製造工場/メーカー

「塗料を選ぶにあたり、オススメの塗料メーカーが知りたい」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

結論から申し上げると、「この塗料メーカーがオススメ」と一概に言い切ることはできません。なぜならば、各塗料メーカーによって扱う塗料の種類はさまざま。どの塗料が良いかは、お客様一人ひとりの要望する性能や価格等によっても異なるためです

もしかすると、「とはいえ、大手の塗料メーカーの塗料の方が、良いに違いない」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。場合によっては、世間ではあまり認知されていないけれども業界内では言わずと知れたメーカーや、勢いのあるベンチャーのメーカーなどが、お客様の要望する性能や価格の塗料製品を販売していることも十分にあり得るのです。

この記事では、“建築塗料メーカー”に絞って、企業規模に関わらず押さえておきたい塗料メーカー情報や各メーカーの厳選塗料等をご紹介してまいります。ぜひ、参考にしてください。

1.最新2022年版|建築塗料メーカー16選

塗装ローラー

ここでは、大手メーカーから業界内では言わずと知れたメーカー、勢いのあるベンチャーのメーカーまで、押さえておきたい建築塗料メーカーをご紹介いたします。

[最新2022年版]建築塗料メーカー16選

塗料メーカー概要
日本ペイント130年超の歴史を誇る。建築用をはじめ、自動車用、金属素材用、電気機器用など、幅広い用途の塗料製造・販売を手がける。お客様の様々なニーズに応える豊富な製品ラインナップを展開。
関西ペイント1918年設立。業界初!漆喰塗料「アレスシックイ」を開発するなど、塗料のリーディングカンパニーとして自動車・建物・飲料缶・船舶・家電製品など幅広い製品を製造・販売している。
エスケー化研建築仕上塗材においては、国内トップシェアを誇る。環境・快適・健康・安全・安心をテーマに、新製品の研究開発にも積極的に取り組んでいる。
菊水化学工業総合建築塗料メーカー。下地調整塗材から仕上塗材まで幅広い製品を揃える。自社で開発して製品を責任をもって施工したいとの想いから、自社製品を自社で施工するサービスも提供している。
アステックペイント建築塗料メーカー。“100年の間、家を守りたい”と、建物の長寿命化に貢献できる塗料の開発に力を注ぐ。施工店に直接販売する業界初の流通ルート「直販体制」を構築。施工品質を担保するため、施工店への技術研修会等も行なっている。
AGCコーテック旭硝子のグループ会社。フッ素樹脂塗料のリーディングカンパニーとして、フッ素樹脂塗料の製造販売を行なう。
大日本塗料昭和4年設立。老舗の総合塗料メーカー。長きにわたり防食技術の開発に力を注ぐ。新幹線700系のぞみや羽田空港国際線の滑走路などでも、大日本塗料の塗料が採用されている。
水谷ペイント老舗の建築塗料メーカー。2022年に創業100周年を迎える。「人にやさしく・地球にやさしく」をコンセプトに、環境対策に積極的に取り組む。とりわけ屋根用塗料に強みをもつ。
日進産業日本の宇宙ロケット開発技術を応用し、塗装で断熱ができる断熱セラミック塗材「ガイナ」を開発。東京にガイナの効果を体感できる実験体感室を構える。
日本特殊塗料80年以上にわたり、特殊塗料の研究に尽力。航空機用塗料の開発で培った技術をもとに、さまざまな塗料を開発。遮熱塗料のシェアは国内トップクラス。
ロックペイント建築用をはじめ、車両用、工業用、DIY用塗料の製造・販売を手がける。「品質本位、適正価格」を社是に掲げ、高品質の塗料を適正価格で提供することを方針としている。
スズカファイン建築塗料の総合メーカー。創業70年超。業界内でもいち早く水性塗料の可能性に着目し、地球環境に優しい水性塗料の開発を積極的に推進。
ダイフレックス創業50年超。建築防水の分野において、国内トップクラスのシェアを誇る。老舗外壁塗材メーカーの恒和化学工業もダイフレックスの傘下に。
トウペ大正4年創業。総合塗料メーカー。ZEONグループの会社。環境にやさしい、高機能商品の開発に努める。
ピアレックス・テクノロジーズ機能性コーティング材の開発・製造を手がける。セルフクリーニング効果を有する光触媒塗料の開発に力を注ぐ。
アサヒペン昭和15年創業。家庭で使いやすく、安全な製品の開発に尽力し、DIY向けの家庭用塗料ではトップシェアを誇る。

※ご紹介した塗料メーカーはあくまで一部です。上記以外にも、多数の塗料メーカーがあります。

 

2.どの塗料がオススメ?メーカー別の厳選塗料を比較!

塗料

各塗料メーカーの厳選塗料をご紹介いたします。塗料選びの参考情報として、ご活用ください。

2-1.デザイン性・意匠性に優れる|エスケー化研

●エスケープレミアムマルチカラー(外壁用)


※画像出典:エスケー化研

多彩模様塗料。単色での塗り替えとは異なる、色彩感豊かな壁面を演出。特殊シリコン樹脂を主成分として、耐候性にも優れる。

2-2.塗りたての美しさが長持ち|アステックペイント

●超低汚染リファインシリーズ(屋根用・外壁用)

超低汚染リファイン1000Si-IR
※画像出典:アステックペイント

塗装したての外観をそのままに、長くキレイが保てる超低汚染性塗料。
汚れが付着するのを防ぎ、付着してしまった汚れは雨水で洗い流せるセルフクリーニング性能を兼ね備える。シリコン樹脂・フッ素樹脂の2タイプをラインナップ。

2-3.おだやかなつや消し感が叶う|関西ペイント

●アレスシルクウォール(外壁用)

アレスシルクウォール(外壁用)
※画像出典:関西ペイント

「マイクロパウダー技法」により、やさしい質感のつや消しを実現。低汚染性&耐久性を兼ね備える。

2-4.光と水の力でキレイが続く|ピアレックス・テクノロジーズ

●ピュアコート®シリーズ(外壁用)

ピュアコート®シリーズ(外壁用)
※画像出典:ピアレックス・テクノロジーズ

光触媒塗料。太陽や電灯の光と光触媒が反応して、表面の汚れを分解、汚れの付着力を弱める。また、汚れの下に雨水が入り込み、洗い流す。

2-5.塗り替えの間、バラの香りが楽しめる|日本ペイント

●パーフェクトトップローズ(外壁用)

パーフェクトトップローズ(外壁用)
※画像出典:日本ペイント

バラの芳香成分を加えた塗料。塗り替えの間、塗料特有のニオイを気にならず、バラの香りが楽しめる。香りは、塗装開始から約1~2週間持続(気象条件により異なる)。耐候性&低汚染性等も兼ね備える。

※ご紹介した塗料はほんの一例です。
※塗料選びについて詳しくは、下記記事を参考にしてください。

外壁塗料の選び方をプロが解説!塗料の種類&価格&色&業者まで全部わかる!

塗料選びの判断基準がすぐ分かるチャート図付き!外壁塗装の塗料を徹底解説

外壁・屋根の無料診断

 

3.塗料メーカーをチェックするにあたり、知っておきたい2つのこと

3-1.塗料メーカーの知名度だけで、塗料を選ぶべからず

導入部でもお伝えした通り、塗料選びにおいて“大手の塗料メーカーがオススメ”と一概に言うことはできません。

もちろん、名の知れた大手の塗料メーカーには一定以上の信頼と実績があるため、塗料への安心感が高いことは間違いないでしょう。ただし一方で、一般の方にまで名が知れていないだけで、優良製品を製造・販売する業界内では言わずと知れた塗料メーカーが多数あることも間違いありません。

そして、各塗料メーカーによって扱う塗料の種類はさまざまであるため、場合によっては、要望する性能や価格の塗料が、こうした一般の方には知名度がうすいけれども業界内ではよく知られた塗料メーカーにて販売されていることもあるのです。

もしかすると、塗装業者に提示された見積書に見慣れない塗料メーカーの塗料が並んでいて、とまどわれている方もいらっしゃるかもしれませんが、知らない塗料メーカーの塗料だからと却下してしまうのではなく、まずは、塗装業者に「なぜ、その塗料を選んだのか」「どういった塗料メーカーなのか」などを確認してみましょう。提示されたその塗料も、業界内では知られた優良製品かもしれません。

3-2.「日本塗料工業会」のHPなら、塗料メーカーを一覧でチェックできる!

日本塗料工業会とは、塗料製造業を会員とする任意団体。大手塗料メーカーをはじめとする、多くの塗料メーカーが、この会に参加しています。

そのため、「もっといろいろな塗料メーカーを知りたい」という場合は、【日本塗料工業会のホームページ】をチェックするのがオススメ(※日本塗料工業会のホームぺージには、各塗料メーカーのURLがリンクで貼ってあります)。

非常に多くの塗料メーカーが掲載されているため、すべてをチェックするのは現実的ではありませんが、一つの情報源としては非常に有効です。

 

まとめ

塗料メーカーだけを頼りに塗料を選ぶのは賢明な方法ではありません。もちろん、塗料を選ぶにあたり塗料メーカーの情報を探ることも重要ですが、ぜひ、あわせて塗料の性能や価格もチェックしてください。