高齢者リフォームは何をすべきか!?費用や優先順位も徹底解説

高齢者 リフォーム

将来の事、自分が高齢者と呼ばれる年齢になった場合を見据えて、今のうちに過ごしやすい環境にご自宅のリフォームを行うべきです。そして、自分だけでなく家族が高齢で介護者になる場合もあります、そういった場合は介護者と共に被介護者である家族も過ごしやすい家にするためのリフォームを行うべきなのです。ご自身だけではなく、親御さんのためにも、高齢者が過ごしやすいリフォームは必要です。

日本は長寿の国とされており、ある海外の研究では、2007年に日本で生まれた子供の半数が107歳より長く生きると推計されており、日本は健康寿命が世界一の長寿社会を迎えています。100歳以上を生き抜く生活に向け、これからの高齢者には余生を過ごすための非常に長い時間があると言えるでしょう。

この記事では、どのタイミングでリフォームを行うのか?また、どの様なポイントでリフォームを行えば良いのか?気になる費用はどの程度かかるのか?等を事例別にご紹介いたします。知っておきたい情報を記載しているので最後までお付き合いください。

1.高齢者向けのリフォームを早いうちに行うべき理由

高齢者
リフォームを行う一番の理由は、高齢者にとって快適な生活を送るためだと言っても過言ではありません。
住み慣れた愛着のある我が家で、残された人生を過ごしたいと思われる方も多いのではないでしょうか?

現在は不便なく日常生活が送れていても、いつかは必ず高齢者の年齢になる時がやってきます。高齢になってから大掛かりなリフォームを行うことは、身体的な負担も大きくなり、費用面への負担もあります。十分な貯蓄があれば良いのですが、高齢になるに連れてローンの審査も難しくなってくるため、まだまだ元気に身体が動ける40代~50代の方々は、将来を見据えたリフォームを行うべきです。また、高齢者になると介護が必要な場合もあるため、高齢者(被介護者)だけでなく、介護者自身の負担を減らすという目的もあります。

この様な理由から、快適な生活を送るためのリフォームを行っておくべきです。高齢になると、予期せぬ大病を患ってしまうかもしれません。そうなった場合には介護生活が必要になる事も考えられるので「やっぱり、あの時にやっておけば良かった…」と、後悔しないためにも、出来るうちから高齢者リフォームを行う準備を進めましょう。

 

2.高齢者向けのリフォーム行うべき場所の優先順位

2-1.どこをリフォームすべきか?

1章でも述べましたが、まずは高齢者にとって快適で過ごしやい生活を過ごせる様にリフォームを行う必要があります。まずは、日常生活でつまずかない様にするために、手すりをつけるなど室内の移動をスムーズにすることは必ず行っておいた方が良いでしょう。また、室内から室外へ出る際の工夫をする必要があります。屋外へ行くためにもハードルが高くなってしまうと、外出するのが億劫になり、結果的に歩かなくなって余計に足腰が弱くなってしまいます。車椅子を利用されている方は、車椅子で移動をする場合は、ドアの開閉の向き、間口の広さ等もポイントになってきます。

下記に、高齢者向けのリフォームを行った方が良い場所を優先度が高い順にご紹介します。
※費用に関しては一例です。工事内容や、選ぶ製品によっても費用が大きく変動するため、施工会社へご相談下さい。

2-2.【トイレ】のリフォーム(優先度・高)

手すり付きトイレ
やはり、1日のうちに何度も使用するトイレのリフォーム優先順位は高いはずです。どこから手をつけて良いか迷った場合には、トイレからお勧めいたします。

・手すりをつける(費用:3万円~)
当然ですが、立ったり座ったりという動作を行うので、手すりがある事で安定します。

・床の段差解消(段差解消スロープの設置費用:1万円程度)
トイレの床を上げることにより出入りが楽になります。

・出入口を広くする(費用:20万円~)
扉の位置を変更したり、扉そのものを付け替える等の方法があります。緊急性が伴う場合があるので、トイレの出入りはスムーズに行いたいものです。

2-3.【階段】のリフォーム(優先度・高)

階段と手すり

・手すりの設置 (費用:3万円~15万円)
階段の上り下りは高齢者にとって、最も危険になる箇所と言っても過言ではありません。
現在の新築住宅では階段への手すり設置は義務化されていますが、2000年以前に建築確認を得ている建物については、設置義務がないため、手すりは必ず設置をする様にオススメします。

・すべりにくい床材への変更(費用:15万円~)
勾配が急やステップが小さい場合、踏み外してしまう可能性も考えられるので、床自体を滑りにくい床材へ変更する事で安全に上り下りが出来る様になります。小さいお子様がいらしゃる場合にも安心出来ます。

2-4.【浴室】のリフォーム(優先度・中)

手すり付き浴室

・てすりの設置(費用:5万円~)
浴室は特に滑りやすいので、設置することで転倒を防止できます。
(設置する場合、壁の補強が必要になる場合もあります)

・浴室暖房の設置(費用:50万円~)
ヒートショックが起こる危険性を軽減できます。

・ドアを折戸に変更(費用:7万円~10万円)
出入りが楽になりスムーズに入浴出来ます。

高齢者の過ごしやすいお風呂は他にも詳しく書かれた記事がありますので、
下記もご参考にされてください。

安全で快適な空間へ!お風呂のバリアフリー化7つのポイント

2-5.【玄関】のリフォーム(優先度・中)

玄関リフォーム

・手すりの取り付け(費用:1万円~)
立ったり、座ったりの動作があるので手すりがあると楽です。スムーズに靴を脱着出来るのが理想ですね。

・補助台の設置(費用:5,000円~)
階段になっているタイプで段差を低くする事で上り下りが楽になり、出入りが容易になります。

・スロープの設置(費用:12万円~)
車椅子の方は、スロープを設置することで段差の悩みも解消出来ます。段差に高さがある場合には、緩やかなスロープにするためにスペースが必要になるので、検討される場合には設置可能かどうか施工会社へご相談ください。

・電動リフト(段差解消機)の設置(費用:25万円~)
椅子に座って昇降し、回転するタイプや、床ごとに昇降するものなどの様々なタイプがあります。電動のため負担がかかりませんが、設置工事が必要なものもあり、畳半分ほどのスペースを要するので、こちらも導入にあたっては施工業者とご相談ください。

・玄関のドアノブ(費用:1万円~)
高齢化で握力が衰えていることも考えられますね。レバーハンドルに変更する事で、掴みやすくなり楽に操作出来ます。

2-6.【リビング】のリフォーム(優先度・低)

リビングと和室

・段差をなくす(費用:5万円~)
和室と洋室に段差がある場合には、ふすまの敷居に敷居カバーを設置することで、和室と洋室の段差を無くす事が出来、リビングから各部屋への移動の際に転倒の危険性を減らすことが出来ます。

また、下記の記事も参考になるので、リフォームを具体的に検討される方はご覧ください。

https://reform-journal.jp/rogoreform-38064

 

3.高齢者向けのリフォーム費用を抑えるために出来ること

3-1高齢者向けのリフォームにかかる費用は?

老後の費用
高齢者が過ごしやすくするために、リフォームする箇所とポイントはお分かり頂けたかと思いますが、最も気になるのは費用ではないでしょうか?お住まいや、どこまでリフォーム対応するのか等で費用も大きく変わってきますが、比較的多い価格帯は、100万円以下で出来る範囲で行うものです。第2章でも説明した優先度の高い、トイレと階段のリフォームを行った場合は100万円以下で収まる場合がほとんどだと思います。もちろん部屋の広さや、手すりや扉等の使用する材質等によっても費用は異なり100万以上になる場合もあるので、見積り依頼時に予算を伝えておいた方が、検討しやすくなります。家中を満遍なくリフォームする事になれば、500万~1000万円以上と大掛かりなリフォームになる場合もありますが、お金をかけずにお得にリフォームするための方法を解説いたします。

3-2高齢者リフォームに適用できる保険とは?

高齢者に必要なリフォームと介護で必要なリフォームは別物ですが、介護リフォームを行った場合、ある一定の条件を満たした介護リフォームに補助金が支給されます。代表的なものは介護保険です。
介護保険を適用するためには、「要介護1~5」か「要支援」の認定を受けなければなりませんが、リフォーム対象工事にかかる費用が上限20万円(1割自己負担)で支給されます。
例えば、改修費用10万円の場合、9万円が給付され、1万円が自己負担となります。
※費用が20万円に達するまで何度でも申請可能です。
条件があるため誰でも受けることは出来ませんが、有効な制度なので利用出来る方は是非利用しましょう。

介護保険の申し込み等は下記の記事に詳しくまとめています。

https://reform-journal.jp/care-reform-17156#i-8

3-3その他にも利用可能な制度とは?

また、介護保険とは別に、各市町村では介護リフォームに対して、独自の補助金制度を設けている場合があります。各自治体が用意しているもので「高齢者住宅改修費支援制度」「障害者住宅改造費助成制度」などがあります。こちらの助成額や条件などが各市町村によって異なるため、適用条件や補助金額など詳しくはお住まいの各市町村の自治体窓口へお問い合わせいただく事をおすすめいたします。

上記は、持ち家でのリフォームを行う場合の事例になりますが、賃貸でお住まいの方はリフォームを行う事は出来るのか、と疑問を持たれている方もいらっしゃると思います。賃貸の場合での高齢者リフォームをご検討の方は第5章に詳しく記載しております。

3-.リバースモーゲージの活用も視野に入れてみる

リバースモゲージ(リバースモーゲッジ)と言う制度をご存知でしょうか?リバースモーゲージとは、自宅を担保にした融資制度の一種で「持ち家を担保に金融機関から定期的にまたは一括で融資を受け、最後に一括返済する」というものです。資金の使い道は生活費はもちろん、旅行に使ったりなど用途は自由※なので、高齢者の生活のためのリフォームに充てることが出来ます。

※事業資金、投資資金には利用出来ません。

リバースモゲージには、2つに分類ができ、それぞれ役割も異なります。

・民間(金融機関):ゆとりを持った老後の生活を過ごせる様に。

・国(社会福祉協議会):所得の少ない高齢者世帯への生活支援のため。
一定の所得がある方は利用出来ません)

まず、民間のものですが、住宅金融支援機構や銀行などの金融機関がプランを用意しており、申込年齢や、融資額などの取扱いが異なるため、詳しくはお付き合いのある金融機関の担当者の方へ相談いただくのが良いでしょう。

そして、国が用意している制度は生活困窮者向けの「不動産担保型生活資金」というものです。こちらは、「低所得の高齢者世帯に対し、一定の居住用不動産を担保として生活資金を貸し付ける資金」となっています。詳しくは、お住まいの地区の「社会福祉協議会」へお問い合わせください。

また、日本FP協会では、「FP無料体験相談(電話相談)」も受け付けているので、どうすべきか悩まれている方は、まずは無料相談をされてみてはいかがでしょうか。詳しくは「日本FP協会」のサイトを御覧ください。

 

4.高齢者向けのリフォームを行う前に知っておくべき注意点とは?

4-1.関係者達が納得いくまで十分に話し合いを行う

悪徳リフォーム
当然のことですが、高齢者向けのリフォームを行うことによって、リフォーム前とで日常生活が変化する場合も考えられます。
同居の家族が居る場合には、リフォームによって生活が不便にならないかどうか、小さなお子様がいる家では、設置した手すり等にぶつかったりする心配はないかなど、まず家族で十分に話し合いを行い、不安や不満を取り除いた上で高齢者向けのリフォームを行う様にしてください。家族全員が暮らしやすい家にするためには何よりも大切なことです。

4-2.信頼できるリフォーム会社へ依頼しましょう

そして、高齢者向けのリフォーム業者を選定する際にも気をつけておきたい事はあります。リフォーム業者を選ぶ際には信頼出来るリフォーム会社へ依頼することが重要になります。どんな事で悩んでいるのかを相談に乗ってくれて、最適なアドバイスをくれるリフォーム業者を選びたいところです。悲しいことですが、高齢者を狙った悪徳なリフォーム業者が多く存在することは事実です。騙されないためには、悪徳リフォーム業者の手口を知っておくことです。悪徳リフォーム業者に騙されない為の知っておきたい事をまとめていますので、下記の記事を御覧ください。

【保存版】知らないと損!悪徳リフォーム業者の手口と絶対に騙されない為の全知識

また、高齢者向けのリフォーム業者の見極めも重要になりますが、どんな業者なのかという事を知るためにも口コミを最大限に活用する方法もご紹介しておきます。

リフォーム業者選びに口コミサイトを最大限活用する方法!

高齢者向けのリフォーム業者からの見積りを取得した後に、自分では適切かどうかの判断が出来ない場合は、
公益社団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターが運営する「リフォーム見積チェックサービス」を利用してみましょう。
専門の相談員(建築士)が実際の見積りを確認しながら、無料で電話相談をしてくれるサービスです。

住まいるダイヤル

 

5.思い切って賃貸へ引越すのも一つの手段

賃貸マンション
ご自宅は一軒家の場合や、マンションでも一人でお住まいの場合、高齢者にとっては移動や掃除の手間もあり、生活するためには広過ぎるのかもしれません。高齢者が広すぎる家で過ごしやすい様にリフォームを行う手間や労力を考えると、思い切ってリフォームの必要がなく、高齢者向けの賃貸への引越しも検討されてみてはいかがでしょうか?持ち家の方は、持ち家を売ってしまい引っ越しするのも手です。

UR賃貸住宅では、高齢者や障がいのある方へ向けた賃貸住宅も準備されています。基本的に満60歳以上の方で、入居に関しては様々な条件がありますが、床の段差をほとんどなくし、要所に手すりの設置が行われていたり、浴室では浴槽と洗い場の段差の緩和を行うなど、高齢者の方へ住みやすく配慮をされた住宅設備、サービスとなっています。住宅の種類によって、先着順や抽選等と申込み方法も異なるため、詳しくはこちらより詳細な条件などをご確認下さい。

東京、大阪、神戸と限られた地域にはなりますが、URの営業センター内に、社会福祉士やケアマネージャーの資格を持つ「シニアアドバイザー」の方がお悩みにお答えする『高齢者相談窓口』があります。ご入居を検討される前に相談されてみてください。

また、65歳以上の高齢者の方へ向けた「シニア向けの賃貸物件」もあるので、敷金礼金、引っ越し等の費用は掛かりますが、リフォームを行うよりも費用が安くなる可能性があるので、検討されてみるのも良いかもしれません。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?早めのリフォームが必要だという事が分かっていただけたのではないでしょうか。「まだ先でも良いかな」と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、この記事を読まれたという事は多少なりとも意識をしているはずです。自分はまだまだ若いから大丈夫!と思っていても、その日はいつか必ずやってくるので、高齢者になった時の自分の生活を想定し、まずは出来る範囲で無理なくリフォームを行いましょう。この記事が、いつか高齢者になった際に快適に過ごしていただくためにもお役に立てれば幸いです。

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