[3分で完璧]溶剤系塗料の全てがわかる ~塗料選びからDIYまで~

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溶剤系塗料

溶剤系塗料について、どれくらいご存知でしょうか。

「どんな塗料かすら、よくわからない」という方も多いのではないでしょうか。なかには、「溶剤系塗料と水性塗料のどちらを選ぶべきかで、悩んでいる」という方もいらっしゃるかもしれません。

では、実際に、“どれくらい溶剤系塗料のことを把握しておくべきか”というと、塗り替えを業者に依頼するか、自身で塗り替えるかによって異なります。業者に依頼する場合は、「溶剤系塗料がどんな塗料なのか」おおよそ押さえておけば問題ありません。一方、自身で塗り替える場合は、さらに踏み込んで、取り扱いに関する注意点等まで確認しておく必要があります。

この記事では、塗り替えを検討するにあたり、誰もが把握しておくべき溶剤系塗料に関する基礎知識をはじめ、溶剤系塗料を使って自身で塗装をしようと思っている方が頭に入れておくべきことまで、溶剤系塗料に関する情報をまとめてご紹介してまいります。ぜひ参考にしてください。


1.溶剤系塗料について押さえておくべき基礎知識

1-1.“溶剤系塗料”って、どんな塗料?!

そもそも溶剤系塗料とは何なのかを掴むためには、塗料の成分を知る必要があります。

塗料は「顔料」「樹脂」「添加剤」「水もしくは溶剤」の4つの成分で構成されています。

塗料の成分

顔料塗料に色をつけたり、塗膜に厚みをもたせたりする役割がある。
樹脂塗料の性能は、ほぼ、この樹脂によって決まる。アクリルやシリコン、ウレタンなど、さまざまな特性をもった樹脂がある。
添加剤加えることで、塗料や塗膜の性能をアップさせる。たとえば、塗料の腐食を防ぐ防腐剤や、柔軟性を付加する可塑剤などさまざまな性能をもった添加剤がある。
水もしくは溶剤樹脂を溶かして、塗装できるよう液状にする役割を担う。塗装後は、蒸発・揮発する。

溶剤系塗料とは、上記図の「水もしくは溶剤」の成分が「溶剤」の塗料のこと。ちなみに水性塗料は「水もしくは溶剤」の成分が「水」の塗料のことです。

1-2.選ぶべきは、溶剤系塗料?水性塗料?

先述の通り、塗料には、溶剤系塗料のほかに、水性塗料があります。

なかには、溶剤系塗料と水性塗料の、どちらにするかで迷っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ズバリ申し上げると、溶剤系塗料にも水性塗料にも一長一短あるため、どちらかが特に良いということはありません。どちらを選ぶべきかは、それぞれの特長や、メリット・デメリットを把握して、塗装箇所や要望、予算にあわせて考えるのがオススメです。

下記、溶剤系塗料と水性塗料を様々な観点で比較しています。

■溶剤系塗料と水性塗料を徹底比較!

溶剤系塗料水性塗料
主成分溶剤
 価格高単価低単価
耐久性製品によって異なる製品によって異なる
におい強い少ない
塗料の密着性強い溶剤系塗料と比べて弱い
乾燥一定の時間で乾燥する(環境の影響を受けにくい)環境の影響を受けやすい
特に梅雨時や、気温が低くなる冬季は乾燥が遅くなる
取り扱い危険物のため(引火性あり)、中毒、保管・廃棄等にも注意が必要廃棄に注意が必要
VOC排出量*多い少ない

*VOC(揮発性有機化合物)とは、Volatile Organic Compounds)の略称。シックハウス症候群などの健康被害や、大気汚染などの環境被害を引き起こす原因物質の一つとされている。

上記比較表を見ても、溶剤系塗料がいいのか、水性塗料がいいのか、よくわからないという方も多いでしょう。そんな方のために、下記、判断の指標となる情報をまとめて記載しております。ぜひ、参考にしてみてください。

〔参考〕溶剤系塗料と水性塗料を選ぶ際の、判断材料となる情報まとめ

●健康・環境被害の原因物質とされるVOC排出量が少ないのは水性塗料
世界的に、健康・環境被害の原因物質の一つとされるVOC排出量の少ない水性塗料を積極的に採用する傾向にあります。とはいえ、溶剤系塗料が絶対にNGかというと、そうとも限りません。溶剤系塗料は密着性が高く劣化の進行している箇所などでは大いに力を発揮するほか、乾燥時に環境の変化を受けにくいため施工不良を起こしにくいなどのメリットもあるのです。

●ニオイが気になる場合は水性塗料がオススメ
塗料のニオイが気になる場合には、断然、水性塗料がオススメです。特に室内はニオイがこもりやすいため、基本的には水性塗料を選ぶのが一般的です。また、外壁に使用する塗料のニオイは、窓などから室内に入り込みやすいため、ニオイに心配・不安のある方は、水性塗料が安心と言えます。

●ニオイの少ない溶剤系塗料「弱溶剤塗料」を選ぶという選択もある
ニオイは気になるものの溶剤系塗料を使いたいという場合には、「弱溶剤塗料」と呼ばれる溶剤系塗料を選択するのも一つの手です。溶剤系塗料には、「(強)溶剤塗料」と「弱溶剤塗料」があり、(強)溶剤塗料と比べると、弱溶剤塗料はニオイが抑えられています

●自身で塗り替える場合、水性塗料がオススメ
自身で塗り替えをする場合、特にこだわりがなければ、水性塗料を選びましょう。その理由等について詳しくは、「3.溶剤系塗料を使って、DIY塗装したいと思っている方へ」を参照ください。

▼水性塗料について詳しくは、こちらの記事も参考にしてみてください。

【保存版】水性塗料に関する疑問をすべて解消!

1-3.塗料選びのポイントは、溶剤系塗料・水性塗料だけではない

塗料選びには、“溶剤系塗料か、水性塗料か”以外にも注視すべきポイントがあります。なかでも特に押さえておきたいのは、「塗料の樹脂」についてです。

塗料の樹脂とは、[1-1.“溶剤系塗料”って、どんな塗料?!]でご紹介した塗料の4つの成分の一つ。塗料の耐久性は樹脂によるところが大きく、同じ溶剤系塗料でも、たとえばアクリルか、シリコンかによって、その耐久性は大きく異なります。そのため、塗料選びにおいて重要なのは、「溶剤系塗料か水性塗料か」よりも、「塗料の樹脂」といっても過言ではありません

下記、外壁・屋根塗料の樹脂別の耐久年数をご紹介します。

■樹脂別|外壁の耐久年数

塗料の種類外壁
耐久年数費用 ※1缶あたり
アクリル約3~5年5,000~15,000円
ウレタン約5~7年5,000~20,000円
シリコン約7~10年15,000~40,000円
ピュアアクリル約15年~50,000~70,000円
フッ素約15年~40,000~100,000円
変性無機約15年~50,000~120,000円
光触媒約15年~50,000~100,000円

■樹脂別|屋根の耐久年数

塗料の種類屋根
耐久年数費用 ※1缶あたり
アクリル約3年未満5,000~10,000円
ウレタン約3~5年5,000~15,000円
シリコン約5~7年15,000~40,000円
フッ素約7~10年40,000~80,000円
変性無機約10~15年50,000~120,000円
光触媒約10~15年50,000~100,000円

※上記はあくまで目安です。塗料メーカーや製品によっても価格が異なります。

▼塗料選びについて詳しくは、こちらの記事も参考にしてみてください。

外壁塗料の選び方をプロが解説!塗料の種類&価格&色&業者まで全部わかる!

マイホーム塗り替え前に知りたい外壁塗料選びの3つポイント

2.溶剤系塗料|製品例10選

ここでは、実際の溶剤系塗料を10製品ご紹介いたします。ぜひ、参考にしてください。

下記、溶剤系塗料を溶剤系塗料としてご紹介しております。また下記塗料は、専門業者用の塗料です。DIY塗料について詳しくは、「3.溶剤系塗料を使って、DIY塗装したいと思っている方へ」を参照ください。

[溶剤系塗料|製品例] ※50音順

塗料製品用途

[菊水化学工業]

キクスイ スーパーシリコン

モルタル/コンクリート打放し面

[日本ペイント]

※画像出典:amazon.co.jp

ケンエースG-Ⅱ

コンクリート/モルタル/ボード類

[日本ペイント]

※画像出典:モノタロウ

サーモアイSi

スレート/波形スレート屋根/金属屋根/トタン/住宅用化粧スレート屋根

[アステックペイントジャパン]

シャネツトップワンSi-JY

金属屋根

[アステックペイントジャパン]

スーパーシャネツサーモSi

金属屋根/カラーベスト/モニエル瓦/セメント瓦/鉄/ステンレス
[アステックペイントジャパン]スーパーSDクリヤーF-JY窯業系サイディング
 [エスケー化研]

※画像出典:Rakuten

セラタイトF

コンクリート/セメントモルタル/スレート板/鉄鋼/亜鉛メッキ鋼板/アルミニウムなど
[日本ペイント]


※画像出典:Rakuten

 ファインシリコンフレッシュ

セメント素地(コンクリート・モルタル)/金属(鉄面・亜鉛めっき面・ステンレス・アルミ)

 [大日本塗料]

※画像出典:大日本塗料株式会社

マイティー万能エポシーラー

新生屋根/コンクリート/モルタル/ケイカル/ALC/他ボード類/木部/アルミ/ステンレス/亜鉛めっき(溶融亜鉛めっきは除く)/FRP/硬質塩ビ

※上記は、製品例です。あくまで参考情報の一つとしてご活用ください。実際に塗料を選ぶ際には、住まいの状態や劣化症状、予算等にあわせて、業者と相談するのがオススメです。

 

3.溶剤系塗料を使って、DIY塗装したいと思っている方へ

3-1.初心者には溶剤系塗料でのDIY塗装はオススメできない

溶剤系塗料は、火気厳禁の危険物です。取り扱いには、さまざまな注意点があります。そのため、そもそもDIY塗装に慣れていないという方は、溶剤系塗料はオススメできません。取り扱いが簡単な水性塗料での塗装を検討しましょう。

どうしても溶剤系塗料でDIY塗装したいという場合は、「3-3.溶剤系塗料を使ってDIY塗装をする際の注意点」も参考に、溶剤系塗料の取り扱い方法、保管方法等の注意点をしっかりと頭に入れておく必要があります。

3-2.DIY溶剤系塗料|製品例5選

DIY塗装には、家庭で使用することを目的としたDIY塗料を使用するのがオススメです。業者用の溶剤系塗料は量が多く、一般の方が買うとなると値段も割高となるため、DIY塗装には向きません。

DIY溶剤系塗料は、ホームセンターやインターネット等で購入することができます。

塗料製品用途

 [アサヒペン]

※画像出典:アサヒペン

アサヒペン 油性スーパーコート

● フェンス・門扉・建材などの鉄やアルミ・ステンレス。
● カラーベスト・スレート瓦・セメント瓦・トタン屋根・トタンベイ。
● コンクリート・ブロック・各種サイディングなどの外壁やへい。
● ドア・雨戸・羽目板・板べい・ガーデン用品などの屋内外の木部、家具、木工品などの木製品。
● 台所・居間などのしっくい・モルタル・コンクリート壁・板壁。
● FRP・アクリル・硬質塩ビのプラスチック面。

 [日本ペイント]

※画像出典:ニッペホームプロダクツ

油性シリコンタフ 1/12

 ●トタン、金属サイディング、フェンス、シャッター、手すり、物置、農機具などの屋内外の鉄部。
●塩ビパイプ、アルミ建材、木部。

[日本ペイント]

※画像出典:ニッペホームプロダクツ

油性デッキ&ラティス 0.7L

●ラティス・ウッドデッキ・トレリス・ガーデンファニチャーなどガーデン用木製品やぬれ縁・羽目板などの木部に。
 [アサヒペン]

※画像出典:アサヒペン

油性鉄部・木部用EX

●門扉・フェンス・シャッターなどの鉄部・鉄製品。
●ドア・雨戸・ガーデン用品などの屋内外の木部。
●家具・木工品などの木製品。

 [カンペハピオ]

※画像出典:カンペハピオ

油性トップガード

 ●シャッター、門扉、板塀、雨戸などの鉄部およびアルミ・ステンレス。
●トタン、セメント瓦、スレート瓦、新生瓦(カラーベスト、コロニアル)などの住まいの屋根。
●屋内外の木部、家具、木工品などの木製品。
●コンクリート、モルタル面の外壁及びサイディング面(セラミック系は除く)。
●硬質塩ビ、アクリル、FRP、ABSのプラスチック面。

※50音順

DIY溶剤系塗料は、製品によって塗装できる箇所に制限がありますので、実際に塗料を選ぶ際には、塗装できる箇所(用途)を必ず確認しましょう。

3-3.溶剤系塗料を使ってDIY塗装をする際の注意点

溶剤系塗料は危険物のため、取り扱いには様々な注意点があります。DIY塗装に取りかかる前に、必ず、下記の注意点を頭に入れておきましょう。

●塗装中、火気の使用は厳禁
溶剤系塗料は引火性のある危険物のため、火気のある場所での使用はやめましょう。たとえばタバコを吸いながら作業するなども、絶対NGです。

●ニオイがこもらないよう換気を徹底
溶剤系塗料はニオイが強い傾向にあります。場合によっては、頭痛や吐き気、めまいを引き起こすこともありますので、必ず換気を確保した状態で作業にあたりましょう。特に室内での塗装はニオイがこもりやすいため、注意が必要です。

 

▼DIY塗装について詳しくは、こちらの記事も参考にしてください。

初めてDIYでペンキを使う時のポイント

ウッドデッキDIY塗装の道具・材料・手順・補修方法の全知識

誰でもできる!内壁の塗装をDIYでおこなう時の簡単ガイド

まとめ

塗料を選びに失敗しないためには、「溶剤系塗料」がどんな塗料なのかは押さえておきたいところ。

溶剤系塗料は火気厳禁の危険物にあたるため、溶剤系塗料を使って自身で塗り替えをする場合には、取扱い法や施工方法まで確認しておく必要があります。

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