「アステックペイントとは、どんな会社?」といった疑問から、このサイトにたどり着いた方もいるでしょう。なかには、「塗装店にアステックペイントの塗料を提案されて、はじめてアステックペイントの存在を知った」という方は、アステックペイントってどんな会社?怪しい?と思われた方もいるかもしれません。
アステックペイントの正式名称は「アステックペイント」。塗料の研究・開発から製造、販売まで手がける“日本の建築用塗料メーカー”です。オーストラリアの会社と誤解している方もいるのですが、福岡に本社を構える日本の会社です。詳しいアステックペイントについての情報や「アステックペイントの塗料は実際どうなのか」等については本章で紐解いてまいります。
この記事では、アステックペイントを徹底解説いたします。「アステックペイントは信用できる会社なのか…?」といった疑問をお持ちの方や、「アステックペイントの塗料を使用するかどうか迷っている」という方は、ぜひ参考にしてください。
目次
1.「アステックペイント」とは、どんな会社?
1-1.日本の建築用塗料メーカー
アステックペイントは、日本の建築用塗料メーカーです。多くの塗料メーカーが所属する業界団体「一般社団法人 日本塗料工業会(通称:日塗工)」の正会員としても名を連ねています。
主な事業は、塗料の研究・開発、製造、販売など。あわせてオーストラリアの塗料メーカー“Astec Paints Australasia Pty Ltd(以下、Astec Paints Australasia)”塗料の輸入・販売も手がけています。
アステックペイントは近年、建築用塗料市場でその存在感を高めており、2019年には遮熱塗料メーカーシェア1位を獲得。遮熱塗料の年間販売額は、国内トップクラスです(詳細は3-2を参照)。
※アステックペイントが取り扱う塗料について詳しくは、下記3章を参照ください。
■アステックペイント|会社概要
会社名 | 株式会社アステックペイント |
---|---|
設立 | 2000年(平成12年) |
資本金 | 72,765,000円 |
代表取締役 | 菅原 徹 |
従業員数 | 268名(※2022年4月現在) |
所在地 | 福岡本社 福岡事業本部 東京営業所 大阪営業所 沖縄営業所 福岡第一工場 福岡第二工場 関東工場 |
※参考:アステックペイントHP
[参考]アステックペイントは日本の会社
アステックペイントをオーストラリアの会社と思っている人もいるのですが、れっきとした日本の会社です。また、オーストラリアの塗料メーカーAstec Paints Australasiaのグループ会社等でもありません。では、なぜ社名に“アステックペイント”を冠しているかというと、もともとオーストラリアのAstec Paints Australasiaの塗料を輸入・販売する日本総代理店として創業したためです。
創業後に事業領域を広げ、現在では建築用塗料メーカーとして自社(日本国内)での塗料の研究・開発、製造も手がけています。
※アステックペイントは海外へも進出しており、タイ・バンコクにて関連会社「アステックペイントタイランド」を設立しています。
▼アステックペイントの歴史・沿革について詳しくは、下記を参照ください。
アステックペイントHP
1-2.塗料や塗装の価値は“ 建物の寿命を延ばすこと” にある
質の高い塗料で定期的に塗装メンテナンスをすることで、建物の外観を一新できるだけでなく、建物の寿命を延ばすこともできることから、アステックペイントでは、塗料や塗装の価値は“ 建物の寿命を延ばすこと”にあるという考えを基本としています。
そのため、塗料の研究・開発においても、“建物の寿命を延ばすことができる性能”を徹底追及しています。
▼代表・菅原氏のメッセ―ジ
当時(※会社の創業時、2000年あたりのこと)の日本は、塗料や塗装による建物の維持管理をさほど重視していない時代でした。統計では「建物の寿命は、欧米は100年、日本は30年」という事実があり、その最も大きな原因の一つが「塗装によるメンテナンスが日本ではほとんど行われていない」ということでした。そこで、アステックペイントでは、「欧米のように建物を定期的に塗装するだけで、建物の寿命は大きく延びる」という考えのもと、建物の長寿命化に優れた塗料を使用することの重要さを啓蒙することに尽力しました。塗料や塗装の価値を“建物の寿命を延ばすこと”においたのは、建物の寿命が伸びれば、建物の建て直し等にかかる費用を抑えることができるため、人々の生活がより豊かになると考えたからです。
※情報出典:アステックペイントHP(代表挨拶)
アステックペイントは、平成に誕生した会社です。
「平成生まれの新しい会社だからこそ、業界の固定概念にとらわれずできることがある」と、様々な取り組みに挑戦。なかでも、新たな販売網の構築や塗料メーカーの枠を超えた事業展開などは、これまでの業界のあたりまえに一石を投じる新しい取り組みとして、熱い注目を集めています。このあたりの内容については、アステックペイントの2つの特徴として、下記2章で詳しく解説してまいります。
2.アステックペイントの2つの特徴
アステックペイントには、他の建築用塗料メーカーとは異なる2つの特徴があります。
2-1.業界初!直販の販売網を構築
通常、塗料メーカーは一次問屋(塗料卸問屋)・塗料販売店などの仲介業者を通して、各塗装店に塗料を販売します。そんな中、アステックペイントでは、仲介業者を通さず、直接、各塗装店に販売する“直販体制”を塗装業界で初めて採用しています。
アステックペイントは、直販体制という新たな販売網を構築することで、下記のようなメリットがあるとしています。
[直販体制のメリット]
・仲介業者を間に挟まないために流通コストを抑えられる。その結果、質の高い塗料をお得な価格で提供できる。
・塗料メーカー(アステックペイント)が塗料の仕様について塗装店に直接レクチャーできることから、塗装店が仕様を誤るなどのミスが減り、塗装工事の水準を高く保てる。
・塗装店との距離が近く、現場や施主(消費者)の声がダイレクトに入ってくるため、ニーズを汲んだ塗料製品の研究・開発ができる。
ちなみに、2020年4月現在、アステックペイントが塗料を直接販売している塗装店は、全国1,217社あります。
2-2.塗料メーカーの枠を超えた様々な事業を展開
アステックペイントを語るうえで欠かせないのは、塗料メーカーの枠を超えた事業についてでしょう。アステックペイントでは、塗料メーカーとしての事業(塗料の研究・開発、製造、販売など)以外にも、塗料・塗装に関連する事業を幅広く展開しています。
[アステックペイントの幅広い事業内容]
・住宅塗装店のコンサルティング
・ブランディング、販促企画
・社内の基幹システムの構築・運用
・住宅塗装店へのシステム提供 ほか
「こうした事業展開は、塗料メーカー事業とは関係ないのでは…?」と思われるかもしれませんが、実際は密接に関係しています。
たとえば…
●住宅塗装店のコンサルティングを手がけることで、現状の塗料の課題、施主(消費者)がどんな塗料を求めているのかが肌感覚でつかめる
●塗料・塗装に関する販促品等の充実化を図ることで、アステックペイントの塗料製品についてはもちろん、一般的な建築用塗料の知識を正しく施主(消費者)に届けることができる
など、塗料メーカーの枠を超えた幅広い事業を展開することで生まれるシナジー効果によって、アステックペイントは他社には簡単にマネできない成果や価値を生むことができています。
そもそもアステックペイントが塗料・塗装に関連する事業を幅広く展開するのには、「塗装現場の施工品質を高めたい」「古い体質が色濃くのこる塗装業界の脱アナログ化を図りたい」といった想いがあります。このあたりの内容について詳しくは、アステックペイントHPをご覧ください。
3.アステックペイントの塗料について徹底解説!
この章では、気になるアステックペイントの塗料について徹底解説いたします。
3-1.高付加価値塗料の研究・開発に力を注ぐ
アステックペイントでは、環境に配慮した水性塗料を中心とした建築用塗料をラインナップしています。
具体的なラインナップは下記の通りです。
・屋根用塗料
・外壁用塗料
・木部用塗料
・(雨樋などの)付帯部用塗料
・ブロック塀用塗料 ほか
また、塗料の性能の面でいうと、先述の通り“建物の寿命を延ばすことができる性能”を徹底追及し、真に消費者が求める、高付加価値塗料の研究・開発、製造に力を注いでいます。
[アステックペイントの高付加価値塗料]
・高耐候性塗料
・低汚染塗料
・遮熱塗料
・超耐久防水塗料
・多彩模様塗料 ほか
3-2.遮熱塗料の年間販売額は国内トップクラス
建築用塗料市場における、アステックペイントの遮熱塗料の年間販売額は国内トップクラスです。事実、2019年には遮熱塗料メーカーシェア1位を獲得しています。
ちなみに、遮熱塗料とは、その言葉の通り「遮熱機能」を有する塗料のことです。
屋根・外壁に遮熱塗料を塗装することで、屋根・外壁の表面温度・裏面温度を抑えることにより、室内温度の上昇を抑えることができます。
*建物構造、耐熱構造、開口部(ガラス窓)の大きさ・数によって温度変化の程度に差が出ます。
[アステックペイントの遮熱塗料]
・超低汚染リファインシリーズ
・EC-5000PCM-IR
・シリコンREVO1000
・スーパーシャネツサーモシリーズ 他多数!
※アステックペイントの遮熱塗料について詳しくは、こちらを参照ください。
3-3.アステックペイント|人気の塗料5選
アステックペイントの人気塗料を5製品ご紹介いたします。
●1番人気【超低汚染リファインシリーズ】 ★遮熱機能あり
コンセプトは“美壁革命”。外壁塗装に求められるあらゆる機能を備えた革命的な塗料、超低汚染リファインシリーズ。
「超低汚染」という言葉の通り、汚れにくいのが特徴。そもそも汚れが付きにくいだけでなく、仮に汚れが付いても雨で洗い流される設計となっているため、塗装したての美しい外観を長く保つことができます。
●伸びる塗料で有名【EC-5000PCM(IR)】 ★遮熱機能あり(EC-5000PCM-IRのみ)
600%の伸縮率を誇る塗料として有名なEC-5000PCM(IR)。外壁にひび割れが生じた場合には、塗膜(塗装後にできる塗料の膜)が伸びて雨水の浸入をブロックします。
通常、外壁がひび割れると塗膜もひび割れてしまいますが(左写真)、アステックペイントのEC-5000PCM(IR)は塗膜が伸び、ひび割れに追随します(右写真)。そのため、雨水の浸入をブロックすることができるというわけです。
EC-5000PCM(IR)は、オーストラリアの塗料メーカーAstec Paints Australasiaからの輸入塗料です。日本の3倍の紫外線をはじめ、乾燥、豪雨、塩害などの過酷な自然環境で知られるオーストラリアで生まれた塗料のため、耐久性は抜群。オーストラリアでGECAマーク(※)を取得しています。
※Good Environmental Choice Australia。オーストラリア国内で高い評価を受けた製品に与えられる。
●多彩模様塗料【グラナートSP】
高級感とデザイン性を併せ持った多彩模様塗料グラナートSP。多彩な塗膜チップの配合により天然石を思わせる美しい風合いを表現できます。ベーシックなイエロー系、レッド系カラーから、全体を引き締めるアクセントカラーまで、豊富なカラーバリエーションも魅力の一つです。
●質と価格のバランス力に優れる【シリコンREVO1000】 ★遮熱機能あり
建築市場における人気塗料といえば約80%のシェアを占めるシリコン塗料ですが、アステックペイントのシリコンREVO1000は、シリコン成分が一般塗料の約3倍含まれるスーパーリッチな塗料。家を守るために必要な3つの性能「高耐候性」「低汚染性」「遮熱性」を兼ね備えながらも、選びやすい価格帯が魅力です。
●透明塗料【スーパーSDクリヤーシリーズ(スーパーSDクリヤーSi-JY/スーパーSDクリヤーF-JY)】
「外壁の色や柄などを塗料で塗りつぶしたくない、そのまま残したい」という方にオススメ!サイディング外壁などのデザインをそのまま残すことができる透明塗料、スーパーSDクリヤーシリーズ。従来のシリコン塗料・フッ素塗料を凌ぐ耐候性、汚れやカビ・藻の定着を長期間抑制する低汚染性を有しています。
アステックペイント|製品情報(塗料ラインナップ)
4.アステックペイントの塗料|評判・口コミを大公開!
「実際のところアステックペイントの塗料はどうなのか、第三者の意見も聞いてみたい」という方も少なくないでしょう。そこでこの章では、住まいの塗り替えにアステックペイントの塗料を選んだという施主(消費者)と、アステックペイントの塗料を取り扱っている塗装業者の声をそれぞれご紹介いたします。
■施主(消費者)の声
〇福岡県糟屋郡K様
築年数が経っていて、汚れがひどかったので塗装を決意しました。せっかくの白い壁が汚れで台無しになっていて、営業の方から通常の塗料より耐候性が高く、またきれいが長持ちする塗料として紹介してもらったのをきっかけに、超低汚染リファインシリーズに決めました。塗った当初はどの塗料でもきれいだと思うんですけど、そのきれいさがより長持ちするのは嬉しいです。塗装後はこんなにきれいになるものかとイメ ージ以上で感動しました。これから10年先も楽しみです。
■塗装業者の声
〇S社
外壁は超低汚染リファインシリーズを提案することが多いです。職人にも非常に好評ですよ。塗料についても研修会などで丁寧に教えてもらえますし、透け感が無く、塗料の柔らかさもあり、塗りやすいみたいです。低汚染性などの性能は他社メーカーの塗料に全く引けを取らない商品ですね。施主様にも、今だけではなくこれからも汚れにくい壁になるということで楽しみにしてくださる方ばかりです。これからも使い続けていきたいですね。
〇A社
もともと有機顔料の塗料を使用していましたが、塗装して3~5年後の定期点検の際に建物に色あせ・変色が発生していることがあり、悩んでいました。そんな時、超低汚染リファインシリーズが色あせしにくいと知り、導入を決めました。実際に、色褪せも少ないですし、超低汚染シリーズで施主様に提案をすることが多くなったら受注率もアップしました。
まとめ
アステックペイントは、塗料の研究・開発から製造、販売まで手がける平成生まれの建築用塗料メーカーです。2019年には遮熱塗料メーカーシェア1位を獲得。近年、建築用塗料市場でその存在感を高めています。
アステックペイントでは、塗料や塗装の価値は“ 建物の寿命を延ばすこと” にある、という考えのもと、塗料の研究・開発においても「建物の寿命を延ばすことができる性能」を徹底追及。具体的なアステックペイントの塗料については、人気製品を3-2にてまとめてご紹介しておりますので、塗料選びの参考情報としてご活用ください。