外壁のひび割れが心配な方へ!補修方法大解説(業者&DIY)

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「新築から5年ほどしか経っていないのに、外壁にひび割れを見つけてしまった・・・」というお話をよく耳にします。
「外壁のひび割れ」と聞いて、どれくらいの大きさのひび割れを思い浮かべましたか?遠くからでもわかるくらいバキッと割れたひび割れでしょうか。それとも、近寄って見てわかる程度のひび割れでしょうか。
ひとくちにひび割れといっても、程度はさまざま。ちなみに、先述の「新築から5年ほどしか経っていないのに・・・」のお住まいのひび割れは、実際に見てみたところ、髪の毛ほどの幅のとても細いひび割れでした。

ひとによって程度の受けとめ方がさまざまな外壁のひび割れ。素人目には、状態も原因もどう判断していいかわからないから、不安にもなります。
でも大丈夫!ここから先に書いていることは、外壁のひび割れの原因から対処方法に至るまでを、わかりやすく解説したことばかりです。
このページを読み終わる頃には、ひび割れにどう対処すべきか、きっと判断できるようになっていることでしょう。


1.新築の外壁にひび割れが!ひび割れの種類と原因

外壁のひび割れは、大きく2種類に分かれます。
①ひび割れの種類と原因

1-1.ヘアークラック

幅0.3mm以下の髪の毛のように細いひび割れです。

【原因】

経年による塗膜の劣化のほか、塗膜の乾燥時間が不適切だった場合や、弾性素地や塗膜の上に硬質塗膜を塗装した場合など、施工に起因するものがあります。


1-2.乾燥クラック

外壁材の乾燥過程で発生する幅の狭いひび割れです。

【原因】

モルタルなどの湿式工法による外壁材は、その乾燥過程で水分の蒸発などにより収縮が起こり、それが原因となってひび割れが発生します。

②モルタルとは

モルタルとは、セメント・骨材(砂)・水を練り混ぜてつくる外壁材料のことで、ペースト状で施工性が良く、仕上材や目地材として多く用いられています。完全に乾燥・硬化させたあと、上から塗装をして仕上げますが、その乾燥過程で水分の蒸発などにより収縮が起こり、それが原因となってひび割れが発生しやすいという特性があります。

モルタルはその特性上、施工の段階でのちのひび割れの原因が発生しやすく、結果として、新築から数年でひび割れが見つかりやすいのです。


1-3.構造クラック

建物の構造的な欠陥や、建物の不同沈下などから発生するひび割れです。

【原因】

建物の構造的な欠陥、凍結と融解の繰り返し、建物の不同沈下など、構造的な欠陥から建物が大きく揺れたり、歪んだ力が外壁材に働き、外壁材にひび割れを起こします。


1-4.縁切りクラック

モルタルなどの新旧の塗り次ぎ面に発生するひび割れです。

【原因】

モルタルなど湿式工法の外壁材は一度に一面を仕上げますが、途中で作業を中止したり、部分的にやり直したりすると、新旧の塗り次ぎ面にひび割れを起こします。

 

1-5.「まだ大丈夫!」なひび割れと「補修しないと!」なひび割れ

さて、外壁のひび割れの種類と原因がわかったところで、次は「ひび割れができると何がマズイの?」という話になります。

③構造体腐食

これは、外壁のひび割れから少しずつ雨水などが入り、最終的に構造体が腐ってしまった家の写真です。
雨漏りというと、一般的に屋根からポタポタ水滴が落ちるものを連想しますが、実は、外壁のひび割れからの雨漏りは、戸建て住宅の不具合の中で最も多いと言われているのです(参照:住宅相談と紛争処理の状況2013)。

ここまで腐食が進んでしまうと、かなり大掛かりな修繕が必要になり、経済的な負担も大きくなります。こんな事態を避けるためにも、ひび割れを見つけたら早めの対処が重要なのですが、この「早めの対処」というのが、いつ・どのタイミングなのか、なかなか判断が難しいことのひとつでもあります。

④「まだ大丈夫!」なひび割れと「補修しないと!」なひび割れ

このようにある程度の目安をもとに判断することはできます。しかし、やはりいちばん良いのは、ひび割れを見つけたらすぐに施工した工務店や業者に相談をして対応してもらうことです。あってはならないことですが、業者の施工不良が原因の場合もあるので、きちんと話し合いましょう。

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2. 自分でできるひび割れ応急処置

外壁のひび割れは、放置したままにすると構造体を腐らせてしまう危険があり、早めに補修をすることが大切とお話ししました。
さて、その補修ですが、外壁のひび割れは原因や状態によって補修方法が異なるため、工務店や業者に建物全体を調査・診断してもらった上で、適切な処置を依頼することをお勧めします。
しかし、やむを得ず自分で応急処置をしなければならないこともあるでしょう。そこで、自分でできる応急処置の方法をご紹介します。

2-1.自分でできる補修範囲と方法

まず、ひび割れの幅が1mmを超えるものについては、外壁の下地や構造部分にも影響が出ている可能性があることから、自分での補修はお勧めできません。
ひび割れの幅が0.3mm以下のヘアークラックについては、急いで補修をする必要はないにしても、ひび割れの進行を防ぐために応急処置をしておくと安心です。

ヘアークラックの補修方法に、微細なセメントの粉をひび割れに塗布し、適量な水分を加えてセメントの粉を定着させる方法(チョーク式・スプレー式)があります。

◎チョーク式

セメントチョークを手で塗りこんでいく方法。
無駄なくセメントを使える一方で、適度な圧力を加えないと外壁に定着しづらいため、作業時間が長く、体力が必要。

◎スプレー式

セメントの粉を噴射して定着させる方法。
簡単で作業時間も短く済むが、セメントの粉が周囲に飛び散り、無駄になりやすい。

また、手に入りやすい補修材を使った方法として、「シーリング材」を使った補修方法があります。
シーリング材はホームセンターなどで市販されていますが、種類がいろいろあるので、ここで種類ごとの特長と選び方を確認しておきましょう。

 

2-2.ホームセンターで買える補修材と選び方

「シーリング材」は、目地や隙間などに充填する合成樹脂、または合成ゴム製のペースト状の材料で、主に外装材のジョイント部やサッシ回りなどに使われています。
シーリング材には、使われている樹脂の種類などによって特長があります。下の表は、シーリング材の種類と特徴をまとめたものです。

成分種類主成分塗料
付着
塗料
変色
硬化
速度
硬化
追従
1成分形湿気硬化型シリコン系(脱オキシム系)×
変性シリコン系
変性シリコン系(低モジュラス)
ポリサルファイド系
ポリウレタン系(ウレタン)
2成分形反応硬化型シリコン系×
変性シリコン系
ポリサルファイド系
ポリウレタン系(ウレタン)

シーリング材は、各成分系統によって最適な施工箇所があり、それに応じて使い分けることで、施工中の失敗を減らし、耐久性や美観性をもたせることができます。
下の表に、各成分系統ごとの施工箇所をまとめました。

アクリル系ALCパネル目地
サッシと壁の隙間
モルタル外壁のひび割れ
硬化後に弾性体となり、湿った面にも使用できる。
新築時のALCパネルに使用されるが、耐久性がないため、改修時にはあまり使用されない。
ウレタン系コンクリート
ALC目地
石材スレート
木材・金属
耐久性は高いが、そのままの状態では紫外線に弱く、埃などを吸いつけて汚れやすいので、上から塗料を塗って塗膜で保護する。
シリコン系窯業系サイディング目地
アルミサッシまわり
ALC目地
金属サイディング目地
大理石・モルタル・コンクリート
高い耐久性を持つが、塗膜との密着が弱いため、上から塗装をする場合には使用しない(変性シリコンは塗装可能)。
紫外線に強く、乾燥後は埃などもつきにくく、汚れにくい。

応急処置としては、ウレタン系やシリコン系を選ぶといいでしょう。ただし、シリコン系は、あとから塗装できるように変性シリコン系を選ぶことをお勧めします。色もいろいろあるので、外壁に合わせて選んでみてください。

 

2-3.レッツDIY!補修の手順 ~シーリング材編~

いよいよ補修の手順を見ていきましょう。
事前の注意点として、シーリング材の施工は晴天時に行ってください。雨で接着面が濡れていてはシーリング材が接着しません。また、前日に雨か雪が降っていた場合は接着面が十分に乾燥しているか確認をしましょう。

(1)施工箇所を洗浄する

シーリング材の密着性を高めるために、ひび割れ部分と周りのゴミや汚れをきれいにします。もしあれば、家庭用の高圧洗浄機などを利用すると、洗浄効果が高く作業も楽です。高圧洗浄機がない場合は、ホースからの放水でも代用できます。
汚れに油分がある場合は、アルコールなどの洗浄溶剤を含ませた布で拭き取りましょう。

⑦_(1)施工箇所を洗浄する

(2)養生テープを貼る

施工箇所以外が汚れないように、養生します。養生にはマスキングテープを使いましょう。これもホームセンターで購入できます。

 ⑦_(2)養生テープを貼る

(3)プライマーを塗る

プライマーとは、外壁とシーリング材の接着をよくするための下地材です。使用するシーリング材メーカー指定のプライマーがあればそれを使いましょう。プライマーがしっかり乾燥してから次の作業に移ります。

 ⑦_(3)プライマーを塗る

(4)シーリング材を充填する

いよいよシーリング材を充填します。すき間がないように、また、ひび割れ部分から少し盛り上げるように充填します。

 ⑦_(4)シーリング材を充填する

(5)ヘラで成形する

シーリング材を充填したら、すぐにヘラなどでシーリング材を押し込むように表面を均します。

 ⑦_(5)ヘラで成形する

あとは、養生テープを外して、完全にシーリング材が乾くのを待ちましょう。補修跡が気になる場合などは、このあと塗装をして仕上げます。また、将来、業者に補修を依頼するときのことを考えて、使用したシーリング材の種類、メーカー、商品名をメモしておくとよいでしょう。

 

3.業者に依頼するときの注意点

自分でできる簡単な補修方法まで紹介しましたが、やはりいちばん良いのは、専門の業者にきちんとひび割れの状態を診てもらった上で、適切な処置をしてもらうことです。

3-1.こんなひび割れは業者に依頼を!

ひび割れの幅が1mmを超えるものについては、外壁の下地や構造部分にも影響が出ている可能性があります。このようなひび割れは、自分での応急処置は避け、すぐにでも業者に相談をしましょう。

⑧_(1)モルタル外壁ひび割れ3mm以上⑧_(2)モルタル外壁ひび割れ3mm以上⑧_(3)モルタル外壁ヘアークラック
 モルタル外壁
ひび割れ3mm以上
モルタル外壁
ひび割れ3mm以上
モルタル外壁
ヘアークラック
⑧_(4)窓まわり外壁ひび割れ⑧_(5)モニエル瓦ひび割れ⑧_(6)サイディング外壁ひび割れ
窓まわり外壁
ひび割れ
モニエル瓦
ひび割れ
サイディング外壁
ひび割れ

3-2.信頼できる業者の選び方

肝心の業者選びですが、いちばん早いのは新築時に施工してくれた工務店に相談することでしょう。契約条件や保証で補修をお願いできる可能性があるからです。ただ、先述のように、契約書や保証書を受け取っていなかったり、相談しても誠意ある対応をしれもらえない場合など、さまざまな理由で、建ててくれた業者とは別の業者を選んでお願いすることもあると思います。
この業者選びが曲者で、住宅建設・リフォーム業界には悪徳業者がいまだにはびこっています。そんな中から、信頼して補修を任せられる業者を選ばなければならないから大変です。

そこで、目安にはなりますが、信頼できる業者選びのポイントをまとめました。次のポイントをクリアしていれば、まず悪徳業者ということはないでしょう。

◎ 専門資格を持ったスタッフが診断をしてくれる

診断をしてくれるスタッフが、住宅診断の専門資格を持っているかどうか確認しましょう。聞きづらければ、名刺をもらって肩書きに添えてあるか見てみるのも手です。業者によっては、住宅構造に関する専門知識を持っていないスタッフに診断をさせるところもあります。きちんと適切な補修をするためにも、専門知識のあるスタッフに診断してもらうことが大切です。

◎ 工事保証がついている

工事が終わってからも頼れる業者かどうか、その見分けるポイントとしていちばん重要なのが保証の有無です。まずは、保証の用意があるのかしっかり確認をとりましょう。保証書を発行しない業者は論外です。

◎ アフターフォローを行ってくれる

工事後に万が一不具合が発生したときはどんな対応をしてくれるのかも聞いておきましょう。また、定期点検などのアフターフォロー体制があるかどうかも確認しておくと、次のメンテナンス時期まで、安心して長く付き合えるでしょう。

◎ 実際の施工物件を見に行ってみる

業者が施工している現場や、これまでに手がけた施工物件を見てみるものおすすめです。行ける範囲に実際の現場や物件があれば、ぜひ見学させてもらいましょう。現場での施工の様子や、時間が経ってからの施工箇所を確認することで、その業者の工事品質がわかるはずです。

 

3-3.知って得する見積書の見方

見積書

いくつかの業者の中から依頼する業者を決めるときに、大きな決め手となるのがなんといっても「見積金額」です。
しかし、見積金額だけで業者を決めてしまうと、あとで大きなしっぺ返しを食らうことになりかねません。安さで選ぶことも選び方のひとつですが、“なぜ安いのか?”という視点は必要です。安さの理由が、企業努力によるものであるならばいいのですが、もしかすると工事品質を落とした結果かもしれないのです。
安さだけに目を奪われて業者を選んでしまうと、あとから追加工事や追加請求が発生したり、不良施工が見つかったりするトラブルにつながる可能性もあります。

そんな失敗をしないために、信頼できる業者を見極める「見積書の見方」をご紹介しましょう。知っていると、いい業者とそうでない業者を見分けることができるようになります。

◎ 「一式見積もり」になっていないか

たとえば、「外壁補修工事一式」とだけ書かれている見積書があったとします。さて、この「一式」には何が含まれているのでしょうか。工事をする範囲、材料費、足場代などなど、何にいくらくらいかかるか、工事の明細が一式見積書ではわかりません。最悪、不要な代金を上乗せされている可能性もあります。一式とだけ書かれている見積書を提示されたら、その業者には気を付けたほうがいいでしょう。

◎材料費と施工費が別々に書いてあるか

工事に使用する材料と施工費が分けて書かれているか、特に材料は、メーカー名や商品名、使用する量まで明細に書いてあるか確認しましょう。実際に工事が始まると見積で提案した材料よりも安い材料を勝手に使って、利益を得ようとする、心無い業者もいます。見積書に材料の詳細が書いてあれば、工事が始まってから搬入された材料と照らし合わせてチェックすることもできます。

◎見積書の例

⑨見積書の例

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4.業者に連絡する前に確認しておきたいこと

さて、業者に連絡をする前に、ぜひ準備・確認をしておきたいことがあります。
繰り返しになりますが、住宅建設・リフォーム業界には悪徳業者がいまだにはびこっています。そんな業者から見れば家主は素人。知識がないのをいいことに、のらりくらりと責任をかわされることだってあるのです。
知識武装とまではいかなくても、きちんと準備をしておくことで、業者と対等に話し合うことができます。

4-1.まずは保証書・契約書の内容を確認!

新築・リフォームにかかわらず、施工した業者から工事請負契約書、または保証書は受け取りましたか?手元にあれば、まず契約条件(保証書であれば保証内容)がどうなっているか、確認をしましょう。条件によっては、業者に瑕疵担保責任を請求することができます。

◎ 瑕疵担保責任とは

売買の目的物に瑕疵(その物が取引上普通に要求される品質が欠けていることなど、欠陥がある状態)があり、それが取引上要求される通常の注意をしても気付かぬものである場合に、売主が買主に対して負う責任。

きちんとした業者であれば、必ず工事請負契約書(保証がつく工事であれば保証書)を施主に渡しているはずです。もし、契約書も保証書も受け取っていなければ、その業者には気をつけたほうがいいでしょう。業者に連絡する前に、下記の窓口に相談してみることをおすすめします。

⑤すまいるダイヤル

「住まいるダイヤル」は、公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターの相談ダイヤルです。国土交通大臣から指定を受けた住宅専門の相談窓口で、新築やリフォームに関するあらゆる電話相談に対応しています。

 

4-2.業者と話す前に知っておくと役立つ法律

さて、先ほど「条件によっては、業者に瑕疵担保責任を請求することができる」と言いましたが、ここで法律についても知っておきましょう。法律というと難しい印象がありますが、知っておくことで業者と対等に話し合い、自分と住まいを守ることにつながります。

まず、瑕疵担保責任には2通りあります。

⑥瑕疵担保責任の種類

「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(以下:品確法)は、平成12年4月1日から施工された法律で、すべての新築住宅に対する10年の瑕疵担保期間が義務化されています。

くわしく説明すると、新築住宅の請負人または売主(つまり業者)は、住宅取得者に対して、柱や梁基礎など構造耐力上主要な部分や屋根等からの雨水の浸入を防止する部分の瑕疵(欠陥)について、引渡しの日から10年間はその瑕疵を補修するなどの義務を負うのです。

たとえ、業者が契約書などに、これに反する特約を設けても、住宅取得者に不利な特約は無効になります。ただし、自然劣化などによって生じた不具合については保証されていません。また、この法律の瑕疵担保責任の規定の適用を受けられるのは、平成12年4月1日以降に締結された新築物件の契約です。

◎ 「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法) まとめ

  • 新築住宅の請負人または売主(業者)は、住宅取得者に対して、引渡しの日から10年間は瑕疵(欠陥)を補修するなどの義務を負う。
  • 適用対象となるのは、住宅を新築する工事のみ。(増築・リフォーム工事には適用されない)
  • 適用対象となるのは、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分のみ。(内装などには適用されない)
  • 請負人(業者)に対して瑕疵担保責任を追及できる期間は、引渡しの日から10年間に限定。(11年後に瑕疵を見つけても適用されない)
  • 瑕疵の発生から1年以内に、請負人に対して瑕疵担保責任を請求する必要がある。
  • 瑕疵担保責任の追及には、「瑕疵修補請求」と「損害賠償請求」がある。

品確法の適用を受けない増改築やリフォーム工事に関する瑕疵責任は、民法第638条により請負人に請求することになります。しかし、民法第638条は人気規定のため、住宅建築請負契約の実務では、請負人(業者)が瑕疵担保責任を負う期間を短く設定するのが通例になっているようです。

◎ 民法第638条による瑕疵担保責任の請求 まとめ

  • 建築請負工事の注文者は請負人に対して、建築物の欠陥について損害賠償を請求することができる。(民法第638条第2項)
  • 建築請負工事の注文者は請負人に対して、建築物の欠陥について補修工事を請求することができる。(民法第638条第1項)
  • 瑕疵担保責任を追及できる期間は、「コンクリート造などの建築物では引渡しから10年、木造などの建築物では引渡しから5年」と定められているが、この瑕疵担保責任期間は契約によって短縮できる。
  • 損害賠償請求や補修工事を請求できる期間は「注文者が瑕疵の存在を知った日から1年以内」に制限されている。(民法第638条第1項)

このように、外壁のひび割れが瑕疵によるものであれば、業者に補修工事や損害賠償を請求することが法律で認められています。あとは、業者が瑕疵をどう判断し認めるか、というところになりますが、きちんとした業者であれば誠意ある対応をしてくれるはずです。万が一、誠意ある対応をしてもらえない場合は、泣き寝入りせずに「住まいるダイヤル」などの相談機関を活用しましょう。

いずれにしても、外壁のひび割れを放置したままにすると、少しずつ雨水などが建物内部に浸入し、構造体を腐らせてしまう危険があります。早めに補修をして、大切な住まいを守りましょう。

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まとめ

さて、外壁のひび割れの原因から対処方法に至るまで、どう対処すべきかを見てきました。このページを読み終えた今、ひび割れに対する不安が少しでも解消されたのではないでしょうか。

最後に、ここまでの全4章をまとめてみました。

  1. 外壁のひび割れを放置しておくと、そこから雨水などが浸入し、建物の構造体の腐食などにつながることがあるので、早めに対処することが重要。
  2. ひび割れの幅が0.3mm以下のヘアークラックであれば、市販の補修剤でも応急処置が可能。ひび割れの幅が1mmを超えるものについては業者に補修を相談するのが望ましい。
  3. 業者を選ぶ際は、専門資格を持ったスタッフによる診断するか、また、保証やアフターフォローがあるかどうかを確認する。
  4. 外壁のひび割れを見つけたら、まずは契約書や保証書を確認すること。品確法や民法第638条における瑕疵担保責任を業者に追及できるかどうかも確認するとよい。

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