「気が付いたらカーポートの柱に錆のような汚れがあり、きれいにしたい」「カーポートに車をぶつけて傷がついてしまったので修理したい」「カーポートの腐食が心配」など、カーポートについてお悩みではありませんか?このようなお悩みをお持ちの方は、カーポートへ塗装をすることできれいになるのか、また修復できるのか、気になるところではないでしょうか。
結論から申し上げますと、機能性向上が目的ならば、カーポートを塗装する必要はありません。
この記事では、なぜカーポートへの塗装が必要ないのか、また塗装は可能なのかということから、現在主流のアルミ材のカーポートのお悩みについてお答えしていきます。
ぜひ、参考にしてみてください。
画像出典:http://www.ykkap.co.jp/products/ex/item/series/reinaport/space1plus.html
目次
1.カーポートへの塗り替え塗装はしなくても良い!
カーポートを塗り替え塗装することにより、「長持ちさせたい」「腐食から守りたい」など、機能面を考慮していらっしゃる方は多いのではないでしょうか。
しかし、冒頭でも述べた通り、機能性向上が目的ならば、カーポートを塗り替える必要はありません。
では、なぜ塗り替える必要がないのか、ご説明いたします。
1-1.なぜ、カーポートへ塗装しなくても良いのか?
カーポートの本体である柱、はり、屋根の枠に使用されている素材のほとんどが、アルミ材です。
アルミ材は軽く、丈夫で錆びにくいという性質を持ち、カーポートに最適の素材と言えます。ただ、「錆びにくい」とは言いましても、全く錆が発生しないとは言い切れず、白錆が発生することがあります。
アルミ材に錆が発生する原因は、主に空気中のほこりやちり、車から出る排ガス、砂などの汚れが付着することです。錆の発生を防ぐためには、こまめにカーポートの清掃を行うことが必要です。
しかし、実はアルミ材は錆が発生しても削り取るなどしてこまめに除去すれば、カーポートの機能面に問題はないのです。外壁や屋根の塗り替えと異なり、塗替え塗装を行っても機能面の強化にはなりません。
また、アルミ材は非鉄金属と呼ばれ、出荷時に工場にて「焼付塗装」がなされています。この焼付塗装の上から再塗装を行っても、塗膜が大変剥がれやすいのです。ましてやカーポートは紫外線や雨に直接さらされるため、なお剥がれやすいと言えます。
以上のことから、機能性向上が目的ならば、カーポートを塗装への塗り替え塗装は必要ないと言えます。
1-2.塗装ができないわけではではない
「カーポートへの塗り替え塗装は必要ない」と述べましたが、可能か不可能か、で言うと不可能ではありません。ただし、塗り替え塗装を行ってもカーポートの機能面には関係がないこと、塗膜が剥がれやすいことを理解した上で塗装を行う必要があります。
塗替えの塗装を行う際は、発生している錆をしっかり削ぎ落とさなければなりません。また、目荒しと呼ばれる、アルミ材に傷をつけて塗膜がひっかかりやすくする工程も重要です。しっかり錆の削ぎ落としと目荒しがされていなければ、塗膜が剥がれやすくなる原因となります。このような下処理が大変難しいため、カーポートへ塗装することはおすすめできません。
2.塗装業者がカーポートの塗装を行わない理由
プロの塗装業者でも、カーポートへの塗り替え塗装は行っていないところがほとんどです。その理由をご説明します。
2-1.塗装してもすぐに剥がれてしまう
1章でも述べましたように、何より塗装をしてもすぐに塗膜が剥がれてしまうため、カーポートへの塗装を行わない業者が多いようです。
カーポートのみの塗装は行わない業者でも、中には希望すれば外壁塗装や屋根塗装のついでにカーポートの塗り替え塗装を行ってくれる場合があるようです。
もし、外壁・屋根塗装も検討しているという方がいらっしゃいましたら、同時にカーポートの塗装をしてもらえるか確認すると良いでしょう。
2-2.DIYによる塗り替えもおススメできない
塗装業者のほとんどがカーポートの塗り替えの塗装を行わないのであれば、じゃあDIYで塗り替えをしよう!と考える方もいらっしゃるかと思います。しかし、DIYによるカーポートの塗装はおススメできません。理由は2つ挙げられます。
①DIYにてカーポートの下処理を行うのは難しいため
先程、カーポートの塗装を行う際は、発生している錆をしっかり削ぎ落とすことと、塗料が密着しやすいように目荒しをしっかりとすることが必要であると述べました。この塗装を行う前の工程を下処理と言います。
この下処理をDIYでしっかりと行うことは大変難しいのです。錆が残ってしまったり目荒しが不十分だと、早くに塗膜が剥がれてしまうことにつながります。
②高いところでの作業は危険であるため
カーポートの塗り替え塗装を行う際は、柱は作業が比較的行いやすいでしょうが、はりや屋根の枠などの高いところでの作業も必要です。外壁や屋根塗装とは異なり、カーポートの塗り替え塗装でしっかりとした足場を組む方はほとんどいらっしゃらないでしょう。脚立に上っての無理な姿勢での作業が多く、体への負担も大きくなり、大変危険です。
以上の2点から、DIYでのカーポートの塗り替え塗装はおススメできません。
3.どうしても塗装を行いたい!という場合は
カーポートへ塗装を行っても機能性の向上が図れないこと、塗膜が剥がれやすいことをご理解の上でもやはり見た目をきれいにするために塗装をしたい、という方もいらっしゃるでしょう。
もちろん、塗装を行うことで一時的にではありますが、美観性を向上させることは可能です。
3-1.カーポートに塗装を行っている業者を探そう
カーポートへの塗り替え塗装を行っている業者は少ないですが、どうしても塗装を行いたい場合は、DIYにて行うのではなく業者を探して依頼することをおすすめします。
費用は、カーポートの大きさにもよりますが、およそ7万円~20万円です。
塗装業者を選ぶ際は、カーポートへの塗り替え塗装の施工事例が豊富であるかどうかを基準とすると良いでしょう。また、可能な限り相見積もりを取り、費用が適正であるかを確認しましょう。
業者の選び方につきましては、こちらの記事も参考にしてみてください。
3-2.カーポートの交換を検討しよう
カーポートを綺麗にしたいなら、塗装ではなく、交換するという方法もあります。あまりにも錆の発生が激しく強度が低下している恐れがある場合や、塗装を検討していたけれど、剥がれやすいのならやめておこうかな、とお考えの方は交換を検討されてみても良いかもしれません。
費用は、一部交換なら約2万円~、再設置ですと約15万円~(別途破棄費用が必要)が必要です。
4.まとめ
カーポートの塗り替え塗装について、そもそも塗装が必要なのか、また塗装は可能なのか、などをお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
カーポートの塗り替え塗装を検討されていた方は、錆を除去してそのまま使用するか、業者を探して塗装を行うか、思い切って交換をするか、一番自分に合った方法を見つけられましたでしょうか。
意外と目につくカーポート、こまめに清掃し錆の発生を防ぎ、いつまでもきれいに保つように心がけましょう。