バイオ洗浄は本当に必要?判断基準と費用目安を全解説!

外壁のリフォームの際に必ず必要になるのが、外壁の表面についた汚れ、コケ、カビを落とす洗浄作業。実は洗浄には『高圧洗浄』と『バイオ洗浄』の2種類があるのをご存知ですか?

バイオ洗浄は、高圧洗浄と異なり、オプションとして提案されることが多い洗浄方法です。そのため、業者からすすめられて初めて知り、一体何?と疑問に思う人も多いでしょう。

不快なカビ・コケを落とすためとはいえ、薬品を使った特殊な洗浄方法なので、本当に必要な洗浄なのか、健康面や環境への影響、価格面など、気になることはたくさん出てくると思います。

この記事では、バイオ洗浄の基礎知識や選択基準、そして費用について徹底的に解説していきます。

バイオ洗浄を選択すべきか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

1. バイオ洗浄の基礎知識

1-1. バイオ洗浄とは

バイオ洗浄とは、バイオ洗浄剤という薬品を使った洗浄のこと。

外壁の汚れには、排気ガス、砂や泥、雨だれなど様々な種類がありますが、特にカビ・コケなどの生物系の汚れに効果を発揮する洗浄方法です。

通常の高圧洗浄が、水道水を使って高い水圧で表面の汚れを落とすのに対し、バイオ洗浄はまずバイオ洗浄剤のなじみを良くするために高圧洗浄で家全体を濡らし、ローラーや噴霧器(スプレー)等でバイオ洗浄剤を塗布します。その後、しばらく時間を置き浸透させカビやコケが十分に浮いたら、再度通常の高圧洗浄で全体を洗い流すという工程をとります。

1-2. バイオ洗浄のメリット/通常の高圧洗浄との比較

バイオ洗浄のメリットは以下のとおりです。通常の高圧洗浄と比較した場合の優れた点も一緒に見ていきましょう。

■カビ・コケを【根こそぎ】除去できる

前述のように、バイオ洗浄はカビ・コケなどの汚れに有効な洗浄方法です。

カビやコケが他の種類の汚れと比べて厄介なのは、洗い残しがあると、残されたカビ・コケを親として再度増殖してしまうことです。

通常の高圧洗浄の場合、入り組んだ凹凸がある外装材ではまんべんなく高圧の水を当てるのは難しいもの。バイオ洗浄であれば、水圧が行き届きにくい部分や、頑固にこびりついた部分にも洗浄剤が浸透し、はがれやすくするため、この洗い残しを最低限に抑えることができます。

結果的に、より確実にカビの再発を防ぐことができます。

■外壁を傷めにくい

通常の高圧洗浄は水による洗浄ですので、住宅に害は無いと思われがちです。

しかしながら、汚れを一瞬で吹き飛ばすほど、高圧の水を噴きかけているため、外装材に使われているコンクリートやシーリング材などもまったくダメージを受けないわけではありません。

一度の洗浄程度では問題ありませんが、汚れがひどいときに繰り返し高圧洗浄をかけ続ければ、多少なりとも素材を傷めます。特に、雨樋や、目地のシーリング材はコンクリートなどの構造部分と比べると強靭ではないので、傷みやすい箇所です。

対してバイオ洗浄なら、水圧のような物理的な負担は最低限に、カビ・コケを落とすことができます。

■塗替え塗料の密着力を高める

少し専門的な話になりますが、塗替えする塗料は、素材表面に汚れの付着が少ないほど密着力(接着力)が高まります。

もし汚れが残っている場合、上から塗料を塗り重ねても、【塗料と汚れ】・【汚れと下地】が接着している状態なので、汚れごと塗料がはがれてしまうのです。塗料は汚れではなく下地に密着していないといけません。

そのため、通常の高圧洗浄で汚れが十分に取れないまま、塗料を塗布してしまうのはNG。バイオ洗浄で確実に表面の汚れ(カビ・コケ)を落としきることで、その後の塗料の”持ち”を良くすることができます。

1-3. バイオ洗浄は安全なのか

国内で販売されている多くのバイオ洗浄剤は植物成分を主原料としており、洗浄効果に加え、高い安全性を売りにしています。ミカンやレモンの皮に殺菌・抗菌作用があるのを耳にしたことはありませんか?バイオ洗浄剤はこの強化版のようなものです。植物性の成分をメインに、カビ・コケを分解する成分を含有しています。

決められた用途で使用する限り、人体・環境への影響は少なく、安全と考えて良いでしょう。

ただし、食品を取り扱っている工場での使用や、庭で植物を育てていたり、動物を飼育していたりする場合は、念を入れて安全性を確認したほうが確実です。

詳しくは<2-3. 衛生管理に厳しい環境、盆栽・池などがある場合は事前に相談を>を参考にしてください。

 

2. バイオ洗浄が必要かどうかの判断基準

バイオ洗浄はメリットが多いものの、汚れの程度や種類によっては高圧洗浄で十分という場合もあります。

どのような場合に、バイオ洗浄を選ぶべきか、高圧洗浄で十分かを見ていきましょう。

2-1. 自宅にこんな悩みがあれば、バイオ洗浄を選択しましょう

現時点でカビ・コケなどによる汚染が明らかに多いことが前提条件となります。

08-カビ
画像出典: プロタイムズ久留米店

さらに、下記のような条件に一致する場合は、カビ・コケの再発の可能性が高いため、バイオ洗浄をすることをおすすめします。

・沿岸や河川沿い、田んぼの近くなど湿気の多い地域である
川沿い 家
・北面がジメジメしており、カビ・藻の発生が著しい
・細かい凹凸が多い外装材である

凹凸の多い外壁

入り組んだ部分や、細かな隙間のカビ・コケは高圧洗浄の水が当たりづらい箇所です。

2-2. 高圧洗浄で十分な症状

以下のような症状の場合では、バイオ洗浄をわざわざ選択する必要はありません。

通常の高圧洗浄を選びましょう。

・カビ・コケが発生しているが程度が軽い

うっすらと生えている程度のカビ・コケであれば、高圧洗浄で十分に洗い流すことができます。

・汚れがひどいものの排気ガスやサビが原因

排気ガス汚れ
画像出典:プロタイムズ八幡西店

バイオ洗浄はカビ・コケなどの生物系の汚れに効果を発揮する洗浄方法ですから、廃棄ガス・サビなどの種類の違う汚れでは期待するような効果が発揮されないこともあります。

排気ガス汚れが著しい場合はセルフクリーニング効果を持つ塗料を選ぶ、サビが発生している場合は防錆剤を施工することで、再発を防止しましょう。

 

2-3. 衛生管理に厳しい環境や、盆栽・池などがある場合は事前に相談を

バイオ洗浄剤は人体・環境に配慮した高い安全性を持ったものが多いです。

しかしながら、洗浄剤の種類によっては環境への被害がないとは言い切れません。

下記のような場合は、必ず業者に事前相談し、安全性を確認してください。

 【業者に事前に相談すべき症状】

・庭に盆栽、菜園、花壇などがある
・庭に池があり、鯉などを放している
・商品として食品を取り扱っている

※食品関係の工場・倉庫は、食品衛生法などの規格基準に適合したバイオ洗浄剤であるかを確認する必要があります。そのため、同様の施工実績が多い業者に依頼した方が安心です。

心配が残る場合は、洗浄剤の種類を変えてもらったり、汚染がひどい部分周辺のみに使用してもらったりするなどの対策をしてもらいましょう。

 

3. バイオ洗浄にかかる費用目安

通常の高圧洗浄と同じく、バイオ洗浄の費用は㎡あたりの単価で計算します。

バイオ洗浄 (参考)通常の高圧洗浄
単価(㎡) 500円~800/㎡ 100~300円/㎡

※価格は業者によって異なります。

また、これは通常の高圧洗浄を選んだ場合も同様ですが、洗浄に使用する水の水道代は家主負担となります。

業者の見積には入りませんが、高圧洗浄1回あたり1,000~2,000円ほどの水道代がかかります。

バイオ洗浄の場合、洗浄剤塗布前と、最後の洗い流しで、2回洗浄するため 2,000~4,000円程度の水道代がかかることも覚えておきましょう。

4. バイオ洗浄剤の種類と特徴

最後に、よく使用されるバイオ洗浄剤をご紹介します。バイオ洗浄剤には、屋内用や排水パイプ用など、用途によって多くの種類がありますが、住宅の外壁に使用される主な洗浄剤は以下の通りです。

業者によって決まったバイオ洗浄剤を取り扱うことが多いため、洗浄剤の種類をこちらから指定することは難しいかもしれません。その場合も、『バイオ洗浄剤』とひとくくりに説明された場合は、製品名を聞いて明らかにしておきましょう。

製品名と基本情報だけでも知っておくと、事前に心配な点を業者に相談することができますし、万が一不具合が出た時に、メーカーに問い合わせることができるので安心です。

 

4-1. 弱アルカリ性植物性抗菌洗浄剤 SKクリーナースーパー

エスケー

画像出典:http://www.amazon.co.jp

製造元:エスケー化研株式会社

【特徴】

・植物成分を主原料にしており、人体や環境に優しい

・カビ・バクテリアなどの微生物汚染に効果を発揮し、抗菌作用によって再発を抑制する

・塗装面、磁器タイル、コンクリートなどに使用可能

4-2. 中性生分解性バイオ洗浄剤 ステップワン

ステップワン

画像出典:http://www.comstar.jp/

製造元:コムスタージャパン株式会社

【特徴】

・柑橘類から抽出した成分を主原料とした安全な材料

・洗浄後は光沢のある皮膜を形成し、汚れがつきにくくなる

・塗装面、磁器タイル、コンクリート、サイディングなどに使用可能

 

5. まとめ

バイオ洗浄は、カビ・コケの除去と再発防止を目的とした洗浄方法です。

洗浄費用は上がりますが、住宅に著しいカビ・コケがあるのなら、高い効果が期待できます。反面、薬剤を塗布して洗い流す工法ですから、業者としっかり相談し、安全性を十分に確認した上で施工に踏み切りましょう。

この記事を参考にして、バイオ洗浄が必要なのか、適正な価格なのか、正しく判断して最適な洗浄方法を選んでくださいね。

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