乾燥時間をなるべく早めるためには気候が穏やかな春秋がお薦めです。

・溶剤塗料を使う
こちらも2章でお話しましたが、乾燥のことを考えるのであれば水性塗料よりも溶剤塗料を使用することをお勧めいたします。
注意点として油性塗料は火災への配慮(火気厳禁)、人体や環境への悪影響が挙げられます。冬場や梅雨時に塗装をする場合は、どちらに重点を置くか判断すべきです。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか。

塗料の乾燥は、塗料本来の性能を発揮する為に欠かせない工程であり、塗料の種類、季節、温度、湿度、風通し、日向日陰によって乾燥速度が変化することがお分かりいただけたかと思います。
外壁塗装時にはこのような特徴を踏まえて塗料を選ぶことが、満足のいく外壁塗装に繋がります。

また、塗料の乾燥には段階があり、注意点をおさえておけば不安点を取り除き、施工後の不具合も防ぐことができます。
少しの情報でも知識として持っておけば、施工業者との話もスムーズにストレスなく進めることができます。

この記事が、皆様が不安のない外壁塗装を行っていただくためのひとつの参考記事となれば幸いです。

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