近頃、テレビ番組などの影響もあり、DIYリフォームを楽しむ人が増えています。女性やお子さんでもできる手軽なものから本格的なものまで、さまざまなDIYが紹介されていますが、そのほとんどがリビングやダイニングなど、居室のDIYリフォームです。
DIYリフォームでひとつの鬼門とされているのが「水回り」。よく「水回りだけはDIYでリフォームしてはいけない」という警告を聞きますが、確かに水回りは、万が一失敗すれば漏水などの惨事を招きかねません。
ただ、それは本当に大掛かりなリフォームをDIYでする場合に多い危険。DIYでも、ちょっとした工夫で洗面台をあなた好みにリフォームすることは可能なのです。
今日は、そのちょっとした工夫でできる洗面台リフォームをご紹介します。
目次
1.どんなリフォームがしたいのかイメージしよう
どんなDIYにも共通して言えることですが、「DIYしよう!」と決めたそばから、いきなりトンカチノコギリを持ち出して、板を切り出したりしては失敗のもと。
まずは、どんな風に洗面台を変えたいのか、ゴールを明確にしましょう。動き出すのはそれからです。
1-1 まずは完成イメージを描いてみる
洗面台をどんな風に変えたいのか、ノートでもチラシの裏でもかまいません。ざっくりでいいので完成イメージを絵にしてみましょう。
パソコンが得意な人なら、洗面台の写真を撮ってパソコンに取り込み、写真の上からいろいろペインティングしてみると、よりイメージが具体的になります。
あとは、その材料をメモ帳などに箇条書きしておけば、ホームセンターなどでの買い物の際に便利です。
また、描いたイメージ図も捨てずにとっておきましょう。あとからサイズを測って書き込み、即興図面として使えます。
1-2 DIYでできること・できないこと
さて、完成イメージを絵にしましたが…、ズバリ、それは実現できそうなものですか?
冒頭でも述べたとおり、本来、水回りというのはDIYでリフォームするにはあまりにリスクの高い箇所です。あなたがやりたいことの中には、リスクが高いことも含まれているかもしれません。そうと知らずに失敗する前に、DIYでできること、できないことを確認していきましょう。
【DIYでできること】
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洗面台そのものを変えるリフォームではなく、洗面台まわりの装飾や、棚などを足す程度であれば、身近な材料を使って手軽にリフォームすることできます。
【DIYでできないこと】
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洗面台(陶器部分)や洗面台ユニットそのものをまるごと変えるようなリフォームは、専門的な知識や技術がない状態で行うと失敗につながりかねません。
たとえば・・・
洗面所によっては、洗面台のほかに洗濯機を置くこともあります。配置の間隔や間口のサイズを見誤ったために、無駄なスペースができたり、隙間が空いたり・・・。
肝心の配管と位置が合わなかったり、電源コンセントを塞いでしまうなどの失敗例もあります。
不安な場合は、専門業者に図面をもとにサイズや配置を相談するのが確実です。
これが最も怖い失敗です。なかなかDIYで配管まですることは少なく、作業に慣れていない人がほとんどです。
万が一水漏れが起きてしまうと、どこから漏れているのか、どう止めるのか、解決するには専門的な知識と技術が不可欠です。
当然のことながら、作業に時間がかかればかかるほど、そのあいだ洗面台も使えませんので、作業に自信がない人は、業者にお願いすることをおすすめします。
また、賃貸住宅に住んでいる場合は、当然のことながら原状回復できないようなリフォームはやめましょう。退去の際に原状回復費用を敷金で賄えなくなったり、トラブルに発展する可能性があります。
2. DIYでできる、かんたん洗面台リフォーム
洗面台まわりのデザインや使い勝手をちょっと良くするようなDIYリフォームの中でも、身近に手に入るもので出来る、とっても簡単なものをご紹介します。
2-1 リフォーム① マスキングテープでDIY
マスキングテープとは、塗装などに用いられる、施工箇所以外を汚さないようにするための保護用の粘着テープですが、数年前から文房雑貨としてカラフルなものやデザイン性に富んだものが多く販売されています。
幅の広いものや防水性のものもあり、貼り剥がしも簡単なので、ちょっとしたDIYリフォームにはもってこいのアイテムです。
- 洗面台まわりの棚や扉に貼ってアクセントに
- 棚や扉の取っ手にクルクル巻いても可愛い
2-2 リフォーム② カッティングシートでDIY
カッティングシートとは、粘着剤付きの塩化ビニール製シートです。カラフルな模様や木目調など、さまざまなデザインがあり、好きなサイズにカットして貼り付けることができます。
木部はもちろん、プラスチックやガラスなど、接着可能な素材が幅広く、ホームセンターなどで手軽に手に入ることから、DIYアイテムの定番となっています。
- 洗面台まわりの棚や扉に貼ってデザインチェンジ
- 必要なサイズにカットできるので無駄なくリフォームできる
2-3 リフォーム③ 集成材でDIY
集成材とは、木材を接着剤で再構成した木質材料で、テーブルの天板などによく使われています。適度な強度があって施工性もよく、これもDIYの定番アイテムです。
ほとんどのホームセンターで、指定のサイズに切って販売してくれるので、わざわざノコギリを使う手間もなく、女性でも使いやすい材料です。
ちょっとした括りつけの棚や鏡の枠に使うと、ぐっと本格的なリフォーム感が出ます。
- 洗面台まわりの小さな棚にして、収納力アップ
- 鏡のまわりを囲う木枠に使うとDIY感がぐっと増してGood
3. DIYの注意点
切ったり貼ったりといった、簡単な作業でできるDIYリフォームをご紹介しましたが、注意しておきたいこともあります。
【施工箇所のサイズ・材質の確認をする】
サイズを測るのはもちろんのこと、材質もきちんと確認しましょう。テープやシート類を買ってきても、施工箇所の材質との相性が悪ければきれいに貼ることができなかったり、貼ってもすぐに剥がれてしまいます。 |
【施工時、周辺を保護(養生)する】
施工する際、洗面室の床や洗面台以外の箇所にキズや汚れが付かないように保護(養生)をしましょう。床であればビニールシートなどを敷くといいでしょう。作業中にズレないように端をマスキングテープなどで留めておくと尚良いです。 |
【(賃貸の場合)原状回復できるか】
賃貸物件の場合は、退去のときのことを考えて、原状回復できるかどうかも確認が必要です。ご紹介したマスキングテープやカッティングシートを使ったDIYリフォームでも、粘着力の強いものを使ってしまうと、剥がすときにもともとの素材を傷めてしまう危険があります。 |
4. まとめ
一見、難易度が高そうな洗面台リフォームも、ちょっとした工夫でできることはいろいろあります。今回ご紹介したものは、ほんの一例です。ぜひ、アイデアを絞ってDIYリフォームを楽しんでみてください。
- どんな風に洗面台を変えたいのか、絵に描くなどしてゴールを明確にする
- 洗面台そのものではなく、洗面台まわりであれば、ちょっとしたデザインを変えたり、機能性を上げるDIYリフォームができる
- 施工箇所のサイズや材質の確認、施工箇所周辺の養生、原状回復可能かどうかなどを事前に確認する