水道

外壁塗装を検討中または実際に契約して、もう着工前だという方で、外壁塗装時にかかる水道代が気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
かなり水を使うみたいだけど、水道代はいくらくらいかかるのか、何のために水を使用するのか、その水道代を負担するのは施主なのか・・・そのような疑問をもったことはありませんか?

外壁塗装、と一言で言っても、足場組み、養生作業、高圧洗浄など「塗装」と呼ばれるもの以外でもいくつかの工程があり、それらは見積りに入っていますが、気になる“水道代”は見積りには入っていません。

本記事では、そんな気になる外壁塗装時にかかる水道代に焦点をあて、外壁塗装前の皆様の不安を少しでも解消できればと思います。ぜひ、参考にしてみてください。

1.外壁塗装にかかる水道代とその正体

1-1.水道代は“高圧洗浄”のときに使用する水の料金

高圧洗浄

水道代の正体はずばり“高圧洗浄”の時に使用する水の料金です。

高圧洗浄とは外壁塗装をする上で必須の作業で、その作業において水を使うため水道代がかかってしまいます。

高圧洗浄とは、その名の通り、外壁に塗料を塗る前に高い水圧の水で外壁・屋根の表面についた汚れをとる、という作業です。

まず、本当に水だけで外壁の汚れが取れるのか疑問に思われる方が多いかと思いますが、ほとんどの汚れ(カビ・藻等を含む)は取ることができます。

しかし、高圧洗浄はただ表面の汚れをとるという目的の他に重要な役割を持っています。それは、新築時または前回塗装時の古い塗膜を取り除くということです。
なぜ、古い塗膜の上から新たに塗装してはならないかといいますと、塗料によって外壁表面にできた塗膜は、毎日紫外線や風雨にさらされており、経年劣化をしていきます。そしてその結果、手で外壁を触ると白っぽい粉がつく現象が起き、これは塗膜の劣化が進行している証拠なのです。

劣化が進行した塗膜の上から新しい塗料を塗っていきますと、かなり早い段階でその古い塗膜と一緒に剥がれていってしまうのです。
実際にそのような現象になってしまった方は多く、結局塗装をやり直し、ということになってしまい、余計な費用や時間がかかってしまいます。そういったことを防ぐため、一度外壁表面にある古い塗膜を取り除く、というのも高圧洗浄の大事な役割なのです。

高圧洗浄についてより詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。

外壁の高圧洗浄をやってみよう!気になる汚れを落とす方法

1-2.高圧洗浄時にかかる水道代目安は1,000~2,000円

では、気になる高圧洗浄時にかかる水道代はいくらくらいなのでしょうか。

結論から申し上げますと、家の大きさにもよりますが、1,000~2,000円くらいです。意外と安いと思いませんか?

確かに毎月の水道代から2,000円上がると考えると高いなと思いがちです。

例えば業者が使用する高圧洗浄機の水量を15リットル/分、高圧洗浄にかかる時間を8時間と仮定します。すると、高圧洗浄で使用した水量は7,200リットルとなります。
水道代に換算すると7,200リットル使用した場合、かかる金額は1,311円です(東京都水道局のサイトを使用して計算・1,000リットル=1立方メートル)。

また、仮に自宅の水道の使用を断ることもできますが、その分タンクなどでの運搬費・使用する水代を施工業者が工事代金に上乗せすることになりますので、最終的に実際の水道代金よりも確実に高くなってしまいます。

 

2.外壁塗装にかかる水道代についての注意点

外壁塗装時にかかる水道代の目安がわかった上で、ここでは水道代をより安くする方法や、その他注意点をお伝えいたします。

2-1.水道代を安くできるかどうか確認するときの注意点

まず、“水道代を安くしたい”ということを安易に業者に伝えない方が良いです。

なぜかというと、業者の中には、安くしてほしいと頼んだばかりに高圧洗浄をいいかげんに2~3時間で終わらせてしまい、あとで「水道代を安くしてほしいと言われたからそうしました(高圧洗浄の時間を短くして使う水の量を抑えました)」と言ってくるような業者が潜んでいることもあるからです。
このようなことが起きてしまうと、1章でお伝えした「古い塗膜を取り除く」ということがしっかりと行われず、新しい塗膜が密着不良を起こし、不具合に繋がってしまう恐れがでてきます。

一方で、積極的に水道代を安くするために対策を打ってくれる良心的な施工業者もいます。例えばある塗装業者では、高圧洗浄の際に、水のタンクにフロートというタンクが一杯になると水道の水が止まる装置を付けています。これを設置することによってタンクの水が容器から溢れないようにして、お客様の水を無駄にしないようにしているのです。

%e3%82%bf%e3%83%b3%e3%82%af%e3%80%80%e3%83%95%e3%83%ad%e3%83%bc%e3%83%88
画像出典:プロタイムズ福岡北店

詳しくはこちらに動画もございますのでご覧ください。

以上のことから、水道代を安くしたいのでどうにかして!と闇雲に伝えるよりも、安くするために何か方法あるか?ということを施工業者に確認し、納得した上でその方法を実践してもらうという方が後のトラブルを防ぐことができるかと思います。

2-2.その他の注意点

①業者の水の使用時間を確認して生活に支障がないようにしよう

水道代の金額目安の次に不安なことは「いつ、どこの水道から、何時間くらい水を使われるのか」かと思います。
着工前に工程の流れ(いつが高圧洗浄で、いつが外壁塗装など)の説明が施工業者からあるかと思いますので、一緒に確認しておきましょう。

まず高圧洗浄はいつ行い、どこの水道を使用する予定なのか。また何時間ほど使用する予定なのか(大体1日かけて行うので、目安は5~7時間程度です)。
使用する日や時間帯が事前にわかっておけば、そこにその水道を使うようなこと(花壇の手入れや、庭の掃除など)を入れないように調整できますし、反対にこの日に花壇の手入れや庭の掃除をその水道を使ってしたいから高圧洗浄は避けて欲しい、などの話ができます。

②塗装しない部分も高圧洗浄してもらえるかお願いしてみよう

水道代の金額がそこまで高くないというのがわかったところで、せっかくなので工事で実際に塗装をしない部分も洗浄してもらえるかお願いしてみるのをおすすめします。

普段掃除が手間な窓・網戸・ベランダなどです。プロに高圧洗浄してもらえれば自身で水洗いするより断然綺麗になります。

工事内容に入っていないので、工期の関係等で引き受けてもらえない場合ももちろんあります。可能なら受けてほしい、ぐらいのイメージで交渉してみるといいでしょう。

 

3.【補足情報】その他外壁塗装前に知っておきたい施主負担費用

3-1.バイオ洗浄を利用すると通常の高圧洗浄時と金額は変わる?

バイオ洗浄というものをご存知でしょうか?

金額が変わるかと申しますと、通常の高圧洗浄は100~300円/㎡ですが、バイオ洗浄は500~800円/㎡くらいですので少し高いと感じるでしょう。

外壁塗装そのものがそもそも高いから少しでも費用をおさえたい、という気持ちがあるかと思いますが、カビ・コケ・藻が外壁に発生しており、且つその状態がひどい場合は通常の水での高圧洗浄ではなく、それらを薬品でしっかり落としてくれるバイオ洗浄をおすすめします。

そこまでひどくないカビ・コケであれば通常の高圧洗浄で十分です。
どちらが良いのか判断するのが難しいかと思いますので、お願いする施工業者にこの家の状態だと、どちらがいいか判断を仰ぐことをおすすめします。

バイオ洗浄について詳しく知りたい方はこちらの記事をご参照ください。
バイオ洗浄は本当に必要?判断基準と費用目安を全解説!

3-2.電気代はかかる?

水道代がかかるなら何かしら電気代もかかるのでは?と思われた方もいるかもしれません。

その通り、取り掛かる作業によって、電気代がかかる場合があります。しかしこれらの作業は高圧洗浄と違って丸1日かかるようなものではないので、電気代は微々たるものです。

主に下記の作業が発生する場合です。

・ケレン(サビ、既存塗膜の除去)を行う際に電気工具を使用する場合
・塗料の種類によって撹拌(混ぜ合わせる)作業が発生するときの撹拌機を使用する場合

こちらも水道の使用について確認される際に一緒に確認されることをおすすめいたします。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

見積りに記載がないので見落としがちな外壁塗装時の「水道代」。

金額としては高くないことがお分かり頂けたかと思います。しかし事前に

・水道代を安くする方法はあるのか(伝え方に注意!)
・いつ、どこの水道から何時間ほど水を使うのか
・他の場所も一緒に高圧洗浄してもらえるのか

これを確認しておけばより安心して外壁塗装にのぞめるのではないでしょうか。
ぜひ、実践してみてください。

この記事が皆様のお役立てとなることを祈念し、まとめとさせていただきます。