マンションオーナーが外壁塗装をする前に知っておきたいポイント

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マンション

マンションをお持ちのオーナー様とって、外壁塗装工事は頭を悩ませてしまうものはないでしょうか?

明らかに見た目が汚れてきたので、このままでは入居率にも影響してしまうし、そろそろ手を入れないといけないとはわかっているけれど…。

そもそも費用がいくらくらいかかるのか、どれくらいのサイクルで塗装をするべきものなのか、また、いつ頃改修をすべきかなど、マンションオーナーが外壁塗装をする際に知っておきたいポイントを紹介します。

1. マンションを外壁塗装する必要性

マンションオーナー様にとって外壁の汚れは見た目も悪くなるし、入居者の満足度や、入居率にも影響することから、外壁塗装は美観の向上のために行なうものとお考えの方も多いと思います。

そして、外壁塗装をするもう一つ重要な目的は「建物の保護」です。

建物自体は、鉄筋や木材、セメント、コンクリートなどで構成されていますが、それ自身には水を防ぐ防水の機能はありません。
その表面に仕上げられている塗装の膜(塗膜)がその役目を果たしています。
国土交通省が発行する「改修によるマンションの再生手法に関するマニュアル(※平成22年7月改定)」では、約12年に一度、マンションの大規模修繕をおこなうように提唱しています。

平成25年に国土交通省が実施したマンション総合調査結果によると、

大規模修繕時に実施した工事項目として

1位:外壁塗装 (90.3%)

2位:鉄部塗装 (82.9%)

3位:廊下・バルコニー防水工事 (81.7%)

となっています。

建物を守るために、防水機能を維持・建物を守るための外壁塗装工事は必ずおこなわなければならない工事の一つなのです。

塗装の必要性について詳しくは、こちらをご覧ください。

外壁塗装は本当に必要?必要性とそのタイミングについて

2. マンションの外壁塗装の耐用年数と塗り替えサイクル

2-1. マンションの外壁塗装をおこなうサイクル

国土交通省が発行している「改修によるマンションの再生手法に関するマニュアル」によると、大規模修繕の計画を作成することを前提として、約12年に1度の大規模修繕をおこなうことを推進しています。

そのため、外壁塗装工事に関してもそのサイクルに合わせておこなうことが一番適切なサイクルだと言えます。

計画修繕と改修の重要性

画像出典:国土交通省:改修によるマンションの再生手法に関するマニュアル

大規模修繕工事には、大きく分けて2種類あり、性能・機能をグレードアップさせる工事のことを「改良工事」といい、修繕及び改良により建物全体の性能を改善する工事のことを「改修工事」といいます。

外壁塗装工事は「改修工事」に含まれるものとなります。

2-2. マンションの外壁塗装に選ぶ塗料の耐用年数も10~15年を選ぶ

大規模修繕は外壁塗装工事以外にも屋上の防水工事やその他工事も合わせておこなうことが重要です。

耐用年数10年以下の塗料であれば、次回の修繕までの期間劣化したまま放置をしないといけないというリスクがありますし、耐用年数が20年の塗料を選んでも12年のサイクルの際にはまた塗替えをしないといけないということになります。

そのため、それぞれでのタイミングで選ぶ外壁塗装の塗料の耐用年数は、そのサイクルに合うように10~15年のものを選ぶと良いでしょう。

種類 耐用年数目安 特長
アクリル 3~5年 種類も多く、比較的安価な塗料。他の塗料に比べ、汚れやすく耐久性に劣るが、建物の耐用年数を考えず、短期間で別の色に塗り替える場合に適している。
ウレタン 5~7年 数年前までは外壁の塗替え用として最も普及していた塗料。比較的安価で、防汚性、施工面に優れているが、耐久性が劣るため、長期的な外観維持には不向き。
シリコン 7~10年 価格と機能のバランスが良く、住宅塗装で現在もっとも多く使用されている塗料。 安価な塗料に比べて耐久性にも優れている。
フッ素 10~15年 一般的な塗料の中では最高グレードの塗料。塗膜の寿命が非常に長いのが特徴。ツヤ消しが可能なため、高級感のある落ち着いた意匠を行うことができる。コストが高めで、塗膜も硬いものが多く、ひび割れしやすいため注意が必要である。
無機 10~15年 無機であるガラスを塗料に混ぜ込み、超耐久性を実現させた塗料。屋根など劣化が激しい部位によく使用される。コストが非常に高いため、一般の住宅にはオーバークオリティ感があるのが短所。
ピュアアクリル塗料 10~15年 高耐久性・高弾性を持ち、防水性に非常に優れた塗料。塗り替え一回あたりのコストは高めだが、建物にかかる塗り替えなどの生涯コストを大幅に削減することができる。
光触媒 10~15年 建物に塗るだけで、太陽光や雨などの自然の力でキレイになるセルフクリーニング効果を有する。また、太陽のエネルギーだけで、空気中の汚染物質を分解し、建物のまわりの空気をキレイにする。

外壁塗装の耐用年数について詳しくは、こちらを御覧ください。

「外壁塗装の耐用年数の目安と建物を長持ちさせるポイント」

3. 外壁にこんな症状が出ていたら塗り替えのサイン

マンションは計画的に修繕をしていくことが重要ということは、建物を保護するという観点においては、今現在で建物に劣化が発生していないかどうかを見ていくことが重要です。

もし、修繕計画はあと数年後に考えている方でも以下のような症状が出ていたら早めにメンテナンスを検討されてください。

■雨漏りによるシミがある

ベランダ 雨染み

建物内部にまで水が浸入してしまっている場合、壁内部の断熱材や柱の腐食が進んでいる可能性があります。

■コンクリートの剥離(コンクリートが剥がれて落ちてきている箇所)がある

bakuretu

鉄筋コンクリート住宅の場合、劣化が進行すると、コンクリートの剥落が発生します。コンクリートの剥落は、建物内部に入り込んだ水分が鉄筋を腐食した結果、鉄筋が膨張することで起こっています。

剥落が見られる場合、外壁の劣化はかなり進行している証。すぐに補修する必要があります。また天井のコンクリートが剥落している場合、下を歩いている居住者の頭上に落下する(滑落)可能性があるので特に注意が必要です。

その他にも、補修の検討が必要な劣化症状には以下のようなものがあります。

■0.3mm以上のひび割れ

ひび割れ

■色褪せ

05-色あせ

■チョーキング(外壁を手で触ると、白い粉状のものが付着する状態)

06-チョーキング

■塗膜の剥がれ

塗膜の剥がれ

■カビ・苔・藻

08-カビ

■シーリング(コーキング)の割れ

コーキングヒビ

これらの症状が出ていたら早めにメンテナンスが必要です。

外壁の補修が必要な劣化の症状について詳しくは、こちらを御覧ください。

「プロが教える!外壁の補修が必要な劣化の症状」

4.マンションの外壁塗装にかかる費用

それでは、実際にマンションの外壁塗装をおこなう際にはいくらぐらいかかるのでしょうか?

4-1. マンション外壁塗装の費用

マンションの外壁工事の概要としては、

表面清掃、ケレン(下地処理)を行い、塗装下地である外壁、コンクリート壁等の劣化・損傷箇所の修繕後、(再塗装の前処理工程として)塗装面の段差修正等の下地調整を行い、塗装を行います。

主要な工事部位として、

建物の外壁、共用廊下・階段、バルコニー等のコンクリート壁、手すり壁、庇・バルコニーの天井面等の吹付け塗装部、などがあります。

外壁塗装の費用は、塗装業者や改修前の素材、改修後の仕上げによって変わりますが、

マンションの場合、平米施工単価は2,000~6,000円ぐらいが一般的です。

改修前 改修後 費用単価
塗装 塗装 2,080円~3,450円
リシン吹付け 塗装 3,360円~6,330円
タイル タイル 2,330円~5,090円

4-2. マンション全体の改修費用の相場

通常、外壁塗装と同じタイミングで他の工事を含んでの大規模修繕をおこなうことがほとんどです。

外壁塗装工事以外にも、「仮設工事」、「下地補修工事」、「鉄部塗装工事」、「防水工事」、「シーリング工事」などの費用がかかるため、

全体の費用としては、

・平米あたりで見ると、1万~2万円 ・1戸あたりの修繕費用では100万円前後

ほどかかることが多いようです。

平米あたりの修繕費用の分布①平米あたりの修繕費用の分布②

出典:マンションの維持管理に関する研究 - 大規模修繕工事の見積書分析 -1G01D007-6 粟田啓介(小松幸夫研究室)より

5. マンションの外壁工事期間にかかる期間

マンション規模 期間
50戸未満 2~3ヶ月
50戸以上 3ヶ月~

マンションの大規模修繕工事では、足場を建てて、メッシュシートを貼って、塗装を行い、防水を行いといった様々な工事を行います。それぞれの工事はある程度の期間が必要となります。
単純にそのマンション内の戸数が少なければ、それだけ工期が短くて済むという訳ではなく、「2ヶ月」程度の工期は最低限必要となってきます。

マンションの大規模修繕工事は、50戸未満であれば期間は2〜3ヶ月、50戸以上のマンションの場合は3ヶ月以上必要になることが多いと言われています。このうち外壁塗装工事は、シーリングや防水工事を含めて30〜60日程度かかります。大規模なマンションにおいては、外壁塗装工事だけで当然ながら何ヶ月もかかることがあります。

6.マンションの外壁塗装工事(大規模修繕)の工程

マンションの工事に関しては、外壁塗装工事を始めとした着工から完工まで様々な工程がおこなわれますが、一般的には以下の工程で工事が進められます。

①着工前準備

・施工計画(施工計画書、施工体制台帳の作成)の作成

・仮設計画(現場事務所・倉庫・仮設トイレの設置場所の確認等)の作成

・関係官庁への届出

・住民説明会の開催、近隣あいさつの実施

・配布・掲示チラシの確認 など

②共通仮設工事

・仮設事務所、作業員休憩所の設置

・仮設資材置き場、廃材置き場、仮設トイレ・手洗い場の設置

・仮設電気設備、仮設給排水設備の設置

・工事用車両置き場の確保

・工事用掲示板、外部掲示物の設置

・電線防護管の設置

・各所養生 など

③ 足場仮設工事

・足場の設置

・足場床面の危険開口箇所、落下防止対策

・頭上養生設備の設置

・立ち入り禁止等、注意看板の設置

・第三者侵入防止対策の確認、防犯対策 など

④下地補修工事

・下地補修調査

・ポリマーセメントフィーラー擦り込み工法

・U カットシーリング工法

・自動式低圧注入工法

・モルタル浮き補修、欠損・爆裂補修、塗膜肌合わせ補修 など

⑤洗浄工事

・洗濯物は干されていないことの確認

・窓ガラス等の密閉状況の確認

・電気設備機器および換気ガラリ等の養生状況の確認

・自動車、自転車等の移動または養生の確認

・洗浄作業 など

⑥シーリング工事

・サッシ、建具廻り、ガラス廻り、換気口廻り

・躯体目地

・手摺り根元廻り など

⑦鉄部塗装工事(ケレン・錆止め/中塗り/上塗り)

・玄関枠扉、PS扉、バルコニー手摺

・雨樋、屋上配管、受水層、

・外部鉄骨階段、隔て板 など

⑧外壁塗装工事(下塗り/中塗り/上塗り)

・一般外壁

・バルコニー天井・壁、廊下天井・壁

・内壁塗装工事、階段室内壁 など

⑨防水工事

・アスファルトシート防水(屋上)

・塩ビシート防水(屋上)

・ウレタン塗膜通気緩衝工法(屋上・ルーフバルコニー)

・ウレタン塗膜密着工法(バルコニー)

・防滑性ビニル床シート工事(廊下、内階段) など

⑩足場解体工事

・自主(社内)検査の実施、発注者(または監理者)検査の実施

・足場解体前完了アンケートの実施

・足場解体

・残資材の撤去、搬出状況の確認 など

⑪竣工引渡し

・竣工検査の実施

・竣工図書(完了報告書)の確認

※参考:「マンション大規模修繕施工管理チェックポイントマニュアル」一般社団法人 マンション計画修繕施工協会

マンションの外壁工事では足場が立ち、作業員が出入りすることもあり、塗料の臭い、塗料の車への飛散などで、業者と入居者がトラブルになることがあります。

工事の期間や作業工程を周知しておき、事前に入居者に塗装工事の必要性を十分に理解していただくことがトラブル回避の秘訣です。

7.まとめ

マンションの外壁塗装に関して、様々な観点からご紹介していきましたが、建物の保護の観点から定期的な改修工事をおこなうことは建物を維持・管理していく上においては最低限必要なことです。

更に、オーナーとして入居率を上げるためには、そこに住みたいと思わせるような改良工事も視野に入れて、機能性・デザイン性も合わせて検討していきたいところです。

劣化が気になり始めたら、まずは管理会社や専門業者へ建物の診断をしてもらうことから修繕計画の作成、修繕の実行を始めていきましょう。

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