多くの方にとって、“キッチンの蛇口を交換する”というのは、馴染みのない領域。「自分で交換することはできるのか」「費用相場はどれぐらいだろう」など、わからないことが多く、頭を悩ませている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、「キッチンの蛇口交換」に焦点をあて、知っておきたい情報をまとめてご紹介します。キッチンの蛇口交換についてお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
1.キッチンの蛇口は自分で交換?業者に依頼?
いざ、キッチンの蛇口を交換しようと思い立ったときに、多くの方が悩むのは「自分でできるのか?業者に依頼すべきか?」ではないでしょうか。
結論から申し上げますと、業者に依頼される方をオススメいたします。蛇口の交換は、それなりの知識と技術が必要であり、素人が簡単にできるシロモノではありません。蛇口の種類によって工事方法も異なりますし、工事には道具も必要です。また失敗したときに水漏れという大きなリスクが伴うため、安易に自分で工事をするのはやめておいた方が得策と言えます。
とはいえ、それでも自分で交換したいという方もいらっしゃるでしょう。実際にインターネット等で自分でキッチンの蛇口を交換した内容をご紹介されている方もいらっしゃいますし、絶対にできないというわけではありません。
自分で交換すべきか、業者に依頼すべきか判断がつかない場合は、それぞれのメリット・デメリットを比較して考えてみるのも良いでしょう。
■自分で交換する場合
[メリット]
・費用を安く抑えられる
・好きなタイミングで工事ができる
[デメリット]
・自分の家に合う蛇口や必要な道具を自身で選び、調達する必要がある
・劣化具合によっては、高度な技術や知識が必要な場合もある
・失敗した場合、水漏れが発生してしまう可能性がある
■業者に依頼する場合
[メリット]
・工事失敗などのリスクがない
・業者が全部やってくれる
[デメリット]
・工事費用がかかる
・業者選びや打ち合わせなどに時間がとられる
考慮しておきたいのは、自分で交換したときのリスクです。自分での交換を検討されている方は、「4 .自分で蛇口を交換する場合に押さえておきたい3つのこと」も、ぜひご一読ください。
2.数ある中から、自分たちにぴったりの蛇口を選ぶ方法
2-1.既存と同タイプの蛇口を選べば工事工程が少なくて済む
交換する蛇口は、今、使用している同タイプを選ぶ方が、工事の手間が少なくて済むためオススメです。蛇口のタイプを変える場合には、別途、工事が必要になります。
蛇口の種類 | 特徴 | ||
---|---|---|---|
壁付きタイプ |
画像出典:TOTO/TKGG37E http://www.toto.co.jp/products/faucet/kitchen/list.htm#anc-01 |
壁面に蛇口を付けるタイプ。 | |
台付きタイプ | ワンホール |
画像出典:TOTO/TKGG32EB http://www.toto.co.jp/products/faucet/kitchen/list.htm#anc-01 |
シンクやカウンターに蛇口をつけるタイプ。蛇口の取り付け穴は1つ。 |
ツーホール |
画像出典:TOTO/TKGG33EC http://www.toto.co.jp/products/faucet/kitchen/list.htm#anc-01 |
シンクやカウンターに蛇口をつけるタイプ。蛇口の取り付け穴が2つある。 |
2-2.キッチン蛇口の様々な機能をチェック!
ひとことで「蛇口」といっても、その機能はさまざま。浄水器つき、センサーで水の出し・止めができるものなど、様々な蛇口があります。
せっかく蛇口を交換するのであれば、より生活に合う、快適に使える蛇口を選びたいところ。日進月歩で新しい機能をもつ蛇口が登場しているので、まずは、どんな機能性をもつ蛇口があるかをチェックしてみましょう。
<様々な機能性をもつキッチン蛇口>
■蛇口からホースを引き出せる
TOTO|ハンドシャワータイプ
メーカー希望価格 40,400円~
■浄水器を内蔵
LIXIL|浄水器専用水栓(カートリッジ内蔵型)
メーカー希望価格 39,500円~
■水はねしにくい泡立つシャワー
TOTO|ミクロソフト
メーカー希望価格 42,300円~
■センサーで水の出し・止めができる
LIXIL|キッチン用タッチレス水栓 ナビッシュ
メーカー希望価格 78,000円~
■足で水の出し・止めができる
LIXIL|フットスイッチ
メーカー希望価格 38,300円~
TOTO|フットスイッチユニット
メーカー希望価格 39,800円~
※価格は税抜き価格です。
その他にも、さまざまな機能性をもった蛇口があります。詳細は、各蛇口メーカーのホームページ等でご確認ください。
2-3.目星をつけたら、ショールームで実物を確認しよう
気になるキッチンの蛇口が絞り込めたら、購入前にショールームで実物を確認するようにしましょう。実際に見てみると、カタログやHPで見たときの印象とは大きく異なることもあります。また機能性についても、自身が思っている内容と異なることもあるので、できればプロに説明をしてもらった方が安心です。
実際に交換してから「何が違う」と思っても、後の祭り。実物チェックは、事前に行なうのが鉄則です。
3.キッチンの蛇口交換にかかる費用相場
蛇口本体の代金は、1~3万円が相場です。機能性の高い蛇口の場合、8万円を超えるものもあります。詳細は各蛇口メーカーのHP等で確認ください。
業者に依頼する場合は、さらに工事代がかかり、相場は8,000円~2万円です。
4 .自分で蛇口を交換する場合に押さえておきたい3つのこと
4-1.事前の情報リサーチ&道具の準備は必須
自分で蛇口を交換するときに、最も重要なのは事前準備です。必要な道具等を用意しておくだけでなく、交換手順を頭にいれておくことで、失敗のリスクを最小限に抑えることができます。
何も調べないまま行き当たりばったりで進めてしまうと、「交換に必要な道具が足りない」など、途中で、問題が生じてしまうこともあります。
必要な道具は、モンキーレンチ、プライヤー、マイナスドライバー、バケツ、雑巾など。それぞれ蛇口の種類等によって、必要な道具も、交換手順も異なるため、詳細は各蛇口メーカーのホームページや製品に同封されている説明書などで確認するようにしましょう。
4-2.工事に入る前に、必ず止水栓*を閉める
蛇口を外すと、当然ですが水があふれてきます。そんな状態では、とても工事はできませんので、蛇口を交換する前には、必ず止水栓を閉めておきましょう。
シンク下にキッチンの止水栓がある場合がほとんどですが、稀にない場合は、住まい全体の元栓を閉める必要があります。元栓を閉めた場合、住まい全ての水が止まるので、閉めても支障がないか確認してから閉めるようにしましょう。
*止水栓とは、水を止める栓のことです。
4-3.交換途中で不具合が生じた際に頼れる業者を、事前に見つけておく
どんなにきっちり準備をしても、「どうしても回せないネジがある」など、何らかの理由で、自身ではどうにもできない状況になることも十分考えられます。そして、そんな事態に陥ってしまった場合、慌てて業者を依頼せねばならず、通常より高額な費用がかかってしまうことも。
そこで、そんな事態に備えて、自身で蛇口を交換する場合にも、頼れる業者を前もって見つけておくと安心です。
業者選びのポイントになるのが、住まいからの近さ。緊急性が高い分、すぐに駆けつけてもらえる場所に事務所を構えている業者を選ぶようにしましょう。
5.賃貸マンションやアパートの蛇口を交換する時の注意点
5-1.退去時、原状回復することを想定しておく
一般的な賃貸契約では、退去する際に、入居したときの状態に戻す「原状回復」が規定されています。そのため、勝手に取り付けた蛇口などは、元に戻す必要があります。契約で定められている以上、「使いやすい蛇口にしたのだから、問題ないだろう」といった論理は通じません。場合によっては、原状回復にかかる費用を請求されることもあります。
賃貸マンションやアパートで、キッチンの蛇口を交換する場合には、原状回復を想定して、元の蛇口や部品は保管しておきましょう。
5-2.もともと使っていた蛇口が壊れた場合には、管理会社や大家さんへ相談すべし
蛇口が壊れたからといって、勝手に交換してしまうと、退去時に原状回復ができないため、トラブルの原因になることがあります。
もともとの蛇口に交換の必要性が生じた場合には、まず、管理会社や大家さんへ相談するようにしましょう。
まとめ
蛇口を交換するだけでも、キッチンの利便性はグッとあがります。近年、キッチンの蛇口は大きく進化しており、さまざまな機能性をもった蛇口が登場しているので、ぜひチェックしてみてください。
気をつけておきたいのは、安易に自分で交換しないことです。水回りの工事には水漏れのリスクが伴うため、できれば業者に依頼したいところ。それでも、自分でやりたいという場合には、事前にしっかりと準備をしてから臨むようにしましょう。