一級塗装技能士に聞いた!塗装のポイントと注意点

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一級塗装技能士

塗装業者について調べていたら“一級塗装技能士”が施工するので安心です!と書かれているチラシやWEBサイトを見たことがある方もいらっしゃると思います。

でも、そもそも「一級塗装技能士ってどんな資格なの?」「信頼できるの?」と疑問に思っていませんか?

一級塗装技能士は国家資格であり、筆記試験と実技試験で合格しなければ取得ができない資格です。

塗装は特別な資格がなくてもおこなえるので、塗装職人にも、初心者からベテランの方までさまざまな方がいます。

もちろん、塗装を依頼するのであればきちんとした技術を持ったベテランの方にお願いしたいですよね。

そこで、一定の塗装技術を持った塗装職人か、一つの判断基準となるのが“一級塗装技能士資格の有無”です。

この記事では「一級塗装技能士に聞いた塗装の注意点」と「一級塗装技能士はどのような資格なのか」をお伝えしていきます。


1.一級塗装技能士に聞いた!塗装のポイント・注意点

今回は4人の一級塗装技能士の方に塗装をする際のポイントや注意点をインタビューしました。
この章では、職人さんが日頃使われている道具のポイントと塗装の各工程の注意されていることについてご紹介いたします。

刷毛

Q.道具を使う際にこだわりはありますか?

Aさん‐‐塗装する際にきれいな直線を出すため、コシが強いハケを使っています。もちろん、いつもハケ先がまっすぐな状態になるように手入れも念入りにおこなっています。

Bさん‐‐ハケは1回で塗料を伸ばせるような、含みの良いものを使います。具体的には、ハケに厚みがあって毛先が長く、コシが強いものが好きですね。

Cさん‐‐特にこだわりはありませんが、今ある道具を大切に使うようにしています。

Dさん‐‐道具は自分の目利きや他の職人の意見から検討して、自分が認めたものを使うようにしています。

‐‐ハケはローラーでは塗りにくい場所を塗っていく際に使用します。ハケは使う塗料に合わせて変えていく方が多いようです。

また皆さん、ハケの手入れは入念におこなっているようで、水やシンナーで洗った後によく乾燥させ、ボイル油(亜麻仁油・魚油など)やリンスを水で薄めた液体に漬けて保管するようです。美しい塗装をおこなっていくためにはとても重要な作業だということでした。

 

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Q.下地補修で気をつけているポイントはどこですか?

Aさん‐‐小さなヒビでもしっかりと補修ができていないと雨漏りなどの原因になるため、専門家として建物をくまなくチェックし、状況に合わせて適切な処理をおこないます。

Bさん‐‐ヒビ割れや旧塗膜が残っていないか気を配ります。建物の補修が必要な場所に関しては営業マンからの情報だけでなく、見落としがないように、自分と他の職人の目で2重チェックをしています。

Cさん‐‐ヒビ割れを絶対に見逃さないため、最低でも3回はチェックをおこなっています。
左回りと右回り、光の当たる方向によって、見落としてしまう場合があるので、時間と角度を変えて確認しています。

Dさん‐‐雨漏りなどの原因になる小さなヒビ割れも見逃さないために、お客様にもしっかり情報を伺った後に、専門家の目でチェックをおこないます。ヒビ割れがあった場合には適切な材料を使って処理を施します。

※ヒビ割れ補修:建物の動きによって外壁にヒビ(クラック)がある場合、コーキングなどを使って補修すること。
※下地補修:ヒビ割れやサビの補修をおこない外壁や屋根を塗装できる状態にすること。

‐‐自転車のタイヤがパンクした時にまずは穴をきちんとふさがないと、空気を入れてもまたすぐにパンクしてしまいますよね。塗装工事も同じように塗料を塗る前にしっかりとヒビやサビを処理しなければ、すぐに塗装に不具合が起きる原因になります。そうならないために皆さん建物に補修が必要な場所がないか、確認には時間を惜しまないのはもちろんのこと、さらに見逃さないための工夫を実施されていました。

 

外壁塗装 養生

Q.養生で気をつけているポイントはどこですか?

Aさん‐‐養生で使用するビニールの貼り方によっては、風によって大きな音が出てしまうので、お客様の生活の負担になってしまいます。音が極力出ないように、貼り方に気を配っています。また、角や窓などのビニールが破けやすい部分は慎重に養生していきます。

Bさん‐‐養生は各工程の中で特に重要な部分なので工事が終わった後の仕上がりがどうなるかを想像しながら貼っていきます。また、お客様の生活空間でもあるので、通行中に塗料を踏んでしまわないように万全の注意を払っています。

Cさん‐‐ただ養生をおこなってしまうと、窓の開け閉めができなくなって家が蒸し暑くなったり、空気の交換ができなくなります。お客様の生活スタイルに合わせて工事をしていくためにも、どこが開くようにするのが良いかなど、お客様のお話を聞くようにしています。

Dさん‐‐塗らない場所を覆えばいいというものではありません。どうすれば養生した後にお客様が過ごしやすいかを一番に考えます。

※養生:塗装しない場所をテープやビニールなどで覆って保護すること。

‐‐塗装を経験されたことが無い方にとって、養生した中での生活はなかなか想像がつかないと思います。窓が開けられなくてもエアコンを使えばいいというわけでもありません。室外機も塗料がかからないように養生をするからです。もちろん、窓やエアコンが使用できるようにする養生方法がありますが、普通の養生より手間がかかってしまいます。多くの工事をおこなってきた職人だからこそお客様の生活を鑑みた気遣いができるんですね。

 

外壁塗装 種類

Q.塗料を塗っていく時に気をつけているポイントはどこですか?

Aさん‐‐塗料が薄くならないこと、角や塗りにくいところまでしっかり塗装すること、メーカーが指定している温度・湿度などを守ることなどに気をつけています。塗装後にお客様から「きれい!」と言っていただくために、何度もチェックと手直しをおこない、丁寧に施工しています。

Bさん‐‐塗料を均一に塗らないと、艶がでない・色ムラなどにつながります。均一に塗るために、1回のローラーで塗れる面積を把握することはもちろん、塗料の希釈量、吸い込みやすさ、天候、日の当たり加減などに合わせて塗り方を変えています。

Cさん‐‐まずは塗った後に不具合が起きないように下地と下塗り塗料が合っているか、必ず確認しています。次に品質、仕上がりに関わってくるので塗料の厚みを十分に持たせることに気をつけています。塗料の厚みが足りない場合はメーカーから指定されている塗り重ね回数をこえてでも厚みを持たせます。また施工をおこなっていく中で、場所によって厚みに差が出ないように1回で塗料をローラーにつける量と・塗装面積を同じにして塗ります。

Dさん‐‐多くのお宅では指定された塗料を塗っていけば問題ないのですが、時々、指定されている塗料で塗るとお宅を傷めてしまうケースがあるので、建物の劣化状況に合った塗料か、塗料を変更する必要はないか、常に細心の注意を払っています。

※下塗り:塗料を塗る工程には下塗り、中塗り、上塗りの3工程があり、下塗りは、中塗り塗料と外壁面の接着剤のような働きをします。

――塗料は指定の厚さ(およそ0.1ミリ~0.3ミリ)をどこでも均一になるように塗らなければなりません。厚さが足りない場合は十分に建物を保護する機能などが発揮されません。また厚さが不均一になってしまった場合は色ムラになり、厚さが薄いところがすぐに劣化してしまいます。自身の経験・技術によってどんな状況でもコンマ数ミリの厚さで均一に塗っていくのはまさに職人技ではないでしょうか。

 

いかがでしたでしょうか。
今回のインタビューから一級塗装技能士の方々の経験・技術の高さから来る、気遣いとこだわりを知ることができました。
塗装をする場合には今回インタビューした方々のような職人に工事をおこなってもらいたいですね。

 

2.そもそも一級塗装技能士はどういう資格なのか

一級塗装技能士は国家資格の技能検定制度の1つであり、学科試験・実技試験それぞれで合格基準を満たしていなければ取得できません。この章では一級塗装技能士が塗り替えにどんなメリットがあるか、どれほど難しい試験なのかをお伝えしていきます。

2-1.一級塗装技能士は国家資格

まずこの資格を持っている業者に頼むメリットとして1番にあげられるのは、塗装の知識がない一般の消費者から見ても知識、技術を持った職人がいるかどうか判断ができるという点です。
というのも、塗装は医者や弁護士と違って、資格がいらず、だれでもできるので、消費者からは職人が技術を持った方か最近塗装を始めた方かは判別できません。
しかし、一級塗装技能士の資格を持った職人であれば、塗装知識・技術について国がお墨付きを与えた方であることがわかります。

また、一級塗装技能士を受けるには7年以上の実務経験が必要という(学歴によっても異なります)、現場での経験も重視された規定が設定されています。そのため、知識・技術だけではなく、現場での経験も兼ね備えているということです。

2-2.7年の実務経験があっても合格率は50~60%程度

一級塗装技能士の資格には、木工・建設・金属・噴霧・鋼橋の5つにわかれており、それぞれ、試験内容が違ってきます。戸建ての塗装工事をおこなう業者が保有している資格のほとんどが建設塗装作業のため、今回はその内容についてご紹介します。

学科試験

「塗装一般」「材料」「色彩」「関係法規」「安全衛生」「建設塗装法」
◯☓問題、または四択問題が合計50問出題
100点満点中65点以上で合格

塗装の知識
学科試験のためのテキストです。

 

実技試験

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※イメージ画像

ハケ塗り、けがき線(基準を作るために材料に傷をつけて線を引く)、調色、パテ、スプレー塗装、玉吹き、ヘッドカットなどの作業をおこないます。
100点満点中60点で合格。

ラインに沿ってきれいに塗れてるかだけでなく、どんなハケでどのように塗るのかも審査基準のひとつです。


一級塗装技能士(建設塗装作業)の合格率は約50~60%程度。塗装業界で7年の実務経験がある職人でも40%が落ちているのです。その理由としては、一級塗装技能士は塗装に関しての幅広い知識・技術が求められているからです。

 

3.【補足】優良業者を見分ける方法

この章では一級塗装技能士以外の資格や資格以外から優良業者を見分ける方法をご紹介していきます。

3-1.資格は1つの判断基準

ご自宅をメンテナンスする上で必ず必要になってくるのがご自宅の劣化具合、劣化箇所をきちんと診断することです。なぜなら、ご自宅の劣化状況が把握できていなければ、間違った補修をしてしまう可能性が高いからです。

外壁や屋根を診断する上で必要な資格はないため、素人でも診断できてしまいます。そこで、一定水準の診断ができると認められた者に対しての資格があります。

この節ではそのような資格の中の「外装劣化診断士」と「雨漏り診断士」をご紹介いたします。

「外装劣化診断士」

「外装劣化診断士」は、一般社団法人「住宅保全推進協会」が開催している試験に合格した者に与えられる資格です。
屋根、外壁などの劣化状況の診断の基本的な知識と、劣化状況にあった補修、改修工事などの提案ができます。

「雨漏り診断士」

「雨漏り診断士」は、特定非営利活動法人「雨漏り診断士協会」が開催している試験に合格した者に与えられる資格です。
雨漏りが起こる原因としては、建物の経年劣化、建築時の施工不良、自然災害によるものなど、考えられる幅が広く、どれが直接、雨漏りにつながっているのか、特定が難しいものです。
雨漏り診断士の資格を有していれば、雨漏り防止の基礎知識、雨漏り診断の実例、実務などの豊富な知識から、雨漏りの原因を判断できます。

3-2.資格以外の判断方法

工事をしてくれる職人さんが、資格を持つほどの高い技術を持っていても、必ずいい工事をしてくれるとは限りません。運転免許証を持っている人が全員、安全運転している訳ではないですよね。この節では資格以外で、最高の塗装工事をしてくれる業者のポイントをご紹介いたします。

建物の劣化状況を時間をかけて診断している

3-1で説明したとおり、建物をメンテナンスする上で重要とされるのは、建物の劣化状況をすみずみまでしっかりと把握することです。この診断が家の外周を1週するだけや、10分程度で終わってしまった場合には、確認が十分であるとは言えません。劣化状況の確認が不十分だと、建物に必要のない補修をおこない、工事金額が高額になってしまったり、逆に必要な工事をおこなわないことによってメンテナンスの意味が無くなってしまうこともあります。

建物の劣化診断は屋根裏や屋根に登っての作業が必要なため、最低でも1時間前後かかるものと覚えておきましょう。

見積もりに工事の詳細が記載されている

外装工事の見積もりを取っても総額以外は、どこを見ればいいのか、どれが適正なのか、わかりませんよね。

主に、金額以外でチェックして欲しいポイントは4つあります。

①塗料の商品名が記載されている
「シリコン塗料」「フッ素塗料」としか記載されていない場合には確認が必要です。塗料も車と同じようにメーカーやグレードによって金額、性能が違うため、塗料名が記載されていない場合には注意が必要です。

②塗料を何缶が使用するか記載されている
塗り面積によって塗料を何缶使用するかは、塗料メーカーの規定によって決められています。もし、この規定よりも使用する量を減らすと、塗料の性能が十分に発揮できなかったり、劣化が早く進んでしまいます。

③塗装面積が㎡で表記されている
業者によっては塗装面積を「30坪」のように「坪」で表記されている場合があるのですが、正確な塗装面積を建物の坪数から割り出すことはできません。
きちんと外壁や屋根の面積を測っている業者は必ず「㎡」で塗装面積を表記しています。

④名称や数量に“一式”と表記されている
一式と表記があると全ての工事内容を網羅してくれる感じがしてしまいますが、業者がどこまでを“一式”と想定しているかわかりません。工事後のトラブルを防ぐためには一式表示には注意が必要です。

▼見積もりから優良業者を見分ける方法について、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
【外壁のプロが伝授】外壁塗装の見積もりが適正か自分で判断する方法

4.まとめ

外壁や屋根の塗装工事の業者を選ぶ際は、ついつい、金額や営業マンの雰囲気だけで決めてしまいがちです。
しかし、職人の技術の高さが不明確なまま塗装工事を頼んでしまうと工事後に施工不良が起こってしまう可能性が高くなります。
実際に「住宅リフォーム・紛争処理支援センター」によると、戸建て住宅で多い相談内容の50%が「屋根・外壁に関するトラブル」となっています。

もちろん、「一級塗装技能士」を持っている職人が必ず良い仕事をすると言い切ることはできませんし、「一級塗装技能士」の資格を持っていなくても素晴らしい仕事をする職人もいます。

あくまで業者の技術の高さを判断するためのひとつの基準として「一級塗装技能士」の資格を保有しているかの確認していただければと思います。

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