おうちの中の水回りは、家の築年数とともに汚れ、劣化していきます。いつかはリフォームしたいと思っている方も多いのではないでしょうか。そんな時、一番気になるのはやはり価格ですよね。少しでも安く抑えたいけど、安物買いの銭失いになるのは嫌だし…
そんな時、一番大切なのはリフォームの価格の内訳を理解し、自分の中で購入する基準を持つ事です。今回の記事では、代表的な、水回りリフォームの場所別価格や、お得になるパック価格、またリフォームに掛かる工事金額の内訳までご紹介します。
目次
1.水回りリフォームの場所別価格相場
まず、代表的な水回りリフォームの場所に掛かる、価格相場をみてみましょう。
キッチンのリフォーム | 50~150万円 |
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バスルームのリフォーム | 50~100万円 |
トイレのリフォーム | ~50万円 |
化粧洗面台のリフォーム | ~10万円 |
リフォームの規模や、購入する機器などによって上記費用より大きく変動することもあります。
次は、上記のリフォームを細かく見ていきます。
1-1 キッチンリフォームの価格
キッチンは約50万円~150万円の価格帯で工事をする人が多いようです。
こんなにお金は出せないけど、一部だけでもリフォームしたいとお考えの方もいると思います。
では、50万円から200万円で、どんなキッチンのリフォームができるのか見ていきましょう。
■100万~150万円でできるキッチンリフォーム
・対面式のキッチンに交換
・オープンキッチンに交換
100万円から150万円の予算では、リビングに背を向けて作業をする古いタイプのキッチンから、対面式やオープン式などのキッチンへ変更をする事ができます。家族とコミュニケーションを取りながら料理ができるキッチンは人気です。小さなお子様がいる家庭にオススメです。
■少額でできるキッチンリフォーム
・ガスコンロを最新式の物へ交換
・キッチンの照明を最新式へ交換
・蛇口と流し台を最新式へ交換
これらのリフォームだと、約10~30万前後で工事が可能です。このように、多額のお金を掛けなくても満足感のあるキッチンのリフォームをする事ができます。
そんなに沢山のお金はかけられないけど、ちょっとだけでも綺麗にしたいという方にはオススメです。
■見た目の印象を変えるキッチンリフォーム
・カントリースタイルのキッチンへ交換
キッチンの見た目にもこだわるのならば、200万円前後でさらにおしゃれなリフォームが可能です。予算の余裕のある方は機能性だけでなく、美観性を追及するのもよいでしょう。収納棚の材質やタイルの材質などより、細かな部分までこだわる事で、生活の質もさらに向上するのではないでしょうか。普通のキッチンでは満足できない、趣向にこだわりのある方へオススメです。
キッチンのリフォームをする際は、見栄えはもちろん大事ですが、一日の中でも滞在時間が長くなる場所です。しっかりと機能性を追求する事が良いキッチンリフォームのポイントでしょう。
工事をする前には、業者の方と実際にキッチンへ立ってみて、どのような機能を求めているのか、明確に伝えるのもポイントの1つです。
1-2 バスルームリフォームの価格
バスルームの中心的なリフォーム価格帯は50万円~100万円ほどです。バスルームは毎日使う場所であり、家族のリラクゼーションスポットでもあります。綺麗で快適なバスルームを毎日使えたら良いですよね。では、比較的少額の工事から、高額工事まで、どんな事ができるのかみていきましょう。
■50万円~100万円でできるバスルームのリフォーム
・浴槽と浴室タイルを最新式のものへ交換
50万円強の価格帯で、古い浴室タイルをシート状のものへ変更したり、浴槽を最新式に取り換える事が可能です。
■50万円以下でできるバスルームのリフォーム
・浴槽に手すりの取り付け
・浴室乾燥機の取り付け
50万円以下でも、生活に必要な機能性をお風呂に追加する事ができます。少額の工事でも、浴槽への手すりの取り付けなど、バリアフリーで快適なお風呂にする事が可能です。少額でできるので、介護を考えている方にもオススメです。
■機能性を高めるバスルームリフォーム
・浴室暖房を追加
・ジャグジー機能のある浴槽へ交換
さらに予算に余裕がある場合、100万以上で、浴室の壁や床のリフォームの他に、浴室暖房やジャグジーと言った機能性を向上させるリフォームも可能になります。毎日をもっと充実させる為に、バスタイムでリラックスしたい方にオススメです。
お風呂はただ、体を綺麗にする場所だけでなく、疲れをいやし寛げる場所です。機能性の他に、快適性にもこだわって、業者の方と打合せするのが良いでしょう。また、お風呂は汚れる場所でもあります。見た目だけでなく、掃除のしやすさといった日々のお手入れのしやすさも念頭にいれておきましょう。
1-3 トイレリフォームの価格
トイレのリフォームは大体、5万円前後でおこなう人が多いようです。では、価格帯事にできるリフォーム工事内容をみていきましょう。
■5万円でできるトイレリフォーム
・トイレ内のクロスの張替
・クッションフロアの張替
・ウォシュレットの設置
クロスやクッションフロアは、綺麗に使っていても経過年数とともに汚れてきてしまいますね。約50万円で、トイレもすっきりとリフォームが可能です。小工事でも、トイレ内の印象をがらっと変える事ができるので、まとまった資金はないけどリフォームをしてみたい方にオススメです。
■豪華にでできるトイレリフォーム
・ドレッサータイプの洗面台を設置
・バリアフリーのトイレへ交換
50万円以上の価格帯では、ホテルのようなゆとりのある空間に、広々とした洗面台を設置する事も可能です。また、老後の事を考え、完全バリアフリーのトイレに変更をする事もできます。
トイレをリフォームする際に、もっとも気を付けなければいけないのは機能性です。トイレリフォームの動機で多くを占めているのが、バリアフリーのトイレにしたいというものです。工事をする前には、使用の際、不都合はないか、車いす等の乗り入れはスムーズにできるかなど細かな部分まで気を配れると良いですね。
1-4 化粧洗面台リフォームの価格
顔や歯を清潔にしたり、身なりを整えるのに洗面台は欠かせない存在です。水回り工事の中でも、比較的少額でリフォームできる場所なので、初めてで、どこからリフォームしようか迷っている方にオススメの場所となっています。
■50万円でできる洗面台のリフォーム
・趣向重視な洗面ボウルへの変更
・収納棚の新設
50万円かけると、イメージをがらっと変えた洗面台にリフォームする事が可能です。おしゃれなレストランや、ホテルなどで見かける趣向を凝らした造作洗面台にすると、人を招くのも楽しくなりそうですね。おしゃれな洗面台で、他の人と違ったものがいいというこだわり派の方へオススメです。
■10万円以下でできる洗面台のリフォーム
・洗面化粧台の交換
10万円以下から洗面台のリフォームをする事は可能です。化粧洗面台を新しい物に替えるだけなら、約10万程度で工事ができます。さらに、型落ちの商品やセールを使用すればもっとお安くリフォームもできます。洗面台にそこまでお金を掛けたくない方は少額リフォームを検討してはいかがでしょうか?
1-5 水回りリフォームの価格内訳
水回りのリフォームをする際、価格の内訳をチェックしていますか?
リフォームには、キッチンや浴槽、洗面台など部材に掛かる機器代と、設置する職人さんにかかる人件費など様々にあります。ここでは、水回りのリフォームの価格内訳と、見積書に掛かれている費用の意味をご説明します。
■水回りリフォームの価格内訳
リフォーム費は、おおまかに3つの区分で構成されいます。
・機器代
浴槽や便器など、直接的な部材に掛かる代金
・施工費
浴槽の取り付けなど、作業者に掛かる人件費
・雑費
古い浴槽の撤去費など、廃材処理費や運搬費、交通費などの経費
また、それぞれの価格に10~20%のリフォーム会社の取り分となる利益が上乗せされています。さらに見積書の記載は業者によってまちまちです。「施工費」とおおまかにくくる業者もあれば、作業内容ごとに金額を記載している業者もあります。見積書に使用される用語を下記で説明します。
■見積書に使用される分かりにくい用語
・解体工事費
リフォームをする際は、既存の部材を撤去し、新たな部材を設置します。解体工事は人がおこなう人件費なので、解体する範囲、そこに掛かる人の数、解体の日数で費用が決まります。
・木工事
木工事は、大工が関わるすべての仕事をいいます。柱や石膏ボードなどを撤去する場合には木工事の費用が掛かります。例えば、キッチンとリビングが石膏ボードで間仕切られた家を、オープンキッチンに変更する際、既存の石膏ボードを撤去や造作する為に、木工事費が掛かります。
・内装工事
天井や壁、床の仕上げの際に内装工事費が掛かります。クロス貼りなどが主にこの工事です。クロスなどに掛かる直接費と、クロスを実際貼る施工費が掛かります。
・給排水工事
キッチン、洗面室、トイレ、バスルームの給水や排水などをおこなう配管の工事です。バスルームやキッチンを既存の場所から変更する場合に掛かります。配管の長さや、配管の曲折部が多いほど高くなります。
・設備機器工事
キッチンや浴槽の実際の価格と、施工費を含むものを設備機器工事といいます。目安ですが、化粧洗面台で約4万円程度、システムキッチンで50万~100万円程度の施工費が掛かります。
2.セット料金で水回りリフォームはお得になる
2-1 セットでお得になるメリット・デメリット
水回りのリフォームをおこなうならば、単一の場所だけでなく、キッチンと浴室といったようにセットでおこなうのがお得というようなメリットもあります。
もちろんメリットもありますが、デメリットもあります。セット購入する場合はメリットとデメリットをよく考えて購入するのが良いでしょう。
セットリフォームのメリット | セットリフォームのデメリット |
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一気に工事をする為、施工費が安く抑えられる | 型落ち商品の詰め合わせの可能性がある 色選びに制限がある場合がある |
搬入が同時に行われる為、搬入費が安く抑えられる | 商品選択の幅が減る |
業者は人気商品を大量仕入れしてパックにしている為、 仕入れ代が安く抑えられる |
色選びに制限がある場合がある |
上記の様に、セットで安くなるのには理由があります。この浴槽を家に入れたい!この色にしたい!などこだわりがある方はセットにその商品や色があるとは限らないので、事前にしっかりと確認しましょう。
安い業者は人気のなくなった型落ち商品をセットに纏めている場合があります。本当にその商品で良いのか、しっかりと検討してから買いましょう。
2-2 セットにした場合の価格例
実際にセットにした場合、どのくらいの価格になるのかシミュレーションをしてみましょう。
■すべて単品で水周りのリフォームをした場合
システムキッチンへ交換(施工費込) | 93万円 |
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バスルーム 浴槽、壁パネル、 鏡、シャワー交換(施工費込) |
49万円 |
トイレ便器交換(施工費込) | 17万円 |
化粧洗面台の交換(施工費込) | 28万円 |
計 | 187万円 |
■セットで水周りのリフォーム
キッチン、バスルーム、トイレ、 化粧洗面台のリフォームセット |
約170万円 |
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上記はあくまで、シミュレーションですが、約17万円もセットの方がお得です。この17万円は、施工費や搬入費、仕入れ費、営業人件費が抑えられた為だと考えられます。数年にわたって少しずつリフォームをおこなうよりは、セットでしたほうが結果的に安くなる事もあります。
3.まとめ
リフォームをする時にやはり一番気になるのは価格ですよね。この記事では、比較的低額からどのような工事ができるのか、そして工事金額の内訳とセットリフォームの価格の安さについてご紹介しました。
今回の記事で、価格の内訳を理解し、業者選びの指標にしてください。また、セット価格はお得な反面、最新式の型が選べない、色に制限がある等のデメリットもあります。メリットとデメリットを理解したうえで購入を検討してください。