補修前に知っておきたいシリコーンコーキングの基礎知識

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シリコーンコーキング

キッチンや浴室の水回りにある、隙間・目地などにゴムのようなものが埋まっているのをご覧になったことはありますでしょうか。

日頃から気にするという方は少ないかと思いますが、これは「シリコーンコーキング(シリコンコーキング)」というもので、実はお家にとって重要な役割を果たしています。

シリコーンコーキングはキッチンや浴室など内装の水回りで、隙間・目地を埋め、防水性・気密性を高めるために使われます。これがないと内部に水が浸入し、建物の劣化に繋がる恐れがあります。

コーキングは「建物における隙間・目地を埋めるため」という目的で使用されますが、シリコーン以外にも変成シリコーン、アクリル、ポリウレタンなどの種類が存在しております。種類によって用途は異なりますが、特にシリコーンコーキングは耐水性が高く、主に内装で使用されるという特徴があります。

この記事では、シリコーンコーキングについて特徴や劣化症状、注意点などを解説していきます。その役割と違いを理解して、お家のメンテナンスをする際にお役に立てて頂ければと思います。

1.シリコーンコーキングとはどのようなものか

1-1.シリコーンコーキングの特徴

■施工場所:キッチン、浴室、トイレ等、内装の水回り

■性能・特徴:安価でホームセンターなどで手軽に購入できる・耐水性が高く、内装の常に水に濡れる箇所に使用・上から塗装をする箇所には使用出来ない

シリコーンコーキングの特徴として、高い耐水性が挙げられます。中には防カビ剤入りの商品もあり、内装の水回りの施工には最適なコーキングと言えます。

しかし、耐水性が高いがゆえに、もし上から塗装をすると塗料に含まれる水分すら弾いてしまうという弱点もあります。このことを知らずに外壁の目地へこのシリコーンコーキングを使用してしまう人もいますが、塗り替えの際に塗膜剥離の原因となりますので、塗装を行う外壁には使用をしないでください。

また、シリコーンと似た名称の変成シリコーンというものもありますが、通常のシリコーンとは性能や用途が異なります。シリコーンが内装の水回りに使用するのに対して、変成シリコーンは外装の屋根・外壁用として使用されます。従来は、コーキングに含まれる可塑剤などの成分が表面に滲み出て、塗装を汚染し色を変えてしまうということもありましたが、最近ではノンブリードタイプという塗装を汚染しにくい製品も普及しており、これらは上から塗装をすることが出来ます。

 

そもそもコーキングの役割とは

①クッションの役割

現代の住宅の外壁には、サイディングボードやALC(軽量発泡コンクリート)などの建材が多く用いられています。これらの外壁材は、目には見えませんが気温や湿度の変化で少しずつ伸縮をしているので、隙間を設けずに設置をすると、外壁材同士が衝突し、破損してしまいます。

そのため、一定の隙間を空けて設置をする必要があります。この隙間である目地をコーキングで埋めることでクッションの役割を果たし、動きに追従し破損を防ぐことが出来ます。

 

②防水の役割

外壁の目地を埋めないままだと、雨天時に水が建物内部へ浸入してしまい雨漏りに繋がる可能性があります。ですから、建物の防水のために、コーキングは必須の存在といえます。これは建物外部だけに限らず、キッチンや浴室など建物内部で水を使用する場所においても同じことが言えます。

1-2.コーキングの種類・成分について

シリコーン、変成シリコーン以外の種類のコーキングとの違いについて表にまとめてみます。

成分 施工に適した場所 性能・特徴
シリコーン ・キッチン、浴室、トイレ等、内装の水回り ・主に内装で使用される

・耐水性が高く、常に水に濡れる箇所で使用する

・上から塗装する箇所には使用出来ない

変成シリコーン ・サイディング外壁の目地

・各種屋根材や金属材

・ノンブリードという、目地周辺の汚染をしにくいタイプがあり、塗装面でも使用出来る

・柔軟性があり、運動性の大きい金属類へも使用出来る

アクリル ・ALCパネルの目地

・モルタル外壁のひび割れ

・サッシと壁の隙間

 ・水性系で施工がしやすい

・耐久性は低いので外壁の塗替えに伴う打ち替えにはあまり使われない

ポリウレタン  ・コンクリートのひび割れ

・木材、金属、配管やダクト周りの目地

・硬化するとゴムのような弾力を持つようになり、耐久性に優れている

・変成シリコーンよりも安く、建材との密着性が高い

・ホコリを吸い付けやすく紫外線で劣化しやすいため、保護のために上から塗装をすることが多い

いかがでしょうか。それぞれのコーキングの違いについてお分かりになったでしょうか。同じ「シリコーン」という名前がついていても、通常のシリコーンと変成シリコーンでは用途も性能も違ってきます。繰り返しになりますが、内装の水回りにはシリコーンコーキングを使用すると覚えてください。

1-3.シリコーンコーキングの商品

それでは、水回りで使用するシリコーンコーキングにはどのような商品があるのか、売れ筋の物をここでご紹介していきます。

・ボンド シリコンコーク

■購入可能価格:400円前後

用途:キッチン、浴室、洗面所などの水回りのシール

■特徴:耐熱、耐寒に優れる

使用可能範囲:-40℃~+150℃

防カビ剤入りのタイプでカビの発生が少ない

上から塗装する箇所には使用出来ない

http://www.bond.co.jp/bond/detail/001564002232/

 

・セメダイン8060プロシリコーンシーラント

■購入可能価格:400円前後

用途:キッチン、浴室、洗面所などの水回りのシール

■特徴:耐熱、耐寒に優れる

使用可能範囲:-50℃~+150℃

防カビ剤は含まれていない

上から塗装する箇所には使用出来ない

https://www.monotaro.com/g/00180455/?t.q=%83R%81%5B%83L%83%93%83O%20%83V%83%8A%83R%83%93%83V%81%5B%83%89%83%93%83g

 

・ボンド 変成シリコンコーク(ノンブリード)

■購入可能価格:800円前後

用途:一般建築物の内外装目地

各種屋根材のシール

■特徴:広範囲の塗材が塗装でき、ノンブリードで汚染も少ない

広範囲の下地材料への密着性に優れる

塗装が可能

http://www.bond.co.jp/bond/detail/002077002999/

いかがでしょうか。上記のものは、ホームセンターやインターネット通販で安価に購入することが出来ますが、火気に近づけない・皮膚に触れないようにする、などの注意点がありますので、取扱いにはお気をつけください。

 

2.シリコーンコーキングの劣化症状と補修について

前章までは、各種コーキングの役割、特徴などに触れてきました。次に、シリコーンコーキングの具体的な劣化症状と補修についてご紹介していきます。

2-1.シリコーンコーキング(水回り)の劣化症状

劣化症状 写真 原因
カビ(浴室) ・目地に残った石けんカスやアカを栄養分としてカビ菌が増殖

・防カビ剤の入っていないコーキングだと起こりやすい

汚れ(キッチン) ・水アカや油、その他食品などの汚れが付着
ひび割れ(キッチン) ・コーキングの可塑剤が抜けてしまったため

2-2.水回りのシリコーンコーキングのカビ・汚れを落とす

水回りのコーキングで一番気になるのが、やはりカビですね。日頃から手入れをする場合は、市販のカビ落としの洗剤を使用しましょう。

■キッチンハイター

 

■購入可能価格:200円前後

■使用方法

・キッチンペーパーをコーキングの幅に合わせてカットし上に乗せる

・使用済み歯ブラシなどでハイターを塗布する

・30~1時間程置いて、水で洗い流す

※ステンレスやアルミなどの金属部分は、塩素に弱いので、金属周りでの使用は控えましょう。

https://item.rakuten.co.jp/tsuruha/10006211/

■カビ除去ジェル

■購入可能価格:630円(100g)~4,620円(1kg)

■使用方法

・カビに直接塗布する

・1時間程置いて、水で洗い流すだけ

http://www.kis.gr.jp/page/kabi-jel.html

常時水が掛かって濡れている状態だと、通常よりも早く劣化して傷んでしまいます。余程ひどくない限りは普通の掃除でキレイになりますが、カビ菌が奥まで入り込んでいると、表面だけをキレイにしてもまたすぐにカビが発生してしまいます。その場合は、コーキングの打ち替えをお勧め致します。打ち替えについては、次の項目で解説していきます。

2-3.コーキングの補修方法

コーキングの補修方法として「打ち替え」と「増し打ち」もあります。コーキングの状態によって必要な方法が変わってくるので下記の表を参考にしてみてください。

対象となる劣化症状 内容 メリット デメリット
打ち替え ひび割れ、洗浄しても落ちない汚れ 古くなり劣化した既存のコーキングを全て剥がして、新しいコーキングを充填する ・コーキングが新築時と同等の性能を発揮する ・費用が高い

・手間が掛かり工期も長い

増し打ち 軽度のひび割れ ・比較的劣化が軽度な既存のコーキングの上に新しいコーキングを充填する

・メーカー規定の適正な厚みが確保出来ないと取れない方法

・費用が抑えられる

・手間が少なく工期が短い

・既存のコーキングと相性が悪いと剥がれる可能性

・早期の破断や膨れなどの発生リスク

一見すると、手間が少なく費用も安い増し打ちの方がお得なように思えますが、増し打ちは特定の条件下でないと行なえません。また、応急処置のようなもので劣化を防ぐものでもないため、住宅の防水・耐震という観点から見ると、新しく打ち替えをする方をお勧め致します。

それでは、次にコーキングを新しくする打ち替えの方法について説明していきます。こちらについては、内装・外装を問わず基本的に同じ手順で行います。

打ち替え手順①:コーキングの撤去

カッターで切れ目を入れて、既存のコーキングを撤去します。手で剥がしにくい場合は、ペンチを使用します。また、剥がし残しがあるまま新しいコーキングを充填しても、施工不良の原因となりますので、コーキング落とし用のヘラを使って、キレイに削ぎ落としていきます。

打ち替え手順②:養生する

つなぎ目の周りにコーキングが付着しないよう、マスキングテープで養生をしていきます。テープをまっすぐキレイに貼らないと、仕上がりが汚くなってしまいますので、注意が必要です。

打ち替え手順③:下塗り材(プライマー)を塗布する

コーキングと建材の密着性を高めるために、プライマーと呼ばれる接着剤の役割をする薬品を塗布します。

打ち替え手順④:コーキングの充填

いよいよコーキングを充填します。コーキングのカートリッジを、コーキングガンにセットして使用します。ただし、充填しただけでは目地の内部まで入り込まず上に盛っただけの状態になっていますので、ヘラを使った押し込み、均していきます。

 打ち替え手順⑤:養生はがし

コーキングの充填後、乾燥する前に養生テープを剥がしていきます。乾燥後に剥がそうとすると、コーキングも一緒に剥がれてしまう恐れがあるので注意しましょう。

1章でもお伝えしたように、シリコーンコーキングは充填後の塗装が不可、変成シリコーンコーキングは塗装が可という特徴があります。施工をする箇所に応じて、適正なコーキングを選んでください。

コーキングの補修についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事も読んでみてください。

お家のコーキング全解説!補修前に絶対知るべき必須事項!

 

3.シリコーンコーキングのチェックポイント

さて、シリコーンコーキングやその他成分との違い、劣化症状と補修方法に解説してきました。だんだん、コーキングのことについてお分かりになってきたかと思います。コーキングは一般的に10年がメンテナンスの目安と言われていますが、周囲の環境によって劣化の進行速度は異なります。そのため、日頃からコーキングの状態を気にした方がよいでしょう。

まずはご自宅のコーキングがどうなっているかチェックをしてみましょう。

具体的には、下記の箇所をチェックしてみてください。

箇所 写真 役割
浴室のタイル ・タイルの継ぎ目部分に使用されている

・タイル同士の接着と防水の役割がある

洗面台の継ぎ目

・洗面台と壁面の隙間を埋めるために使用されている

・内部へ水の浸入を防ぐ防水の役割がある

ガス台の継ぎ目 ・ガス台や調理台と壁面の隙間を埋めるために使用されている

・内部へ水の浸入を防ぐ防水の役割がある

「こんな所にコーキングが使われていたのか」「こんな状態だったのか」と驚かれる方もいらっしゃるかも知れません。2章で紹介したような劣化症状が起きていた場合は、早めにメンテナンスを行ってみてください。また、家の中だけでなく、外壁のコーキングでも気になる箇所が見つかるかも知れませんね。

もし新築から10年経っていて心配だ、そろそろメンテナンスを検討しているという方は、専門家に、家全体を診てもらった方が良いでしょう。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。ここで、本記事のおさらいをしてみましょう。

■シリコーンコーキングの特徴

・シリコーンコーキング:耐水、耐熱に優れて安価、内装の水回りに施工する。上から塗装は出来ない。

・変成シリコーンコーキング:優れた耐久性、外壁サイディングに施工する。目地周りを汚染しにくく、上から塗装が出来る。 

■コーキングの役割

・建物内部への水の浸入を防ぐ、防水の役割

・建物の動きに追従し、外壁材の破損を防ぐクッションの役割

コーキングは住宅にとってなくてはならない存在です。また、シリコーン・変成シリコーンやその他種類も様々で最適な物を選び、補修を行うことも難しいです。劣化していることが分かったら、専門家に依頼して、早めにメンテナンスをすることも検討してみてください。

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