最近、中古住宅のリフォームが人気ですよね。そろそろマイホームがほしい!と考えている人の中には新築を購入せずに中古住宅のリフォームを検討している人も増えてきました。中古住宅をリフォームすれば、比較的手頃な価格で新築同等の家が作れます。
しかし、実際どのようなリフォームが必要なのか?相場は?失敗はしないの?等、わからないことだらけですよね。
今回は、中古住宅だからこそできることや中古住宅のリフォームの基本知識、注意点を紹介します。
目次
1.中古住宅だからこそできること
中古住宅のリフォームがこれだけ人気なのは、新築にはないメリットがあるからでしょう。まずは「中古物件ならでは」のメリットを紹介します。
1-1.新築よりも費用を抑えることができる
これは、誰もがなんとなくイメージできることだと思います。中古物件の価格にもよりけりですが、だいたい新築を購入するよりも安い費用で理想通りの家を実現できます。予算の目安としては、同じエリアで同じ規模の新築物件の購入費用の70~80%と考えておくとよいでしょう。
1-2.物件候補が増える
住みたいエリアで理想の新築物件を探すのは限界があります。特に都心部では、住みたいエリアに希望通りの物件を探しだせず、当初の条件から少し妥協して購入している方も多くいます。中古住宅のリフォームを前提とすれば、常に様々なエリアで売りだされていますし、限られた開発エリアの中から建売住宅を選ぶよりも物件数は比較的豊富です。また、実際に建物が建っているので近隣の雰囲気や日当たり等もよりリアルに確認できます。
2.中古住宅でできる最高のリフォーム
中古住宅の場合、自分の理想に合わせてリフォームできます。新築で特に建売の場合は、どれも同じような物件で、その物件に合わせて生活するようになってしまいます。リフォームでどのような住まいが実現できるのか、写真で紹介していきます。
before
after(外観)
左には土間があり、薪ストーブが置かれています。
木の質感を大切にしたデザインですね。
洗面台はタイル仕上げ、鏡は絵画用の額縁にはめこんで個性的に。
(画像出典:http://suumo.jp/journal/2013/07/26/48681/)
画像出典:https://www.renoveru.jp/renovation/145
開放的なLDKへリフォームし、キッチンから空間全体を見渡せるようにしました。白い塗装で清潔感がありカフェのようですね。
狭く使いにくかったキッチン・廊下をLDKに取り込み一体化しました。
画像出典:http://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_t61.html#ctop
外構のウッドフェンスは造作し、雰囲気も一新しました。お散歩後に愛犬の足を洗うこともでき、お世話も楽になりました。
部屋の仕切りを壊し、リビングに改装した。窓をバランスよく配置し光と風を取り入れました。
対面型キッチンへとリフォームしました。
画像出典:http://www.wills.co.jp/reform/example/292/
奥のリビングと部屋をつなげ、対面式キッチンにしました。
元の雰囲気を残しつつ、漆喰で仕上げました。
手持ちのスピーカーを天井から吊るしました。
ダイニングからつながっているウッドデッキ。
画像出典:http://www.wills.co.jp/reform/example/196/
いかがですか。
中古住宅のリフォームは、自分の理想通りに実現できるということがイメージできますね。
3. リフォームすべき箇所一覧表
中古住宅をリフォームすると、自分の理想を実現しやすい!ということをイメージできたかと思います。実際どのような工事が必要なのか、またその相場や工事の重要度、リフォームを行った際のユーザビリティ度(使いやすさ)、長持ち度、おしゃれ度を紹介していきます。
3-1.外観の工事
工事の種類 | 相場 | マスト度 | ユーザビリティ度 | 長持ち度 | おしゃれ度 |
---|---|---|---|---|---|
玄関 | ~50万円 | ★☆☆ | ★★☆ | ★★★ | ★★★ |
屋根外壁(塗装) | 100万円~ | ★★★ | ★☆☆ | ★★☆ | ★☆☆ |
屋根(カバー工法) | 100万円~ | ★☆☆ | ★☆☆ | ★★★ | ★★☆ |
外壁(張替え) | 100万円~ | ★☆☆ | ★☆☆ | ★★★ | ★★☆ |
雨樋交換 | ~50万円 | ★★★ | ★☆☆ | ★★★ | ★☆☆ |
外構 | ~100万円 | ★☆☆ | ★★☆ | ★★★ | ★★★ |
家を長持ちさせるためには、外壁や屋根からの雨水の浸水を防ぐのが第一です。ですので、屋根外壁の塗装は必須です。塗装の寿命は15年ほどですが、カバー工法や張替えを行うと20年以上は保つことができます。
3-2.水回りの工事
工事の種類 | 相場 | マスト度 | ユーザビリティ度 | 長持ち度 | おしゃれ度 |
---|---|---|---|---|---|
お風呂 | 50~100万円 | ★★☆ | ★★☆ | ★★★ | ★★★ |
キッチン | 100~150万円 | ★★☆ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
トイレ | ~50万円 | ★★☆ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
洗面台 | ~50万円 | ★★☆ | ★★☆ | ★★★ | ★★★ |
水回りについては、生活に支障がなければ工事は必要ではありません。ただ、だいたいの中古住宅が古いモデルのもので使用しづらいでしょうし、水回りは必ず毎日使用する部分ですのでリフォームはしたほうがよいかもしれません。
3-3.その他の工事
工事の種類 | 相場 | マスト度 | ユーザビリティ度 | 長持ち度 | おしゃれ度 |
---|---|---|---|---|---|
間仕切壁設置 | ~20万円 | ★☆☆ | ★★☆ | ★★★ | ★☆☆ |
壁の撤去 | ~10万円 | ★☆☆ | ★★☆ | ★★★ | ★☆☆ |
壁材の変更 | ~20万円 | ★☆☆ | ★☆☆ | ★★★ | ★★★ |
床材の張替え | ~20万円 | ★☆☆ | ★★☆ | ★★★ | ★★☆ |
窓の交換 | ~50万円 | ★☆☆ | ★★☆ | ★★★ | ★☆☆ |
壁の撤去等は、間取りを変えたいなどの場合のみ行うと良いでしょう。
4. リフォームをお得にするポイント
3章で紹介した相場はあくまでも参考価格で、もっとグレードの高い工事をしようと思えば金額は高くなります。ここで、もっとお得にリフォームをおこなえる3つの方法をお教えします。
4-1.リフォーム減税を活用
リフォームにもいくつかの減税を活用できます。しかし、どのようなリフォームでも良いというわけではなく「バリアフリーリフォーム」「省エネリフォーム」「耐震リフォーム」のいずれかの条件に該当する場合のみ適用されます。
詳しくはこの記事をご覧ください→リフォーム減税まとめ【2017年最新版】
4-2.地方の助成金を活用
リフォーム減税は国からの補助ですが、地方公共団体によるリフォーム支援も様々あります。地方公共団体のリフォーム支援もリフォーム工事の内容によって変わってきます。「耐震化」や「省エネルギー化」等に該当する工事に対しての支援が大半で、こちらもどんなリフォームでも良いということではないため、要件を確認する必要があります。
お住まいの市区町村がどんな支援をしているのかは、こちらのサイトを参照ください。→地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト
4-3.DIYで工事費を節約
最近、DIYを行う人も増えてきました。「全て」をDIYするのは難しいことですが、部分的にDIYを行うことで工事費を節約できます。DIYでの仕上がりはやはりプロには及ばないので「自分でこだわりたい部分」や「情報も多くDIYしやすい部分(例えば、壁紙の張替え・ペイントやフローリングの張替え等)」はDIY、電気・ガス・水道工事等専門的な知識を必要とする部分は業者に依頼すると良いでしょう。
5.こんなリフォームは失敗しやすい
中古住宅のリフォームすれば、比較的手ごろな費用で自分の思い通りの住宅を手に入れやすいというメリットがありますが、失敗することはないのか不安な方もいると思います。実際にありえる失敗事例を紹介します。
5-1.ローンが使えない・建て替えができない物件
立地が良いのに価格が安い物件は注意が必要です。法律が変わったり、土地が分割されたことにより、基準を満たさなくなり建て替えができない土地になってしまっているケースがあります。つまり、取り壊しても新しく家を建てられないということです。こういった物件は、住宅ローンが組めません。土地の価値が低く、一般的な住宅ローンの審査は通りづらいようです。ローンを組む前提で検討している方は住宅でローンが組めるか否かをまず確認すべきです。
5-2.中古住宅の基本性能が低い
比較的新しく見える住宅も、予想以上に傷んでいて結局新築以上にリフォーム費用がかかってしまったということもあります。例えば、シロアリ駆除や外壁の塗装を怠っていた住宅は、見えないところで劣化が進んでいます。そうならないためにも、今までのリフォーム履歴を不動産屋にできるだけ詳しく聞きましょう。実際に購入前に家を見学する際は、家の土台(基礎部分)や外壁の劣化具合をくまなくチェックしましょう。可能であれば、購入前に住宅の診断をしてもらうとより安心できますね。
5-3.十分に業者を選んでいない
工事を行うにあたって、業者選びを十分におこなっておらず後々失敗したということはできるだけ避けたいですよね。まず、工事を検討する際には最低3社へ見積もり依頼をしてみてください。そして、見積もりの内容を確認しましょう。「◯◯工事 一式」とまとめて表記するような見積もりには注意をし、どのような工事を行うのか具体的に聞いてみましょう。また、口コミサイトや知人の評価も参考にして業者を選びましょう。
【参考記事】
【保存版】知らないと損!悪徳リフォーム業者の手口と絶対に騙されない為の全知識
まとめ
いかがでしたか?
中古物件でも予算の折り合いさえつけば、新築のような住宅を手に入れることができます。むしろ、リフォームをおこなって自分の理想通りの住宅を手に入れることができるかもしれません。十分に住宅の下見を行ない、どのようなリフォームを行うのかを考えた上で、素敵なマイホームを手に入れてください。